【考察】Zと名の付くメガシンカとは何だったのか(約1万3千文字)
『Pokémon LEGENDS Z-A』の追加コンテンツ「M次元ラッシュ」プレイ後初の考察になります。
なのでDLCのメインストーリー及びクリア後のストーリーに関する重大なネタバレがあります。
また、XYなど過去のポケモンシリーズに関してもテーマに関して触れるためネタバレがある可能性があります。ご了承下さい。
みなさんはZと名の付くメガシンカって何だか分かりましたか?
私は全く分かりませんでした。
なので3週間近くも悩みました。
考え抜いた末に一つの答えに至り、気付いたら約1万3千字以上綴っていた魂の考察記事になります。
きっと納得して無駄な時間にはしないのでご一読いただければ幸いです。
というわけで本記事はZと名の付くメガシンカポケモンとは何だったのか。
通常のメガシンカとは一線を画す、メガルカリオZとメガアブソルZ。
なぜこの2匹だけに「Z」が冠されたのか? について読み解く考察記事になります。
前章
以前にいくつかの考察記事を上げています。
どれも長文のため、基本的には見なくても理解できるように簡略化して記載したつもりです。不明点あればこちらをご参照下さい。
(26年2月22日追記 : 記事1を新しく投稿したものに差し替えました。)
ザックリ内容を言うと、
上から順に記事1では、異次元ミアレはなぜ潜在意識の世界で死者の魂も居たのかを定義しました。
記事2では、ミアレは過去に夢を挫折したものと未来を変える夢を持った若者が集まる光の都であることを定義、
記事3では、ミアレの昼と夜の二面生は生と死であり各所に天使と悪魔が隠れている事を読み解きました。
念の為、本記事中は各々を記事1=(※1)、記事=(※2)、記事3=(※3)と記載します。
例えばですが、夢と死が密接(※1)であり、潜在意識の世界なのに亡くなったはずの人間にも会うことができます。
なぜ夢と死が密接か詳しく知りたいと感じたら
※1=記事1を見ていただくといった注釈です。
そしてDLC配信直前に上げた考察がこちらになります。
ここではメガルカリオZとはメガジガルデと根本は同じ力であり
生命エネルギー+自然エネルギー+儀式
これによって完成したメガシンカの最終到達点であり、ジガルデも「Z」だったのではないかという考察を立てました。
故にジガルデの放った技は図式がアローラ地方のあるZ技と類似していたと定義しました。
これを(※4)とします。
ですが、DLC本編ではメガルカリオZに自然エネルギーがあるか否か以前にメガルカリオZについてほぼ何一つ言及されないという事態が発生しました。
おまけに未発表だったメガアブソルZまで追加される上になぜZと名付けたのかすらも明かされていません。
そもそも上の記事でもまとめましたがXYが付くメガシンカ(ライチュウなど)についても何一つ明言されていません。
なので今回はZと付くメガシンカはメガジガルデと切り離して、一旦別のものとして事実を元に考察します。
まずはメガルカリオZとメガアブソルZの共通点に焦点を当てて考察していきます。
1章 Zシンカの比較
まずZと名のつくメガシンカについてまとめと比較になります。
本記事では呼び辛さ及び読みにくさ緩和のため以降は「Zシンカ」と勝手に呼称します。
Zシンカ出来るのは現状では二匹だけになります。
・メガルカリオZ
・メガアブソルZ
前述の通り、本編及びDLCにおいてZシンカの条件について一切説明がないので公式サイトの説明を参照します。
以上です。
先程も驚きましたが、驚く事にこれしか情報がありません。
一応、全く同じ説明ですが、DLCのチュートリアルにて説明文が存在します。
ただ、クリエイターはプロですから何の意図もなく何となくカッコいいから作っている訳ではありません。
ましてや昔からポケモンIPは世界観などの設定に非常に力を入れており多岐にわたる考察が世に多く存在します。
なのでしっかり読み解いていけば答えがあり、辿り着けなくても根底にあるものは見えるのがとても面白い部分になっています。
メガアブソルZについては執筆段階の12/22現在、公式サイトには何の情報もないどころか配信前発表すら無かったサプライズキャラな為に紹介ページそのものがありません。
