多様性“尊重しすぎ”は「間違った認識」トランプ政権で企業のDE&I後退も…日本企業で「多様性は必要不可欠」な理由
◾️目標撤回も本心は…「大統領の任期は所詮4年」
安藤:さらにこのところ過激な“物言う株主”が多様性を推進している企業を標的にして、Xなどで「職場に社会的な問題を持ち込むな」と攻撃し、企業に目標を取り下げさせる動きも出てきていました。あるグローバル企業の幹部の言葉を借りれば、「目立つとターゲットにされる」「アメリカ企業は先回りして目標を引っ込めているんだ」と言っていました。
庭野:今まで頑張って多様性を推進してきた企業が、本当に方針を転換してしまうのでしょうか?
安藤:「大統領の任期は所詮4年。4年間を乗り切ろう!」と。表向きはトランプ氏におもねるような形をとっていますが、「実際には全部やめるわけではない」と説明していました。「職場に多様な人材を入れて、みんなが働きやすくすることは、『慈善事業』ではなく、企業自体が強くなるために必要だ」と分かっている企業が多いと思います。
庭野:商品を開発するにしても、女性とか、介護や子育てをしている人、あるいは外国人のニーズがわかるとかすれば、新しい商品につながりますが、経営側が60代、70代の男性たちだけだったら新しい発想が生まれないですもんね。
◾️日本とアメリカでは「置かれている状況が全く違う」
次原さんは「日本とアメリカではまず置かれている状況が全く違う」といいます。日本はジェンダーギャップ指数が146か国中118位で、アメリカは43位。日本はアメリカのレベルまで全然至っていません。
庭野:下から数えた方が早いですからね。
安藤:次原さんは、「 “日本人”で“シニア”で“男性”たちだけで経営というのは限界がある」「様々なリスクに耐えうる強靭な企業をつくっていくためには、多様性は必要不可欠です」と力説していました。
庭野:アメリカみたいに進んでいないのに、「どこから後退するのか?」と思いますね。