なぜか気力が出ないシャニP
やさしい事務所。放クラ多め。
シャニPにだって、こんな日はあると思った。(いやでもひょっとしたらこんな疲れすらも顔に出さないしアイドル達や周囲の心配を引き起こさないように倦怠感を押し殺すサイボーグかもしれない。でもそんなこと続けてたら、人間の身ではもたないぞシャニP)
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午前 7:40
扉が、ぎぃと音を立てて冷たい朝に響いた。
シャニP「おはようございます...」
返事は来ない。それもそうだ。朝一番で事務所に来て、鍵を回して、中に入ったのだから。これで誰かの返事が聞こえたら、それこそ震えあがってしまう。
シャニP「......んー.........」
いつものデスクまで、普段の0.25倍速でよたよたと歩いていく。駅の改札で歩いてたら、急いでホームに向かう人にぶつかられて、よろめいてしまうほどのスピードで、いつもの椅子に腰を降ろすべく向かう。
ドサッ...
シャニP「ふう......」
椅子に全体重を任せる。この椅子は信頼できる。ここ数年間俺の身体を支えてくれた、心強い相棒だ。
しかし、そんな気の置けない相棒に身を任せても、今日はどうも身に力が入らない。
シャニP「あー.........」
だめだ、声を出しても出てくる声は全て「あー」とか「んー」とか、そんな気の抜けた声だ。今日は、俺の身体を支えてくれている相棒に、仕事を任せっきりにしたい気分だ。
シャニP「...だめだな、こんなのじゃ」
本当にだめだ。これで今日の業務に取り組めるのか。できて半分ぐらいか。
シャニP「......でも」
今日は火曜日。プロデューサーという業種の関係上、休日と平日の差はそこまでないのだが、それでも気持ちの問題というか、平日がまだ水木金と続くのかと思いげんなりしてしまう。
シャニP「はあ............」
あ、だめだ。椅子から身体が離れない。いや実際は離れるのだけれども、座面に強い磁石でも仕込まれているのかと錯覚するぐらい離れない。そもそも俺の身体は磁石じゃない。
シャニP「............」
いつもなら、アイドル達に明るく接するよう意識するのだが、今日という今日は無理かもしれない。
シャニP「きっ、つい......な...」
とりあえず、午前の予定からだ。スマホのメモを確認する。
10時から、千雪がVi.レッスン。冬優子がVo.レッスン。12時から社長と昼食兼報告会。学生組は午後からで............
シャニP「........................」
目を通すだけで、目眩がしてきた。
…アイドルの付き添いや、営業の予定がないことが救いか。
シャニP「やるしかないかー............」
数日後に死にそう……