なのでポケモン図鑑を参照して比較していきます。
「 ツメのように 尖らせた 体毛で
相手を 一撃で 切り裂くのは
苦しませないための 優しさだ。 」
メガシンカのタイプ考察(※1)でも触れましたが、悪タイプの力(狡猾さや陰湿性)のメガによる過増幅により相手を死へと誘う故かと思われます。
といった情報は読み解けますが、肝心のZシンカとは何か記載がない様に思えます。
それによりゴーストが付いたかは不明ですが。
死神をも彷彿とさせる悪魔の様な姿で後述するイメージ(悪夢)の姿である可能性があります。
続いてメガルカリオZがこちらになります。
「 波動を 全身に まとうことで
あらゆる攻撃を 受け流し
舞い踊る ように 戦う。 」
とあり体術に無駄な動きがなくなった事が伺え、公式サイトによると手の甲などが鋼のエネルギーによって変質していると説明があります。
鋼と格闘のメガによる増幅は読み解けますが、
こちらもZシンカについて不明でお互いの共通項が全く読み解けません。
1-1.優しさという共通項
DLCクリア後のサブイベントにてこの共通項と思わしきセリフがコルニから聞けました。
「ポケモントレーナーお互いが勇気と優しさを与えあえば、きっと笑顔になれるよね!」
・サブクエスト No. 197
「 超絶本気のルカリオ対決!!! 」
ルカリオナイトZを始めて貰えるイベントです。
ここでメガシンカの生命エネルギー以外で
勇気と優しさという単語が出てきます。
メガアブソルZの説明にも相手を爪(体毛)で切り裂くのは苦しませないための「優しさ」と書いてあります。
ちなみこれはXYの主人公カルム/セレナとのルカリオ同士の一騎打ちのオマージュであり、当時とほぼ変わっていないセリフになっています。
なんとここではじめて共通項が出てきました。
Zシンカの条件には「優しさ」があるのでしょうか。
結論ですがYesかNoか答えを出しづらいです。
なぜなら同じ慈悲の優しさを持ったメガカイリューが居るからです。
なのでもしあり得るとしたら優しさがZの条件であり、
メガカイリューがZでない理由はメガルカリオの様に元のメガシンカが発見されていないので
Zと区分する必要がなく単にメガカイリューと名付けてしまった可能性です。
これは誰が名づけたのかは不明ですが、もしプラターヌ博士であった場合、さすがに適当な仕事をし過ぎだと思わざるを得ませんが、メタ的な事を言うと開発陣(ゲームフリークス)が明確に区分しており理由が存在するためほぼ確実に違うと言えるのではないかと思います。つまり優しさはミスリードである可能性もあります。
ただZシンカの条件の1つである可能性も全然あり得るので、大きすぎる進歩です。
1-2.デザイン的な共通点-奪う者
次に二匹のデザイン的観点から共通点を読み解いていこうと思います。
互いのデザインは生と死の二元論が入っているものだと感じており、これは生=与える者、死=奪う者と作中でも伝説のポケモンに説明がある通りいくつかのポケモンや配色に現れています。
分かりやすくアブソルから見ていきます。
天使と悪魔
これは見た目通り
・メガアブソル→天使(Angel)/生命の象徴
・メガアブソルZ→悪魔/破壊/死の象徴
となり見事に対比している見た目だと言えます。
ルカリオについては色彩心理学(※4)と図鑑説明から読み解けます。
「 メガシンカ エネルギーと 波動が
混じり合い 駆け廻った 痕が
全身に 黒く 刻まれている。 」
Zとの相違点として先端に赤色があります。
これは力の過上昇による破壊の象徴として攻撃する先端に現れている事、同時に黒は流れ出た「力の象徴」である事が読み取れます。
またメガルカリオZはコルニのパートナーであり「命爆発」の代名詞通りに
生命力の青(ゼルネアスの色)と絆+何か(現状不明)の到達点であり、
生命の対象とは裏腹にデザインの
元となっているのはおそらく冥界の神アヌビスであると思われます。
つまりメガシンカZのもう一つの共通点は、
視覚的には死/奪う者のデザインを持ちながら生命の力「メガシンカ」を統合あるいは調和していると言える点かと思います。
