空冷エンジンフェティシズム その2 何故か油冷の話

さて、実は、第二回はポルシェ・・・にする予定だったんですが、その前に油冷にも触れとかないといけない事に気付いたので、さらっと書き逃げします。

いやいや空冷エンジンフェティシズムってタイトルなのに油冷の話?って怒られそうですが、空冷ポルシェの冷却方式は、正確に言うと「強制空冷+油冷」なので・・・。まぁとっても蛇足な記事なんですが。

*ご注意
書く前から予想はしていましたが超ウルトラ長くなってしまいました(;´∀`)
あー頭痛が痛い・・・

また、恐らく一部の油冷ファンの方をディスるような内容になっている部分があるかも知れません(そんなつもりはなかったんです。不可抗力です)。心当たりのある方は読まずにそっと閉じて下さい。ここにあれこれ書いた意見は、あくまで個人的なものなので、苦情言われても対応致し兼ねますのでご了承のうえ、先に進んで下さい。


さて、そんな訳で油冷のお話です。
前回、冷却に大きく関わる部分として軽く触れたのが比熱と熱伝導率ですが、空気、オイル、水を改めて比較すると

☆比熱(前回のコピペ、参考値)
空気 約1000kJ/kg℃
オイル 約1800kJ/kg℃
みづ 約4180kJ/kg℃

☆熱伝導率(同じく前回のコピペ、参考値)
空気 約0.024
エンジンオイル 約0.15
水 約0.58
生のじゃがいも 約0.55

*前回、単位を入れ忘れてましたが比熱は1 W/(m・K) です
*比熱も熱伝導率も様々な条件により変わりますので、あくまでここに示す値は参考値です。ざっくりこんな感じと言う雰囲気で見てください。
正確な定義を知りたい方はウィキペディア等、様々なサイトに詳しく書かれているので、そちらを参考にして下さい。
*生のじゃがいもの比熱は、どうも水とほぼ同じくらいなようです。
まぁ殆どが水分なので当たり前なんですが(笑)
そんな訳で、以降はほぼ水と同じとして扱う事にしますm(_ _)m

オイルはエンジン内部を潤滑するついでに、あちこちから熱を吸収して結果的にエンジンを冷やしているので、これをもっと積極的に冷却に活用してやろうと言うのが油冷です。水冷の場合はエンジンを冷やす為だけに冷却システムを追加する必要がありますが、オイルを使えば潤滑と冷却を同時に行えるので一石二鳥だぜヒャッハー!

って事です。

さらに油冷は、エンジン内部を直接冷やせるのがメリットと言うか強みです。
しかし冷却の媒体として使うには粘度が高すぎるのと、熱伝導率が低い(水の約25%)、比熱が小さい(水の約43%)がネックとなります。

で、このオイルの熱伝導率は水の25%ですから、表面積とオイルの量を4倍に、比熱が43%って事はオイルの循環量を2倍くらいに増やせば水冷と同等に冷やせそう(計算合ってんのか??)ですが、果たして上手くいくんでしょうか。

現代の最新の車やバイクで油冷が積極的に採用されていない点から、結果は容易に想像付くワケですが、問題になりそうな点を拾って行きましょう。
まずはオイルを圧送するポンプの損失の問題を考えて見ます。
流体の流動抵抗は、流量、圧力を増やすと二次曲線的に増えてしまう性質があります(もちろん粘度にも大きな影響を受けます)。ポンプを強化して流量を増やすとめっちゃ損失も増えてしまいます。特に通路の狭いオイルクーラー内部などは、かなりの圧損が生じます。
なので、際限なく流量を増やす事はできないと言う事です。
しかもオイルは粘度が高いので熱境界層も強固で、ス〇〇さんの油冷システムのように勢いよくオイルを噴射してやらないと、この熱境界層が邪魔をして熱の移動がスムーズに行えません。
つまり流量を増やすだけではなく、勢いよく吹き付けないと効果が低いっちゅー事です。

