私が退職届を出したときの話。
上司にこう言われた。
「お前が辞めたら損害が出る。500万円請求するからな」
え?
私はただのチームメンバー。
確かにプロジェクトには関わってた。
でも、私一人で回してたわけじゃない。
上司は続けた。
「訴えるぞ。覚悟しとけ」
帰り道、手が震えた。
500万円なんて無理。
でも、このまま辞められないのも地獄。
その夜、必死に調べた。
「退職の自由は労働者の権利」
「損害賠償で脅すのは違法の可能性」
翌朝、弁護士事務所に電話。
30分の無料相談で言われたこと。
・退職の自由は民法で保障されてる
・脅し文句は強要罪に該当する可能性
・ただし、会社が本気で争ってきたら長引く
弁護士名義の退職通知を送った。
費用は2万8千円。
これで終わると思った。
甘かった。
会社は徹底抗戦の構え。
顧問弁護士を立ててきた。
「引き継ぎ不足による損害」
「プロジェクト遅延の責任」
500万円の請求は取り下げない。
弁護士との打ち合わせが増えた。
追加費用がかさむ。
精神的にも削られる。
裁判になったら、さらに長期化。
勝てる見込みはあっても、時間と金が持たない。
結局、和解を選んだ。
30万円を支払う形で決着。
頭が真っ白になった。
私は何も悪いことしてない。
それでも金を払った。
退職はできた。
でも、スッキリなんてしなかった。
脅しに屈しなかった。
泣き寝入りは避けた。
それでも、完全勝利なんてなかった。
これが現実。
あのとき弁護士に相談してなかったら。
500万円を払わされてたかもしれない。
30万円で済んだのは、まだマシだった。
そう思うしかなかった。
脅されたときこそ、記録。
そして、専門家に相談。
勝てるとは限らない。
でも、一人で戦うよりはいい。