・メガアブソルZ→悪魔的見た目
・メガルカリオZ→冥界神の見た目
1-3. Zの意味
Zとは作中でも終わりを意味しており
メガシンカの終わりであり、他にも複数の意味が考えられます。
1. Zénith(ゼニス:天頂・頂点)
「最高の状態」を意味します。
メガシンカが「戦闘能力」の頂点だとすれば、メガシンカZは「精神(絆と慈悲)」の頂点です。
ルカリオZの「アヌビス(神)」のような姿や、陰陽を統合したアブソルZの姿は、単なる進化を超えた、生命としての「完成(天頂)」を象徴しています。
2. Zygote(ザイゴート:接合子・受精卵)
生物学における「二つの異なるものが一つになる」始まりの細胞です。
• オスとメスの統合(ニャオニクス)
• 生と死、光と影の統合(2章後述)
• トレーナーとポケモンの精神的接合
「Z」とは、対立する二元論が一つに溶け合い、新しい生命が生まれる「再誕」を意味します。
後述する陰陽やアルセウスに関与します。
3. Zephyr(ゼファー:西風・そよ風)
ギリシャ神話の西風の神ゼピュロスに由来します。
激しい暴風(暴走メガシンカ)を、優しさという「穏やかな風」で鎮めること。
ダークライがもたらした悪夢という嵐を、「静かなる調和」で塗り替える風としてのZです。
4. Zero / Zone(ゼロ / ゾーン:無・境界)
「終わり」であり「始まり」でもある場所。
輪っかから始まった悪夢を終わらせ、夢を叶える新しいミアレを始めるゼロ地点。
また、現実と異次元の「境界(Zone)」を管理する力も示唆しています。
5. Zest(ゼスト:熱意・彩り)
「生命の輝き」や「風味」を意味します。
DLCで「バター(風味)」を追求し、ドーナツを完成させていった過程は、無味乾燥な「悪夢」に、「生きる喜び(熱意)」という彩りを与える工程そのものでした。エゴを失った代わりに、世界全体を愛する「彩り」を得た状態です。
「Z」とは、アルファベットの最後としてすべてを終わらせる死の象徴ではなく、
例えば、対立する光と影を接合(Zygote)し、精神的な頂点(Zénith)へと導くことで、荒れ狂う心を穏やかな風(Zephyr)のように鎮める、「慈悲による世界の再構築」の様に複数の意味が絡み合っている可能性が最も高いと感じています。
2章ダークライの「邪眼」が暴いたアブソルのペルソナ
DLCのラスボスであるメガダークライ。
ダークライはミアレの人々の潜在意識を具現化し、街を悪夢に包み込みました。
これにより現実から来た人物以外(この世界で誰かがイメージした人物)は内面が強く押し出されていたと思います。
これはメガダークライの邪眼によって、
周囲からの彼女らのイメージに悪意を宿した、
あるいは彼女らが被っている「理想の自分/仮面(ペルソナ)」(※2)の内にある「抑圧された影」を夢を通して強制的に写し出されたなどが考えられます。
というのもメガダークライの能力の象徴である「邪眼」。
そもそも「邪眼」とは民間伝承や神話において共通してこの様な力であるからです。
異次元ミアレでもそうですが、暴走メガシンカは全て特徴である能力(個性)の過上昇による延長線であり、戦闘前にコルニがそのポケモンの特徴や個性を説明していたかと思います。
2-1.アブソルとダークライの配色と対比
メガアブソルZが、本来の「白い天使の羽」とは真逆の「真っ黒な悪魔の姿」になった理由もここにあります。
アブソルは古来より災いを予知して知らせようとするたび、逆に「災いを呼ぶ」と忌み嫌われてきました。
図鑑説明にも表れており、
「 災害を 予感する。 危険を 知らせるときだけ 人前に 現れるという。 」
メガアブソルZの禍々しい姿は、
まさに人々がアブソルに対して抱いてきた
「悪夢のようなイメージ(負の潜在意識)」が、
メガダークライの力によって実体化したと考えられます。
これはダークライの特徴と対比しており、
お互いが同じ様に守る為に人々を追い払うという点で共通しています。
先程の様にデザイン的に観点から見てもイメージカラーに力の象徴である黒と「白」に分かれており、白は主に守護を象徴する際に使われるからです。