それだけではなく、オイルクーラーの面積も問題で、当然水冷のラジエターと同じ面積では全く足りませんので、車ならまだ何とかなりそうですが、バイクの場合はかなり難しいのではないか?
と言う事になります。
どっちかと言うと油冷で一番ネックになるのはここかも知れません。

余談ですが、実際に1988〜1991年辺りのヨシムラGSX-Rは油冷の熱問題に苦しんでいて、パワーアップに対し放熱が全く追いつかず、大型オイルクーラー+ヘッドライトカウル下に追加のオイルクーラーを設け二段化+それでも足りずテールカウル内にオイルクーラー増設、なんて事までやっても真夏の鈴鹿では全く放熱量が足りなかったそうです。
1990年の8耐では、何とか完走こそしましたが、ヒートしてオイル噴きましたしね。
結局、ベース車の水冷化に伴い、ヨシムラGSX-Rが水冷化したのが1992年。
意地悪な見方をするなら、中途半端に結果を出してしまった油冷のお陰で水冷化が遅れた、とも言えます(パワー的に不利な油冷エンジンで、ある程度の結果を残せた事に関して個人的に思うのですが、これは軽量な油冷のアドバンテージと言うよりも、ヨシムラの技術力やレース運営のノウハウにも負うところが大きかったんではないかと思います)。
この頃の他社は地道に水冷のノウハウを積み上げ、恐るべき勢いで性能向上を果たしていました。
現代のレーサーだと、ヘッドライトカウル下とかテールカウル内にオイルクーラーなどの重量物を置くなんて行為は、マスの集中理論に反するワケで(まぁ例外はあるかもですが)、実はヨシムラのホンネ的には油冷じゃ既に限界なので、勝つためにはさっさと水冷化して欲しかったんじゃないかと勝手に想像しています。
まぁ、ヨシムラのエンジニアの方のインタビュー見てると、油冷の限界を極めてみたいと言うエンジニア魂みたいな話も出てきますが、何となくホンネは別の所なんじゃないかと言う気が・・・
エンジニアなら尚更、物理法則は覆せない事は痛いくらい分かっていたでしょうし、与えられた条件の中で最大限の結果を出すのがエンジニアの使命ですから、油冷で何とかするしかなかったんだと。
その結果、油冷無しでは生きて行けないカラダになってしまったんだと(違)

油冷エンジンで8耐を戦うというのは、ある意味ロマンのある話なんですが、こう言うロマンを追い求める事ができたのも、スズキワークスではないヨシムラだからこそかも知れません。逆にホンダなどは勝つ為には手段を選ばない的なところが度々見受けられ、そう言う面ではかなり割り切っていてドライな印象を受けます(なんかそこだけドイツ的と言うか)。
まぁNRプロジェクトなど例外中の例外みたいな事例もあるにはありますが。


また脱線しました(笑)閑話休題です。

そんな訳で、簡単に事例を見て行くだけでも、油冷で水冷と同等なレベルで冷却するのは、色々とハードルが高そうな事が分かりますね。

油冷のメリットは、ぶっちゃけると水冷よりちょっと軽いと言う事と、ピストンクーラーとして使う事が唯一可能と言う点だけです。
(「味がある」などの感覚的なものは除外します。それ言ったら水冷の静かなフィーリングが最高、と言う意見もありますので)
このピストン裏をオイルジェットで冷却するピストンクーラーは、熱勾配が大きいのもあり、ピストンを非常に効率よく冷却できます。

