目の生活習慣病「加齢黄斑変性」を早く見つけて食い止める最新対策
誰もがかかる可能性…目の3大疾患を防ぐ#3
50歳頃から増えてくる目の病気。老眼だと思ったら病気だったというケースも。「ずっと見える目を維持するには、なるべく早い段階で病気を見つけ、対策を講じることが何より重要です」と眼科専門医の平松類さん。「加齢黄斑変性」の最新対策を解説します。
教えてくれた人:眼科専門医・平松 類(ひらまつ・るい)さん
眼科専門医・医学博士。1978(昭和53)年生まれ。昭和大学医学部卒業。彩の国東大宮メディカルセンター眼科医長などを経て、現在は二本松眼科病院で治療を行う。YouTubeチャンネル「眼科医平松類」は30万人超の登録者数。
加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)とは?
網膜の中心にある「黄斑」という部位が障害されて、視力が落ちていく病気です。近年患者数が増加し、失明原因の4位になっています。 発症に関わっているのが、加齢や生活習慣。油の多い食事、喫煙、脂質異常症などの持病、紫外線やスマホなどの光刺激が発症リスクを高めることがわかっています。 症状は、物がゆがんで見える、視野の中心が暗い、色を見分けにくいなど。 「ただし片方の目に症状があっても、もう片方が正常だとなかなか気付かず、病状が進んだり両目が悪くなったりしてやっと受診する方が少なくありません。できるだけ早く見つけるには、片目でマス目を見る『アムスラーチャート』(下記参照)がおすすめ」と平松さん。
こんな人は注意
・強い紫外線を浴びることが多い ・脂っこい食事が好き、太っている ・高血圧、脂質異常症、糖尿病などの持病がある ・加齢黄斑変性になった肉親がいる
「加齢黄斑変性」の治療は?
まず取り組むのは、禁煙や食生活の改善。高脂肪食を改め、野菜や果物、魚を積極的にとります。 病状が進んだ場合は、目への注射やレーザー治療も。網膜の外側にできる異常な血管(新生血管)を抑えることで、病気の進行を遅らせます。注射治療は病状に応じて複数回続けていきます。
【セルフチェック】マス目を見て視界のゆがみをチェック
上が「アムスラーチャート」です。 1.30cm離れたところから片目で中央の点を見ます。 2.もう片方の目も同様に。 見え方に変化はありますか? 下図のように中央が黒くゆがんで見えるなら、加齢黄斑変性の可能性が。すぐに受診しましょう。 加齢黄斑変性の見え方 次回は、目の3大疾患「白内障」について解説します。 取材・文=佐田節子、構成=五十嵐香奈(ハルメク編集部) ※この記事は、雑誌「ハルメク」2025年7月号を再編集しています。
HALMEK up編集部