この様に人々を助ける為に、災いを知らせ守るはずなのに人々のイメージにより、恐れられるという共通点を持つ事。
またイメージカラーに赤を持ち、破壊の側面である邪眼とアブソルはZシンカによる攻撃の爪(体毛)に変化したものかと思われます。
2-2.アブソルの頭は陰陽デザイン☯️
アブソルの頭というか体毛含めた顔の形状は太極図における「陰陽魚(いんようぎょ)」のデザインになっています。
陰(黒)と陽(白)の二つの気が絶えず循環し、
互いの中に含まれてバランスを取りながら万物を生成する様子を表しており、魚がせめぎ合っている様に見える為、陰陽魚あるいは陰陽魚図と呼ばれます。
また、陰陽とは単に光と影だけではなく
「この世のあらゆるものは陰と陽の性質に分けられる」といった思想であり、この図で森羅万象を表す故にたくさんの意味があります。
これをすごく端的に言うと宇宙の進化プロセスが入っており、アルセウスの宇宙創造などに関わってきますが今回は割愛して、この思想は 「天地男女の和合」というプロセスが最終段階にありこれらはゲンシカイキの二匹とレックウザによる調和(天地)と、男女の統合された主人公あるいは異性のライバル枠含めた邂逅などが考えられる。
男女の調和は主人公を除き、メガニャオニクスが該当し、実は陰陽デザインであったと言えます。
陰陽と言えば「はくようポケモン」のレシラム、「こくいんポケモン」のゼクロムであり漢字で書くとそれぞれ「白陽」「黒陰」になっています。
それ故か少し黒寄りの濃い青色と白であり、記載は無いので不明ですが万物を見通すなどの表現として千里眼なのかもしれません。
このプロセスの最後にあるのが儒・道(中国の教え)における宇宙観や生成の理を表しており、これにより神話が誕生する、その宇宙の調和が根底にあると思われ、「Legends」の理由の一つではないかと考えられます。
話をアブソルに戻すと色違いにもこの陰陽デザインの二元論が反映されており、綺麗に対比している。
• メガアブソルの色違い:皮膚が「赤(動)」と「青(静)」に分かれ、二元論を示唆している。
• メガアブソルZの色違い:禍々しい「赤い羽」が、静謐な「青い羽」へと反転する。
図鑑説明にある「苦しませないための優しさ」。
悪魔の姿(影)をあえて引き受け、相手の苦しみを一瞬で断ち切るために振るわれる赤い爪。
その矛先にあるのは憎しみではなく、救済の表れ。
もしかしたらメガアブソルZに「優しさ」がある理由は、その人々が決めつけた悪魔の姿でさえも力に変える他者を救いたいという強い慈悲があったからとも捉えられます。
2-3.メガニャオニクスとの対比
先程メガダークライとアブソルが対比していましたが、メガニャオニクスも対比構造になっています。
1.メガダークライとの対比👁️🗨️👁️
メガダークライとは邪眼と千里眼で対比しており、図鑑説明によると空間を捻じ曲げる程のサイコパワーを持っている。
理由は不明ですが、異次元ミアレで暴走メガシンカしたポケモンが共通してダークライと戦った「悪夢の新月島」の様な背景の場所に居たのはこの力ではないかと考察しています。
守護の白と与える者の青のデザインである事からも現実のミアレを守る為に、暴走メガシンカ達を分散させたのか経緯が全く不明のため考察材料が乏しく判断は出来ないが、大半が同じ景色なのは少し不可解ではある。
2.メガアブソルZとの対比
メガアブソルZが「黒い悪魔」の姿になったのは、メガダークライの邪眼によって、人々が彼に抱いていた「不吉な悪魔(負の潜在意識)」というレッテルを可視化されたからだと述べましたが、メガニャオニクスも同様であると思われます。
というのも、強力なサイコパワーを抑制していた事が過去作の図鑑説明から伺えるからです。
厳密にはαサファイア/Y/バイオレットの図鑑に共通して力を抑える表記があり、
決定的なのは「じせい/よくせいポケモン」であると言う点です。
その言葉の通り、
・自制→自分の感情や欲望、衝動などを、自分の意思でコントロールし、抑えつけること。
・抑制→物事の勢いや動き、感情などを抑え止めること。外部の力や、状況によって抑え込む場合も含む。