水冷の場合も一応ピストンの冷却はしてるんですが、直接ピストン裏に冷却水を噴射する訳にもいきませんよね。
通常、ピストンの熱は、

ピストン→ピストンリング→シリンダー→ウォータージャケット→冷却水

と、幾つかの経路を経て冷却水へ伝わります。
面白いのが熱の大部分はピストンリングを介してシリンダーへ移っている事です(空冷でもここは同じです)。
ピストンから直接シリンダーにも熱移動してんのじゃねーか?と言うと、ピストンとシリンダー間には比較的厚い油膜が介在している事からさほどの量の熱は移動していないようで、むしろ摺動面積も大きく摺動速度も速いので、摩擦熱の発生も相応にあると思われます。

いづれにしても、水冷オンリーの場合、ピストンを冷却するにはシリンダーの温度を下げてやるのが一番簡単なのですが、燃費やエミッションの観点から見ると、むしろシリンダーは冷却し過ぎず適度に保温してやる事が肝要なので、この辺りを両立させるのは難しいと言う事になります。

これに対しオイルをピストン裏へ噴射して冷却するピストンクーラーは、余計な経路を介さず直接冷却できる事が、水冷よりも優れた点だと言えます。問題があるとすればピストンの温度が油温に左右される事で、課題としては年間を通じて、なるだけ油温を一定に保つと言う事でしょうね。

それ以外の箇所の冷却に関してはぶっちゃけ水冷の方がはるかに優れている訳で・・・比熱と熱伝導率から考えれば一目瞭然で、これは残念ながら斬新なアイデアで覆せるとか、そう言う類の話ではないです。
むしろはるか大昔に、エンジンの冷却に水を使ってみよう!と言う発想に至った事の方が斬新なアイデアだった訳で。

もし一部の方の主張のように油冷の方が優れているのならば、GSX-Rは未だに油冷のままだったでしょう。
油冷はウォーターポンプやラジエター、冷却水、サーモスタットなどの水冷に必須な部品は全て不要になるので、軽量化とコストの大幅な削減が可能になり、現代のエンジンの全てが油冷になっていないと辻褄が合いません。
しかし現実は油冷エンジンを名乗るものはごく一部の車種に限られています。
特に現代のエンジンに求められる環境性能(エミッション性能)は、エンジン温度が季節で大きく変わってしまう油冷では非常に厳しいものがあり、まぁ、湯水のようにコストを掛ければ油冷でも達成できなくはないでしょうけど、そこまで凝った事をやらなくても、水冷で良くね?
って言う話です。
まぁ、同じ値段なら油冷と言う選択肢もロマンがあって良いかな、とは思いますが、恐らくそこまで凝った油冷を作ってしまうと、車両価格は確実に上がりそうな気がします。


さて、何か油冷を否定してる感じになってしまいましたが、別に自分は油冷を嫌っている訳でもなんでもなくて、ごく一部のエキセントリックな意見に疑問を持っているだけです。
そもそもシステム的にも冷却のメカニズムも全く異なる水冷と油冷を比較して
「油冷はエポックメイキングだ」
とか
「油冷は水冷を超えた」
などと訳の分からん記事を書き、異様に油冷を持ち上げていた某雑誌、もうちょっとちゃんと調べてから記事を書いて欲しいものです。この人たちが油冷真理教の患者を増やした一因なのは疑いようもないと思っています(笑)
企業案件なので多少持ち上げるのはまだ理解できますが・・・宗教じゃないんだからさぁ(笑)

しかも記事を書く記者が自動車工学など基礎的な事を理解していないケースが多く、これまた技術的な事を良く分かっていないであろう一部のメーカーの広報さんや、核心部分にモザイク掛けて話さないといけない技術者の話など、そもそも情報ソースにも大人の事情と言うバリアが張り巡らされているので、そのまま鵜呑みにすべきではないはずです。
これをちゃんと精査もせず、分からない箇所は適当にそれっぽい感じで記事を書いてしまうものですから、一見分かりやすいように感じても、良く読むと出鱈目な内容になっていたり、意味の分からない記事になっていたりするんです。
読者の方も、自動車関係の基礎工学に精通している人の方が少ないでしょうから、雑誌にそう書かれると、よく分からんけどそんなモノなんか・・・と思ってしまうのはある意味当たり前の事かもしれませんね。
明らかに矛盾しているような事でも、余り深く考えず、素直に信じてしまっている人って、意外に多いです。
自分も興味の無い分野はそんな感じなので、あまり偉そうには言えませんが。

