【続発】アフラック生命でも保険代理店での「スパイ活動」が発覚 生保業界では7社目、火の手はさらに広がる見通し
アフラック生命保険は3月10日、出向先の保険代理店5社から業務資料など85件を無断で持ち出していたと発表した。5社はすべて銀行とみられる。 【写真】無断で持ち出した出向先5社はすべて銀行とみられる。 生命保険・損害保険の両業界で、出向者による内部情報の「スパイ活動問題」が相次いで発覚していることなどを踏まえて、アフラック生命は2025年10月から調査を実施していた。 ■競合生保の情報も持ち出し 調査の対象期間は、22年1月から25年10月まで。持ち出した情報は、他社生保分を含む銀行の保険販売実績や業績評価体系の資料、競合生保の公表前の商品改定資料などだ。
内部情報の無断持ち出しにかかわった出向者は計7人。その手口は、資料をスマートフォンで撮影してアフラックの担当者に送信したり、紙の資料を手渡したりしていたという。 アフラック側の担当者の一部は、そうした内部情報を歓迎していたといい、アフラックは「情報管理に対するリスク認識が十分でなかった」としたうえで、「代理店側から不正競争防止法上の問題を問う旨の指摘は受けていない」としている。 また事案の詳細と併せて、3月末までに金融機関の出向者全員を引き揚げるといった再発防止策についてもまとめた。
■独禁法の取引妨害に問われる可能性も その一方で、無断で持ち出した情報の中には公表前の商品改定情報もあるため、独占禁止法における「取引妨害」などに問われる可能性もある。 出向者による情報の無断持ち出しをめぐっては、日本生命保険や第一生命保険、明治安田生命保険、住友生命保険でも発覚しており、無断で持ち出した情報の件数は合計で3500件を超えている。 業界全体の悪弊、構造的な問題との見方が強まる中で、中堅生保の三井住友海上プライマリー生命保険やプルデンシャルジブラルタファイナンシャル生命保険でも同様の事案が発覚。
さらに、外資系大手のメットライフ生命保険などでも現在調査が進んでおり、「スパイ活動」の火の手は今後さらに広がる見通しだ。 東洋経済オンラインでは、保険業界で起きている問題点について『生保「スパイ活動」の実相』などの各記事で詳報しています。
中村 正毅 :東洋経済 記者