また、「守護の白」の理由としてこの様な記述もある。
・シールド
「 オスは 防衛本能が 強く 自分や パートナーを 守るときに 最大級の パワーを 出す。 」
・スカーレット
「 どのような 相手でも 吹き飛ばす サイコパワーを 持つが 攻撃より 仲間を 守るために 使う。 」
つまり、強すぎるサイコパワーを抑制しており
それが仲間に及ぶ事を恐れていた事が伺えます。
「生と死」、「光(陽)と影(陰)」その二面性を併せ持つアブソルの陰の本質が、邪眼によって極大化したとに等しく、ニャオニクスの二面性を映し出したものだと推察できる。
3章アブソルはカルム/セレナの相棒説
ではなぜこのアブソルは本編でもDLCでも最初のボスキャラとして立ちはだかる程に強い意志を持っていたのでしょうか。
コルニのルカリオは共に旅をしてあらゆるメガシンカを獲得して絆の到達点に至っているのは分かりますが、アブソルには何があったのでしょうか。
答えはXYの主人公カルム/セレナの相棒ポケモンであったからではないかというのが3〜4章で提示するひとつの仮説になります。
3-1.XYの物語おさらい
時系列的に5年前とされるXYの物語の主人公であり、お隣に住むライバル枠のカルム/セレナ。
彼/彼女の選ばなかった方がお隣さんとして一緒に旅に出て、友達からライバルになって行きます。
その過程でコルニからメガシンカを教わりますが、メガストーン/リングが一つしかなく分け合えない為に、勝負で誰が貰うか決めました。
もちろん主人公が勝利し、お隣さんはしばらくメガシンカが無いまま旅を続け、勝負を通じて他者を理解し、次第にライバルと認めて成長して行きます。
そんな彼/彼女がメガシンカ出来るようになったのは旅と修行を終えたクリア後でした。
なんとライバルのメガシンカは御三家ではなく「アブソル」です。
敗北後も彼/彼女はフラダリの思想を汲み、他人の事を想う「優しさ」を得て成長していました。
旅を終えて成長し、メガシンカ出来るようになったのはメガシンカおやじとの修行と様々な戦いを経た仲間と心を通わせた=思いやりによる強さかとXYのテーマからも推察できます。
3-2.心とキズナのリンク
これは旅を通じて様々な物語がある故に人もポケモンも成長できる。メガシンカは一つの可能性である事、これがシリーズ全体を通しても描かれています。
同様に人の力を引き出そうとしたフレア団の実験がイクスパンションスーツであった。
またXYは特に絆の力と勝負を通じて想いを伝える、相手の心に触れる事に焦点を当てており、レジェンズシリーズでもしっかり一貫したテーマになっています。
トロバが発言している1と2枚目のシーンにおいて、カルム/セレナはメガシンカおやじさんと修行をしていて不在です。
キズナがあれば離れていても繋がっているというのは一つの思いやりの到達点であり、これはクリア後にマチエールとの出会いが描かれるハンサムイベントにおいても別れのシーンで同様のことが言われている。
この絆の繋がりについて博士も旅を大切にし、誰と一緒の時間を過ごすかが大事だと語っている。
コルニもこのXYで相棒だったルカリオを主人公に託し旅をさせてる事を選び、数年後には自身も旅に出た模様。
ジムリーダーの時点ではメガシンカおやじと修行をしていたはずのコルニよりも旅をした主人公の方が絆が強く、主人公は好みの波動を出していたと言われる。
旅を経て、今作ZAではミアレの騒動中、戦えなくなったAZを守る為に自身のルカリオを託している。
これもAZや街を想い与えた力であり、離れていてもマチエールやカルム/セレナの例と同様にキズナでリンクしているからであると読み解ける。
トレーナーがこの目に見えた距離をも凌駕する絆のリンクを見せている事からも、波動を感じられるルカリオはキズナのリンクをし易いことは間違いなく、もしかしたら更に離れたパートナーの気持ちも理解できるのかもしれません。
というのもここのコルニのセリフ
作中でAZはスマホを持っている描写がなく、
唯一マスカットから連絡を受けたというシーンがあったのでホテルにはさすがに電話があると思われるが、起伏に乏しく声色だけで伝わったのかやや疑問に思ったからである。