って言うかそもそも油冷と水冷のどっちが上とか下とかで論じる事自体が不毛だと思います。
例えば空冷と油冷を組み合わせる方法は大昔から実用化されていますし、ここ何年かでは水冷と油冷(って言うかピストンクーラー)を組み合わせる事例も増えています。
例えば現代の四輪車のエコカー用エンジンは、ここ10年くらいでオイルジェットの装着率がかなり増えてます。
エミッションや燃費に適した燃焼室温度を維持しながら、耐ノック性を上げて、燃費もパワーもゲットだぜ!みたいな感じですね。


さて、話を戻しましょう。
日本で「油冷」と言えば〇〇キさんのGSX-Rシリーズのイメージが強すぎます(笑)
なんせ、ス〇〇さんの油冷のお陰で、自然空冷なのに、カタログには小さく「空油冷式」って書いてあった車種も確かけっこうあったような記憶が(笑)
いや、まぁ、この空油冷って表記は間違っていないんですが・・・バイク売るのも何かと大変だったんでしょうね。

ともかく、そのくらいインパクトあったのが油冷エンジンです。
自分はレプリカ全盛期の頃に青春時代を過ごしたので、もちろんレプリカ大好きです。もちろんGSX-Rも大好きです。

でも、油冷システムに関しては、そこまで高性能か?と、正直、若い頃から懐疑的でした。
水冷に比べ随分軽いのは認めますが・・・

そもそも〇〇キさんが油冷エンジンを採用した理由は、当時の技術では水冷化すると目標重量を10kg以上オーバーしてしまうので、出力は水冷に及ばなくても、とにかく運動性能を高める為に徹底した軽量化を進める事にリソースを全振りし、その過程で重量的に有利な油冷を採用しただけの話で、油冷が水冷より優れているから採用した訳ではないんですよね。

目標重量さえ達成できれば、油冷の出力でも当面の間ライバル達を蹴散らせると言う目論見があったはずです。

結果、水冷より遥かに軽量に仕上がった油冷システムと、地道な軽量化の積み重ねにより、完成車はライバルより25kgも軽く仕上がり、運動性能で大きなアドバンテージを得る事に成功します。
エンジン出力にしても当時は今ほどエゲツない出力(リッター当たりで比較)ではなかったので、油冷でも暫くの間は優位を維持できたのでしょう。
*GSX-R750は当初100psを目標に開発。しかしこの数年後、TT-F1の最高出力は120〜140psにも達します。
まぁ最近の量産モデルの市販600レプリカですら普通に120psくらいありますから、このくらいのレベルに達すると、どう転んでも油冷では太刀打ちできません。

油冷エンジン開発が成功した理由は、無理に出力を上げなくても、徹底した軽量化で運動性能を上げる事で戦闘力は上がると言う、ある意味誰でも思い付きそうな、至極当たり前の事を実行しただけなんですが、この頃の世間の流れは水冷化、ハイパワー化しなけりゃバイクぢゃねぇ、みたいな空気だったので、そう言う世間の流れの隙を上手く突いたワケですね。

そして軽量化と言う誰にでも分かりやすく、結果も想像しやすいコンセプトを掲げた事で、恐らくチーム全員がブレずに纏まって、全力で軽量化へ取り組めたに違いありません。
余り注目されませんが、車体側の軽量化も、執念としか言いようのない事までやってますから、油冷GSX-Rの成功は軽量な油冷エンジンだけの恩恵ではないんですよね。
この執念は、ポルシェ909“Berg Spyder”に通じるものがありますね。執念と狂気は紙一重、という程の気迫を感じます。
(Berg Spyderの方は狂気しか感じませんがw)

