星街すいせい Hoshimachi Suisei 日本武道館 Live “SuperNova” ライブレポ
2月1日(土)日本武道館.
ホロライブプロダクション所属、星街すいせいの日本武道館公演に行ってきました。昨年11月14日のライブツアー埼玉公演にて発表されてから早3ヶ月。その間には3rdアルバム『新星目録』もリリースし、本作を引っ提げたライブでもあり、そして何より、彼女が2018年に個人勢として活動を始めた時から長年掲げてきた夢を叶える舞台となりました。
セトリに沿ったライブレポについては、既に以下大手メディアからステキな写真と共に詳細なレポが上がっていたので、そちらを参考にして欲しいです。私の方ではいちオタクとしての想い強めで、いくつかのトピックで特に印象に残っている事を中心に書いていけたらと思っています。
1.出し惜しみ無しクライマックスセトリ
最初のMCで、すいちゃん自身も語っていましたが、常にクライマックスを感じさせるセトリが最高でした。序盤で「Newton」が来るとは思わんやん。ホロ全体ライブのセトリも監修してた位ですから、相変わらず組み立てるの巧いなと。特に幕間映像を挟んでからの中盤5曲が気に入っています。
ステージ上からどこか禍々しい雰囲気すら漂わせながら、情感をドラマティックに魅せる歌唱を披露した「Caramel Pain」。ツアー埼玉公演で初披露された際は少し呆気に取られた「AWAKE」も、この日は全力で堪能できました。鋭利で強烈なボーカルワークが光り、音源とは大分異なるライブアレンジも良かったですね。ドロップ部分がギターソロに加えてブラス隊も重なり、より鮮烈な響きを生み出してくれました。
「先駆者」は2ndライブぶりに聴く事ができて、特大シンガロングが生まれたのが本当に最高でした。VTuberシーンだと現地ライブ文化はまだ完全に出来上がっていない事もあり、ここまでシンガロングできるVTuber楽曲は数える位しかなくて貴重なんです。なので、会場が一体になって熱狂の渦に包まれていく、身体が熱くなる感覚に伴う感動を体験できて良かったです。拡声器を手にしながら歌い上げるすいちゃんの姿も印象的でした。続く「ザイオン」は、下村陽子×堀江晶太と云う伝説級タッグが実現した傑作。やっと現地で聴けて感無量でした。旗を握りしめながら、力強くも神秘的な歌声を響かせる姿は、いつも以上に大きく偉大に見えましたね…。そのまま流れる様に繋がったのは「繭と心」。ライブ映え必至だと確信していましたが、赤と青が熱く入り混じる光景に、更に爆発音の特効まで付けて、やりすぎな位には圧巻のスケールで展開されました。変拍子の難しさを物ともせず乗りこなし、勇ましく歌声を張り上げる。盛大なアウトロアレンジと共に披露されたダンスも魅惑的でした。中盤の楽曲群はいずれもスケールが大きく、革命の狼煙を上げるに相応しい流れだったなと。これから会場がデカくなればなるほど、そのパワーが増すライブ曲だとも確信できました。
最後に今回のバンドメンバーさんは以下の通り。ブラス隊として4人も引き連れて来てくれた恩恵はデカかったですね、上品な華やかさがマシマシ。また、武道館にしては驚くほど音響も良く、各楽器の音が鮮明に聴こえてきたのも印象的でした。PAチームの尽力もあってこそでしょう。お蔭で素晴らしい演奏を味わう事ができました。最大級の感謝を!