あくまで可能性の話なのでそう言う事もあるかもしれない程度にとどめておいて、
ではカルム/セレナもミアレに異変が起きる事を確実に知っていたはずの能力を持つアブソルをAZあるいは街を守る為に遣わせたのではないかと推察できる。
この世界がXの延長線でもYの延長線でもどちらでもない世界であっても前作の主人公(あるいはライバル)は話には出て来ないものの確かに存在しており、ミアレ美術館にてその姿が確認できる。
またプラターヌ博士もフラダリも過去には旅をしていた様ですが、メガシンカに詳しい博士はあえて主人公たちに旅をさせている様です。
今作ZAにおいてもかつてジムリーダーや四天王といったトレーナー達のほとんどは何かしらの理由でカロスを旅立っている様です。
AZは長い罪の精算と旅の終わりでしたが、それに次いで今度はFがカロスを旅立ちました。
ここで共通項となる旅をするという事にどんな意味があるのか読み解いて行きます。
4章 旅と絆の証
過去作のほとんどは今までバッジを集めるという旅の目標がありつつポケモンやライバル達と切磋琢磨する描写が描かれていました。
その意味をXYジムリーダーであるゴジカが語っています。
今作でもこれはあると感じており、サンムーンから島めぐりというジムではない儀式になったりし、レジェンズアルセウスでは島キングとの戦いを通じて文献に残されたコダイノエイユウと同じ様に神に力を示しました。
ZAでは街の人々とのランク戦で抱えていたそれぞれの想いをジガルデへと届けた形になっている(※4)かと考えており、端的に戦いを通じて相手の心に触れて街を守りたいという想いに統合、調和(リンク)させた昇華のメガシンカだと思われます。
ポケモンとの絆で得たものであり、見るたびに相棒との戦いを思い出せる旅の証であり、思い出と信頼の形だと定義できます。
要は絆と信頼の証であることが読み解けます。
直近だとポケットモンスターSVにおいてもこの絆の証はバッジ以外にも存在しており、メガシンカに似た現象としてタイプ(個性)を最大限に引き出すテラスタルという現象が確認されました。
またテラスタルは別名「宝化」と呼ばれており、SVのメインテーマである「宝探し」の宝とは何だったかはきっとプレイヤー各々が感じ取ったと思います。
・旅の証ピカチュウ
過去作においては何度かキャップを被ったピカチュウが配布されており、どのシリーズでも一貫して相棒との証、たくさんの旅をした証、絆の証だ。とされており、あのピカチュウだと分かる個体が何度か登場しました。
この様に儀式だけではなく、証も様々な形がありそれぞれ絆の証として旅をして信頼を築く必要があるのではと思われます。
なので今作のコルニはメガシンカに関わる事全てを体験する事が夢で、旅の道中多くのポケモンの想いに触れて現在の格好に至ったのではないかと読み解けます。
ピュールがMZ団のロゴを縫い付けようとした時も、サブクエでジャスティス協会の服をもらう時に要素が多いと断った理由も、このメガストーンこそがコルニと相棒にとってのアイデンティティかつ「旅の証」であり、その全てにポケモン各々との思い出が詰まっているからだと考えられます。
またコルニは暴走してしまい悪夢を見せる元凶であったダークライに対してもこの様に発言しています。
ポケモンとトレーナーが出会いメガストーンとキーストーンを持つのは奇跡であり、絆となって発現するのがメガシンカであり、ポケモンを苦しませる暴走が許せないと。
人とポケモンの出会いについては世界に望まれているという発言が、過去作プラチナにおいてもシロナが語っており、作品全体のテーマになっているという事は昔から一貫しています。
これは旅を通じて多くの経験を経るパートナーとの運命的な出会いであり奇跡であると解釈でき、
本編の暴走メガシンカアブソル戦後にマチエールからも、こう言われている。
これはAZからもせっかくの縁だと勧められており、以降の本編における暴走メガシンカではその場に残ってゲットできる個体は存在しなかった。(後日談のサブクエではそれらしき個体あり)
何か留まる理由があったのかもしれない…
また、アブソルはめったに見かけないと言われるが何故こんなにもメガエネルギーに早期に触発されやすい強く珍しいポケモンが居たのか不明のままであった。