しかも、ス○キさんが堅実だと感じるのは、油冷で成功したからと言って油断は禁物、あくまでこれは通過点であり、むしろ将来を見据えると今から水冷もやっておかねばならない、ライバルはアッという間に追い付いて来るぞ、と言うような事を、開発者の横内氏が言ってるんですね。
さすがと言うか、この先、どうなるか全て分かっていたんでしょうね。

この、非力でも軽く運動性能の高いバイクVS重くパワフルなバイクの戦いと言う図式は、モト・モリーニの型遅れで非力な単気筒エンジンと、出力で他を圧倒していたホンダの四発が互角にやり合った話にも通じるものがありますね。こう言うドラマがあるからレースは面白いんです。

そして、初代油冷GSX-R750がデビューしたのが1985年、当時はTT-F1でも大活躍し、ストリートでも圧倒的に支持されますが、その栄光は約3年で終焉を迎えます。

他社の水冷車の性能向上が油冷のアドバンテージを凌駕するには必要にして充分な時間だった、と言う事ですね。他メーカーの開発力も恐るべきものです。

そしてその後、横内氏の薫陶を受けた後輩達が水冷で目標重量を達成、GSX-Rも次世代へと進化します。
この事は横内氏も、当時はとてもじゃないが達成不可能だった命題を、後輩達が達成してくれた、本当に良くやってくれた、とわざわざ手記に書いているくらいです。

この話が雑誌のフィルターを通すと油冷が最強、水冷よりスゲーんだぜ、みたいになるのが、とても不思議で仕方ありません(笑)

さて、ス〇〇の油冷ファンに殺されそうな事を色々と書いてしまったので(笑)
フォローと言うか何と言うか。

個人的にはこの油冷システムの一番の功績は、
「スズキと言えば油冷」
と言うブランドを築き上げた事でしょうね。(あっ、メーカー名出しちゃったw)

だって250単気筒エンジンでも
「最新の油冷エンジン採用」
って言われたら、おっ?何それ?どんな感じでエミッション対策やってんのかな?
と、思わずあれこれ調べてしまうでしょう?←実際に調べた人です(笑)
だって排ガス規制がなかったら、普通の自然空冷でも充分成立するジャンルです。
他社がこのクラスに水冷を採用するのは高出力化よりもエミッション対策の側面が大きく、どうしても同じ単気筒で250ccとなると、各社似たようなエンジンになりがちで、若干の没個性化を感じてしまいます。
しかし「油冷」と言う武器を持つ○ズ○さんは宣伝も上手ですよね(笑)、新型車とかに全く興味のない、自分みたいな人間でも、思わず興味を引かれてしまいましたからね。
これが普通の水冷単気筒、250ccですっ!環境性能スゴいですよ!とか言われてもそこまで興味を引かれなかったと思います。
出力ではなくて環境性能に振った油冷、なかなかロマンのある話ですし、間違いなく所有欲も満たしてくれそうですね。

このように、メーカー独自の技術でブランド化に成功したのが
MAZDA=ロータリーエンジン、SKYACTIV
ドゥカティ=Lツイン、デスモドローミック
スバル=ボクサーエンジン(ラリー屋さんのイメージも強烈ですが)
などですね。
他にも色々とありますが、書ききれないので割愛します。
これらの技術は何やかんや欠点も多いシステムですが、メーカーさんが大切に暖め守り育てて来た資産です。
日本の国産メーカーも、このように技術を大切に守り育てる機会がもっと増えれば、日本の車文化もより深化するのではないかと思います。そして、是非ともそうあって欲しいと思います。

