米5月PCE価格、前年比2.3%上昇 個人消費支出は予想外の減少

米5月PCE価格、前年比2.3%上昇 個人消費支出は予想外のマイナス
米商務省が27日発表した5月の個人消費支出(PCE)価格指数は、前年比2.3%上昇し、前月の2.2%から小幅加速した。ワシントンのマーケットで昨年8月撮影(2025年 ロイター/Kaylee Greenlee Beal/File Photo)
[ワシントン 27日 ロイター] - 米商務省が27日発表した5月の個人消費支出(PCE)価格指数は、前年比2.3%上昇し、前月の2.2%から小幅加速した。
物価の「瞬間風速」を示す前月比は0.1%上昇し、伸びは前月と同じだった。
変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数は、前年比2.7%、前月比0.2%それぞれ上昇した。
米連邦準備理事会(FRB)が注視するこの指標は、依然として2%の目標を上回っている。
一方、個人消費支出は前月比0.1%減で、エコノミスト予想の0.1%増に反しマイナスに転じた。これは、トランプ政権による関税発動を見越して自動車などの耐久財を前倒しで購入していた反動とみられる。4月は0.2%の増加だったが、5月は今年2度目の減少となった。
財(モノ)への支出は0.8%減少。特に自動車などの長期耐久財が1.8%落ち込んだ。ガソリンや食品などの非耐久財も減少した。
一方、サービスへの支出も0.1%増にとどまった。ホテル・レストラン、金融サービス、交通サービスなどで支出が減少したが、住宅・光熱費や医療費は増加した。
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サービス支出の急激な減速は消費者心理の軟化と一致しており、家計が裁量的支出を控えていることを示唆している。
FRBのパウエル議長は今週、関税の物価への影響を見極めるには時間が必要だと議会で証言しており、今回のデータが直ちに金融政策に影響を与える可能性は低いとみられる。
BMOキャピタル・マーケッツのエコノミスト、サル・グアティエリ氏は「今回の消費支出減少は関税前倒し購入の反動であり、FRBの様子見姿勢を変えるものではない」と述べた。
個人所得は0.4%減少し、2021年9月以来の大幅な落ち込みとなった。公的年金受給者の一部に対する遡及的な社会保障給付の増額効果が薄れたためとみられる。
貯蓄率は4月の4.9%から5月は4.5%に低下した。
オックスフォード・エコノミクスのエコノミスト、マイケル・ピアース氏は「貯蓄率は依然として過去数年間の平均とほぼ一致しており、消費者が支出を大幅に削減していないことを示している」と述べた。
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賃金は0.4%増加しており、消費の急減を防ぐ要因となっている。
多くのエコノミストは、企業はまだ関税発効前に積み上げた在庫を販売しているため物価上昇は緩やかなものにとどまっているが、6月の消費者物価指数(CPI)を皮切りにインフレが加速し始めると予想している。
一方、需要の弱まりにより、企業が消費者に関税を転嫁することが難しくなる可能性があると考える向きもある。
シティグループの米国チーフエコノミスト、アンドリュー・ホレンホースト氏は「一部の財価格は上昇するだろうが、サービス支出が減速しているため、より広範なインフレ圧力が高まる危険性は低い。消費者需要の弱まりは雇用の鈍化にもつながり、FRBの雇用政策に対する下振れリスクが高まる可能性がある」と述べた。
A column chart titled "Monthly change in core US Personal Consumption Expenditures Price Index" that tracks the metric over the last year.
A column chart titled "Monthly change in core US Personal Consumption Expenditures Price Index" that tracks the metric over the last year.
A line chart titled "Annual change in US Personal Consumption Expenditures Price Index" that compares two key inflation metrics over the past five years.
A line chart titled "Annual change in US Personal Consumption Expenditures Price Index" that compares two key inflation metrics over the past five years.
これを受けて市場では、FRBの年内75ベーシスポイント(bp)利下げ観測が高まった。利下げは9月に開始される可能性が最も高いとみられる。
フェデラルファンド(FF)金利先物が織り込む、利下げが今後数カ月のうちに始まる可能性は約23%。データ発表前の約21%から上昇した。
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