故にこれはたくさんの出会いを通して、
災いを告げ街を守ろうとしたアブソルであり、
ダークライと同じ様にメガエネルギーを浴びて暴走してしまった。
それはカルム/セレナと旅をしていた個体であり旅をしたコルニのルカリオと同じ様に本来はAZを助けに来ていたのではないかという仮説になります。
5章 波動とオーラと光の調和
ここで再びZと冠された二匹の共通項の話に戻ります。
少し難しいのでまず結論から言うと、
波動/オーラを扱える能力で生命の光と調和させる事です。
分かりやすく通常のメガシンカにより能力(個性)が過上昇した二匹の図鑑説明を見てみます。
メガルカリオについては2章でも見ましたが、メガエネルギーと波動が混じり合って駆け廻った痕が黒く出ており、この様に考察しています。
続いてメガアブソルはこう記載してあります。
「翼のように 逆立つ 体毛を 羽ばたかせて 相手を 威圧する オーラを ほとばしらせるのだ。」
この翼の様な体毛は過去作サンムーンのムーンの図鑑によると、メガシンカのエネルギーで逆立つそう。
同様にウルトラムーンでは、
「メガシンカの エネルギーを 威圧の オーラに 変えて 振りまいている。 気の弱い人は ショック死 する。」
まとめると、
・メガルカリオ→メガエネルギーを波動と混ぜて使用
・メガアブソル→メガエネルギーをオーラに変換
となりどちらもメガシンカのエネルギー(生命エネルギー)を波動/オーラと調和させている。
波動とオーラの違いについては下記参照。
波動についてはXYのコルニが好みの波動を出していると言っていた答えで精神状態が穏やか、スピリチュアル的に高いという意味であると読み解けます。
オーラについては物理的な意味が無く、霊的な輝きであるとされています。
ここで共通しているのはおそらく光/輝きであるという点かと推察できます。
5-1.ポケモンの波長と人の魂=光
光とは、波と粒子の二つの顔を持つ不思議な存在で、その粒子を光子と呼びます。
物理学における素粒子でありながら物質そのものではなく、物質にエネルギーを与えたり、物質の性質を調べたりする役割を担っています。
ここで言う光/輝きとはメガシンカの光でもあり、それが物理的に形を成した証「メガストーン/キーストーン」という出会いの奇跡であり、信頼と絆であると定義したものである。
例としてダークライに会う為に特別なドーナツにメガシンカの力を、戦いを通じて心に触れた者同士で与えた。
これは光の螺旋と共に奇跡を起こした。
故に絆/奇跡の象徴であるメガストーン/キーストーンのマークは人とポケモンに共通してある遺伝子の螺旋構造であり、最も多くの色彩を放ち、輝く虹色である。
またこの奇跡の力はコルニの夢やアンシャの憧れを叶える力を持っており、彼女らが光の都ミアレに導かれたのは運命だったと言える。
キーストーン(メガリング)とメガストーンについてはこう語られている。
メガストーンは博士の憶測では3000年前の兵器のパワーを浴びた特殊な石で、もしかしたらほのおのいしなどが変化したものかもしれないと言い、二つの関係は何も解明できていない。
「太陽の光を謎の光に変えるもの」と。
ここで重要なのはお互いに光を放ち、謎の光/波長に変換している事であり、
・メガストーン→太陽光→謎の光
・キーストーン→想い→何かしらの波長
波動とオーラの様に物質ではないが物質に力を与える者に変換、放出しています。
メガストーンは「プリズム」と呼ばれる、USMで聞き覚えがある、太陽光が虹色に分かれる現象(光の分散)で、光の波長(色)によって曲がる角度が違う性質を利用したものではないかと考えられ、ポケモン各々の配色(波長)の石になる理由と推察できます。
キーストーンは想いを生命エネルギーであり「信念の炎≒魂」(※4)を光の波長に変えていると思われ、以前に炎が生命エネルギーである事をメガリザードンXから読み解いているので載せておく。
グリが主人公と戦うまで実質最高ランクであった理由であり、灰色の青春を過ごした相棒はメガエネルギーに満ちていたが、力と過去に囚われていた為だと考慮できる。
