文科相「記録ない」「確認しない」 旧統一教会名称変更への働きかけ
旧統一教会が2015年に名前を変え、原田義昭・元環境相(81)が教団からの依頼で変更を認めるよう所管の文部科学省に働きかけたと証言したことをめぐり、松本洋平文科相は10日、当時のやりとりの記録はないことを明らかにした。閣議後会見で述べた。 原田元環境相、旧統一教会名称変更を国に要求「選挙で世話に、当然」 旧統一教会は15年、「世界平和統一家庭連合」に名称を変えた。原田氏は朝日新聞に、教団幹部らから依頼を受け、変更が認められる3~4カ月前に文化庁の担当幹部に自ら電話し、名称変更を認めるよう求めたと証言した。「選挙の際に電話かけやビラ配りなどで大変お世話になったから、何か行動してやりたいと考えていた」という。 文化庁宗務課は取材に、「ご指摘のような働きかけについては確認されていない」と説明。15年当時の担当課長と担当部長は朝日新聞の取材に対し、「取材に答えられない」「差し控える」としていた。 ■被害拡大の一因か「評価は困難」 松本文科相は、原田氏の働きかけについて「記録はないと報告を受けている」と説明。「宗教法人法の規定に従い、法的な検討を重ねた結果として事務的に判断をしたもの」とし、当時の職員への聞き取りについては、「政治関係者からの意図が挟み得る余地がない手続きという意味でも、あえて確認をする必要はないと考えている」と話した。 名称変更で悪評が隠され、被害拡大の一因となったのではないかという指摘については、「一概にその評価をすることは困難だが、被害者の方々が存在するということについて深刻に受け止めていかなければいけない」と述べた。(島崎周)
朝日新聞社