【カイロ=佐藤貴生】10月初めから反政府デモが続くイラクで、隣国イランの内政干渉に対する反発が強まっている。米国の制裁再開で経済が低迷するイランは、イラクと関係を強化することで国内経済の活性化を図ろうとしてきた。イランには、イラクのイスラム教シーア派と連携して同国を勢力下に置き、対米防波堤とする狙いもあった。こうしたイランの戦略に誤算が生じてきた形だ。
イラクのデモ隊は11月下旬、中部ナジャフのイラン総領事館に2度にわたって放火し、「イランは出ていけ」がデモの合言葉になった。イラクの人口の6割はイラン指導部と同じシーア派だが、デモはシーア派住民が多い南部でも起きている。
イラクではスンニ派過激組織「イスラム国」(IS)の台頭を受け、イランと連携するシーア派の民兵組織が掃討に貢献した。昨年の国会選では親イランの政党連合が躍進した。