非物質の波動/オーラを感じ取れる二匹だからこそこの生命の光(炎)の波長を調和でき、通常のメガシンカではないZシンカに辿り着いたのではないかと考えられます。
これは過去作のタイトルを見ても明らかであり、
光の三原色から始まり、金銀(昼夜)、光があるから輝く宝石、そして以降もBWやサンムーンなど陰陽に関わる素晴らしいテーマだと感じます。
今作においてもDLC配信前のサイドミッションEX 1「宝石のような輝きを」にて、XYと同じ様にヒャッコクの日時計と共にテーマが語られた理由かと思います。
結論:「Z」は想いを統合した優しさの鏡
「Z」はアルファベットの最後であり、「終わり」を意味します。
しかし、それは虚無への終わりではなく、自分というエゴを捨てて他者の痛みを抱きしめる「完成された絆」であり調和・統合の象徴でした。
ルカリオとアブソルの共通点はそれぞれ波動とオーラで目には見えないものを感じる受容体であったこと。
メガルカリオZは、人の想いを受けてキズナでリンクした「想い(魂)の鏡」。
メガアブソルZは、人々の恐れを怒りではなく「救い」へ転じさせた「優しさの鏡」。
再びテーマが詰まっているプラチナのギラティナ戦におけるシロナとアカギの会話からこれらを読み解くと、
・哀しみ→喜びを嬉しく思う
・怒り→優しさ
後者の怒りは上で書いたメガアブソルZそのまんまで、救いたかった人々のイメージにより悪魔と見られるも怒りを相手を救う(想う)優しさへと昇華・統合させた姿。
前者は主人公とコルニが共通して持つ永遠の別れという最大級の哀しみであり、亡くなってしまったAZが鍵になったのではないかと考えられます。
これを乗り越えた心の強さであり、
2つに共通した相手を想う心=「優しさ」の到達点であり、
その姿も統合し昇華(シンカ)させたのがここで「メガシンカZ」と定義付けた頭にZの名を冠するメガシンカであると一つの仮説を立てさせていただきます。
というのもZA主人公(キョウヤ/セイカ)も共生(キョウセイ)の体現者であり影を写す鏡/光であった為(※2)、
人々と街の声を聴き統合させた故であったからと考えられる。
故に無色の石ころが輝きを灯し、
ジガルデをメガシンカさせる事が出来たのではないか、
AZが暗闇の中に居ても喜びという光を与える事ができるからではないかと感じたからです。
レジェンズシリーズにおいて出会いを重視している意味でもあり、
諦めなければ願いは叶うと言った点も共通していると読み解けました。
そして願いが叶えられるのは奇跡(出会い)があるからである。故に奇跡を起こした「Legends」であり神話の創造であると、こう定義して終わります。
ご視聴ありがとうございました。
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(終)
26年2月28日追記 : ガブリアスZ
・不可視の力としての“風”
ポケモンプレゼンツにて『メガガブリアスZ』が発表されました。
地面タイプが無くなり、空中を漂うように戦う姿が強調されています。
この「浮遊」は、飛行タイプかは現状わかりませんが異次元の霊的な力(超自然的な力)ではないでしょう。
むしろ注目すべきは、
目には見えない力が作用している
という演出に近いのではないでしょうか。
本論で述べた、キズナの光や波動、オーラのように、不可視でありながら確かに存在するエネルギーかと推察できます。
少なくとも「不可視の力」という表現は、
「Zと名の付くメガシンカ」において共通項であることは間違いありません。
新作タイトルの「ウインド(風)」と「ウェーブ(波)」もそうですが、共通点は目に見えないエネルギーの揺らぎ。
風は空気の波、ウェーブは水の波。
そして「光」もまた電磁波という波。
これらが『自然エネルギー』だとするならば、
人の魂を何かしらの波長に変えるキーストーンは正に本作のアイデンティティと言えると思います。
次回作ではもっとこの『自然エネルギー』にフォーカスした戦いが待っているのかもしれません。
その日を楽しみにしつつ30周年を迎えたポケモンを共に応援しましょう!
それではまたお会いしましょう、さようなら。


