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西村ゆかが、ギャンブル依存症だった母の死と自身のうつ経験を振り返って思ったこと

論破王として有名なひろゆきさん(西村博之氏)を夫に持つ西村ゆかさん。X(旧Twitter)などで垣間見えるユーモアのセンス、小気味よい語り口、そして独自の視点にはファンも多い。自身の著書『転んで起きて』では、ゆかさんが今まであまり語ってこなかった、自らの生い立ちについても触れられている。

ゆかさんが日々感じたあれこれを、赴くままに綴っていただいている本連載。今回は、FRaUでも連載を持ち、ゆかさんとも親交が深い内田舞さんの新刊『うつを生きる 精神科医と患者の対話』(文芸春秋)を読んで感じたことを綴っていただいた。

西村ゆか×内田舞×今西洋介の対談記事を読む
前編【小児科医が考える子育ての最強キーワードは「ギャルマインド」】
後編【「放置子」は無視すべき? 小児科医が考える子育ての大変さ】

華やかに見えるキャリアの裏側での苦悩

世の中には、色々な種類の本が必要だと思う。自分の場合、日々の忙しさにかまけて、最近ではパッと開いてどこからでも読み始められるような形式の本を選びがちで、それはそれで気軽で便利なのだが、じっくりと向き合って読む本は、まるで舞台を観る観客のように、その場に自分も存在し、体験を共有しているかのような感覚が残る。

オリンピックによる交通規制で、普段からは信じられないくらいに人気の少ない静かな7月下旬のパリで読んだ本は、まさにそんな一冊であった。

うつを生きる 精神科医と患者の対話』は、経済学者であり元内閣官房参与、アベノミクスのブレーンとして知られる浜田宏一さんが、その活躍の裏で、長く躁うつ症状に苦しみ、希死念慮や入院生活、更には回復の途中に実の息子を自死で失ったことなど、自身の闘病体験にまつわるさまざまな思いを、ハーバード大学医学部准教授で小児精神科医の内田舞さんとの対話形式で綴っている。

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共に海外生活が長く、素晴らしい経歴の持ち主である2人。一見華やかに見えるキャリアの裏に見える苦悩、専門家としての知見、当時の安倍内閣での経済財政政策(アベノミクス)に関わるストーリーも語られ、興味を持つポイントは多岐にわたるのだが、何よりも、自らの人生に向き合い続け、今まさに総括の時期に差し掛かる浜田さんが、自らの経験、そこで感じた思いのバトンを、世代を超えて受け継ごうとする強い意思に感銘を受けた。

浜田さんと内田さんの出会いは1987年に遡る。

当時、うつ症状を抱えながらもアメリカ東部、ニューヘイブンにあるイェール大学経済学部で教授を務める浜田さんが、入院生活を終えた後もうつが続き、どうしても母国語の日本語でないと本心が語れないと感じて、知人を通して日本人の精神科医を紹介してもらう。

それが、当時イェール大学の客員研究員として、臨床を勉強されていた内田さんのお母様であったということだ。

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