イスラエル軍のレーザー砲「アイアンビーム」の性能が期待外れ、軍は失望し実戦使用を中止
レーザー砲「アイアンビーム」は2025年12月28日にイスラエル軍で実戦配備が開始されました。そして2026年2月28日からイスラエルとアメリカの先制攻撃で始まったイランとの戦争で呼応したレバノンのヒズボラからの攻撃に対処すべく、イスラエル北部に展開していました。
イスラエル軍のレーザー砲「アイアンビーム」による撃墜と称する動画が報道されるが、しかし軍は公式に否定(2026年3月4日)
※誤報動画の流布とイスラエル軍の否定は2026年3月2日。
しかし3月以降に交戦機会を得始めたアイアンビーム(ヘブライ語名称オル・エイタン、エイタンの光)は実戦での迎撃成績が芳しくなく、活躍したという誤報動画が流れただけで、期待は尻すぼみ失望へと変わってしまっています。
戦前(戦争開始前)と戦後(戦争開始後)
2025年12月: イスラエル軍:「イスラエルは、ドローンとミサイルを数シェケル(数百円)程度のコストで迎撃するレーザー兵器の開発に初めて成功した国です! このシステムはすでに軍の手元にあります。」
2026年03月: イスラエル軍:「レーザーシステム『オル・エイタン(アイアンビーム)』はまだ運用可能ではなく、ドローンやミサイルの迎撃能力はありません。」
※ヘブライ語を和訳
アイアンビームは本来はC-RAMですが、肝心のヒズボラからのロケット弾迎撃に役に立たず、しかたなくC-UASとしてドローン迎撃に使われていましたが、これもシステムが大袈裟なまでに大きい割には有効射程が短く効率が悪く、期待外れという評価になってしまっています。
※C-RAM : Counter-rocket, -artillery and-mortar、対ロケット弾・対砲弾・対迫撃砲弾
※C-UAS : Counter-Unmanned Aerial Systems、対無人航空システム
イスラエル軍はアイアンビームの実戦使用を中止
イスラエルでレーザーシステムに大きな失望:「軍は迎撃を行っていない - これが今欠けているものだ」。
ラファエル社では、レーザーシステム「オル・エイタン(アイアンビーム)」が、レバノンからのドローンと迫撃砲弾(ロケット弾)の脅威に対処する状況を変えるだろうと考えていたが、現時点で軍はこのシステムによる迎撃を行っていない。
(アヴィ・アシュケナージ記者、マアリヴ紙) ※ヘブライ語を和訳
出力100キロワット級と喧伝されていたアイアンビームですら使い物にならないという報告が行われています。トレーラー1台分で数十トンもある大きなシステムの割りには、有効射程があまり長くないので、運用の際の効率が悪いのでしょう。
2024年10月:実戦試験投入されたアイアンビ―ムMの迎撃動画
※アイアンビームM(出力50キロワット型)が2024年10月に実戦試験投入されてヒズボラのドローンを撃墜した映像(ラファエル社の発表、現地時間2025年5月28日)
※なお2026年2月28日以降のイラン戦争で呼応したヒズボラとの迎撃戦闘のアイアンビームの実戦映像は、ラファエル社もイスラエル軍もまだ公式には何も発表していない。