Keyboard. Ren/from SUIREN、Guitar. 坂本夏樹
Bass. Igo、Drums. 伊藤彬彦/from androp、Manipulator. 毛利泰士
Trombone. 鈴木大納言、Trumpet. 丸木英治
Trumpet. アンジー、Saxophone. 酒井聡行
2.涙の"comet"と夢が現実になった瞬間
終盤、幕間映像が流れ、緊張と共にこれまでの歩みが静かに振り返られました。その映像の中で最終的に遡ったのは初配信での「私の夢は武道館でライブ」という言葉。そして夢を叶えたこの場所で披露されたのは、初オリ曲「comet」。初期衣装で登場した瞬間に湧き上がった歓声も鳥肌が立つ程に凄かった。更に、TAKU INOUE Remix ver.としてバラード調にアレンジされ、エモーショナルな響きを帯びたのも素晴らしくて…。
"満天の星を降らせるよ 眩いほど煌めくよ"――歌詞の通り、彼女が立つステージ上空には本当に満天の星空が広がっているセットで演出も完璧で。そして、"きっと誰よりも青く強い光を"のフレーズで、一瞬声が震え、歌えなくなる程に彼女も涙を流している。この全ての光景を目の当たりにして、涙を流さずにはいられなかった。あぁ、本当に夢を叶えたんだなと…。
その場に立ち逢えた事、その瞬間を共にできた事に、言葉にならない程の感動に包まれました。そして、涙を流せる位には、ちゃんと彼女の事が好きだったんだなと、そう再認識できたのも嬉しくて。最初期から彼女を真剣に追ってきた訳ではないのだけれど、それでも、これまでの応援の日々は決して間違いではなかった。信じて付いて行って良かった。彼女を好きでいて良かった。今、こうして振り返りながらも、心の底からそう感じています。
11月の埼玉公演は、勿論感動はあったものの、どこか気持ちが追いつかないまま過ぎていった感覚があったんですよね。この数年間で人気も跳ね上がり、大きな舞台へと羽ばたいていく姿が誇らしい一方で、やっぱり大衆への進出か寂しさみたいなモノを無意識レベルで抱えていたんだと思います。でも、この武道館公演では、1曲1曲ちゃんと歌も身体に入ってきて、感情も追いついて、ステージも大きいけれど近く感じて。プロフェッショナルな彼女が涙ぐんでしまう姿にもらい泣きもして、同じ様なファンも大勢いて、これ以上ない感動を経験させて頂きました。推しが夢を叶えた瞬間は最高に眩しく、尊く、何物にも代えがたい程の感動があります。本当に、ありがとう。
続く、初期衣装を新アレンジした姿で披露された「Stellar Stellar」や「NEXT COLOR PLANET」も完璧な繋ぎでした。その姿は、夢を叶えた彼女が、次のステージへと一歩踏み出したのだと感じています。
3.抱えてきた想いと未来へ
本編最後のMCで語られたのは、彼女が抱えていた苦悩でした。「喉や鼻の調子が悪い時期が続いて、音楽や歌う事を楽しめなくなって、ファンの期待に応えられず、音楽を辞めたいとまで思った」と涙ながらに告白。でも「辞めてしまったら皆んなが悲しむ顔が見たくなかった」と、揺れ動く想いの中で闘い続けてきた事を明かしてくれました。
昨年のツアー初日も不安を抱えたままのスタートだったと振り返り、「それでもライブをしたら、皆んなの前で歌うのが楽しいなって改めて思えて。皆んなのお蔭でこの武道館公演を、音楽が楽しい、歌う事が楽しいって気持ちで迎えられた」と、涙を拭いながら微笑み姿に、胸が熱くなりました…。
そんな想いを込めて制作された新曲「Orbital Period」が本編ラストに披露された訳ですが、流石にエモーショナルすぎて涙を流さずにはいられなかったですね。繰り返し鼓動を続ける様なメロディが琴線に触れてくるし、「この景色を只、信じて良かった」とか、此方の台詞だよ…と思わせる、共通認識的な真っ直ぐで切実な言葉も多く散りばめられていて。再び声を震わせながらも、魂を込めた歌声を届けてくれました。