ただし、このス○キさんの油冷について、ちょっと間違った情報が流れているようなので訂正しておきます。これは雑誌が適当な事を書いたのが原因と思われる案件です。

今回、油冷について調べていた時に度々見掛けたのが、ピストンクーラーはスズキ油冷エンジンで初めて採用(スズ○が開発した)、と言う話です。
いやいや、ピストン裏にオイルジェット吹いて冷却する技術は、第二次世界大戦の頃から実用化されてますし、空冷のポルシェ911でも使われてます。
この件はイラストなどを交えて、次回書こうと思います。どこの誰とは言いませんが、もうちょいちゃんと調べて書いて欲しいものです(笑)

さて、悪口いっぱい書いたので(笑)この辺りで美しくも素晴らしい油冷エンジンの写真でも貼って有耶無耶にしておこうかしら(笑)
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これは’88モデルの世界選手権仕様のGSX-R750。ライバルに追われ苦戦し始めた辺りのモデルですが、通常の位置にあるオイルクーラーと、ヘッドライト下へ伸びるオイルラインの先に追加された二段目のオイルクーラーが画面の端に確認できます。
やっぱり研ぎ澄まされたレーサーのオーラは写真でも迫力あります。


余談ですが油冷GSX-Rのエンジンのフィンですが、ピッチが細かくて特徴的ですよね。
これ、油冷システムではシリンダーを冷却する事はできないので、シリンダーは通常の自然空冷なんですね。これは公式にもアナウンスされています。このピッチ、実は約5mmくらいです。
前回空冷フィンと冷却効率について書きましたが、5mmピッチでは常用域での効果はイマイチ期待できませんが、速度が高くなるに従って、徐々に冷却効果を発揮するのではないかと思います。
この辺も捉えようによってはレーシーな設定、とも取る事ができますね。

効果はともかく細かいピッチのフィンは見ていて美しいです。
後はオマケ。ヨシムラの8耐マシンたちの写真を。
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1985年、油冷GSX-Rで初めて8耐へ参戦。まだGS1000Rの雰囲気を身に纏っていますね。こちらは3位入賞。
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これは1987年。カウルのデザインが変わり雰囲気がガラッと変わっています。
独走体制を築きますが、他車と接触して2位。残念。
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1988年。こちらも2位。
ダグ・ポーレンとシュワンツのコンビ。豪華ですなぁ。
ポーレンと言えばDUCATI 888のイメージが強いわたくし。
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これは1989年。自分の8耐マシンのイメージはこの辺りのデザインかも。
片眼の8耐アッパーカウル流行りましたねぇ(当時は違法改造でしたけどw)。
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1990年。熱問題は更に深刻に。ヒートしてオイルを噴くも、根性で6位入賞。
しかしスポンサーの「共石シエットGP-1」とか懐かし過ぎ。
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そして油冷最後の1991年。悪天候で転倒や炎上もありましたが、またも根性で完走。
不利な条件の中、長い間、本当に頑張ってくれました。お疲れ様。
翌年からGSX-Rはフルモデルチェンジして水冷化、ヨシムラも水冷モデルで参戦する事になります。

さて、油冷のGSX-R750を見てきましたが、どれも歴戦の勇者と言う感じでカッコ良いですね。この写真だけで白飯三杯はイケそうです。

しかし、スズキ8耐のご先祖様と言えば、個人的にはやっぱりコイツは外せません。
まだTT-F1が始まる前、まだレギュレーションがスーパーバイクの頃です。
20220111135450702.jpg
はい、そうです、GS1000Rです。これ以上シブい8耐マシンが果たしてあるでしょうか。
ホンダファンなのでRCB1000応援してたのかと思いきや、バイクはヤマハとかスズキが好きと言う(笑)

この写真のGS、傷だらけで、無骨で、凄まじいオーラを放っています。

無条件でカッコいい。

いつか現車が見てみたい・・・そして触れて、舐め回したり、あんな事やこんなムフフな事してみたい・・・(;´Д`)ハァハァ


おしまい

次回はポルシェの空冷エンジン編の予定です。

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