この一連のMCと新曲を直接聞いて、彼女は長い間、夢の舞台に立ちたくても立てない状況・心境に苛まれていたんだなと強く実感してしまって。人気だけを考えれば、2、3年前でも武道館のキャパを埋める事は全然できたはず。でも、万全の状態で夢を叶えたかったんだなと。その決意があったからこそ、革命を始める為には、まずは自身の夢を納得できる形で実現させたんだと思います。何かを始めるには、何かを終わらせる必要もあって、”星街すいせいを書き換える"必要があった。(言葉を少し変えて)完結させる事って、何かを始める事と同じくらい大変でエネルギーが必要なんですよね。待ってくれる人がいるというのはプレッシャーにもなり得るのに、悲しむ顔が見たくないと歩みを止めず、手術も乗り越えて、不安と向き合って、ファンの期待に応えたい、夢を叶えたいと、此処まで辿り着いた。決して容易い道のりではなかった7年分の努力の重みと、特大の想いを夢の舞台まで抱えてきた。ここで一度ピリオドを打ち、夢を叶えると云う物語は完結したけれど、次の物語が始まっていく。これら全てを未来に引き連れていくんだと。次に目指す舞台は東京ドーム!とまで宣言してくれた。「Bluerose」でそばにいてねって歌ってくれた。こんなの嬉しくない訳がない。本当に頼もしくて偉大な存在です。こちらこそ、そばにいさせてください。
アンコール1曲目に披露された「キラメキライダー☆」も不意を突かれた、最高の選曲でした。ホロメンからのメッセージ演出も、ソロで歌われる歌詞も今日と云う日だからこそ響く言葉があり、笑顔で歌い切った後には、「ホロライブやホロメンの皆んなの事が自分にとって本当に大事な存在だし、大事な想い出だなって。感謝を込めて歌われていただきました」と、感謝を述べる姿がありました。彼女はどこまで大きく羽ばたこうとも、原点を決して忘れず、ファンやホロライブの事をずっと変わらずに想っているんだなと、実感できて嬉しかったし、感謝の気持ちでいっぱいでした。
武道館でのライブには何度も足を運んでいますが、活動当初からこの舞台を目標に掲げてきたアーティストが着実に夢へと近づいていく、この過程に触れられている時間が濃かったのは、VTuberならではだったなと感じています。共有してきた時間も少なからずあって、想い出も生まれていく。だからこそ、この夜は特別だったし、間違い無く歴史を刻んだ瞬間でした。
それにプラスして、2022年に神椿の花譜ちゃんが武道館に立った時にも感じたんですが、黎明期からVTuberを見ているオタクとしてはやっぱり感慨深いモノがあるんですよね。VTuber / Vsingerが武道館と云うステージに立っている事実が。更に今回のすいちゃんでいうと、ライブキービジュアルを手掛けたのがMika Pikazo先生だった事も個人的には込み上げてくるモノがありました。輝夜月が大好きだった身としては、どこか繋がっている感覚があり、それがまた一つの物語を生み出していると云うか。VTuberが様々なインターネットコンテンツの文脈を辿った頂点に位置する存在だからこそです。「また明日!」と詠ってくれたのも、配信でまたすぐに逢えるVTuberが身近な存在だったから。改めて、そんなVTuberにハマった"あの頃"の原点の気持ちも想い出させてくれる日でもありました。
改めて、武道館公演。本当にありがとうございました!革命起こす幕開けの夜にして、長年の夢を叶えた集大成。VTuberの存在を世界に知らしめる、歌を矜持として突き立てる――そんな強い意志を感じたアルバム『新星目録』のコンセプトは勿論のこと、その為にも、自身の夢を最高の形で魅せる、只ならぬ想いが込めたられたライブでした。ガチで忘れられない想い出になったし、また次の夢の舞台へ目指せる事が今から楽しみです。技術的なブレイクスルーが起きれば、VTuberライブも益々進化していくと想っているのでね。彼女が実現したいと思っている事もきっと実現していくんじゃなかろうかと。改めて、歴史に残る日に立ち逢えて幸せでした。これからもずっと信じて付いていきます!
※アフタートーク配信では、セトリの意図、こだわった演出、新曲に込めた想い、ライブ制作の裏側、再演含む未来の展望等々、語られていますので、是非チェックしてください。
【セットリスト】
1.ビビデバ
2.TRUE GIRL SHOW
3.Newton
4.綺麗事
5.褪せたハナミドリ
6.ムーンライト
7.ビーナスバグ
8.Caramel pain
9.AWAKE
10.先駆者
11.ザイオン
12.繭と心
13.comet -TAKU INOUE Remix-
14.Stellar Stellar
15.NEXT COLOR PLANET
16.Orbital Period
(encore)
17.キラメキライダー☆
18.Bluerose
(W encore)
19.ソワレ
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