WBC中継の日テレ ネトフリとの連携は「新しい挑戦」高騰する放映権料にも中継70年の技術力で打開図る
連覇を狙う日本代表が6日、WBC初戦を迎える。大会を独占放送する配信会社Netflixの日本向け中継を担当する日本テレビは5日、本紙取材の答え、今回のNetflixとの連携を「新しい挑戦」と位置づけていることを明らかにした。 【写真あり】「相変わらず可愛い」“美女軍団”台湾チアにSNSも大注目「映せ!」 米国資本の会社とあって、米国人スタッフにとってなじみがあるのはメジャーリーグ方式の中継方法。双方で協議したうえで、今回の中継ではカメラワークや選手データの紹介などで米国方式が一部導入される。日本テレビは「中継手法の新しい考え方や新技術の効果的な使用方法など、国内の野球中継に新しいスタンダードが生まれる可能性を感じている」と期待している。 一方で、野球中継を70年続けてきた技術力への自負もある。その実績から、昨年3月には東京ドームで行われたMLB開幕シリーズ「カブス×ドジャース」を中継。これをMLB機構が高く評価したため「今回のMLB中継制作につながった」と、放送関係者は話す。日本テレビは「今大会への取り組みが評価され、将来的にWBCをはじめ国際大会への放送につなげていきたい」と期待感を示した。 しかし、現実的には地上波での中継はますます厳しくなる。一番の理由は放映権料の高騰だ。今回のWBCは複数の関係者の証言によると約150億円。前回大会の5倍と言われている。わずか2週間弱の大会期間で、日本戦も最大7試合。しかも準決勝と決勝は平日午前中のゲームだ。この条件で150億は日本のテレビ局にとって、ほぼ絶望的といってもいい金額だ。米国のNFLやNBAなどは過去にNHKで放送されていたが、放映権料の高騰で現在は撤退。何とか大谷翔平が所属するドジャースの試合を中心にMLB中継だけは死守している状態だ。 資金力で勝る外資系の配信会社がますます存在感を強める中、今回の中継制作を請け負った日本テレビは「先々にもポジティブな可能性を感じている」と、今後も配信会社との関係を視野に入れながらのスポーツ中継に含みを持たせた。ただ「スポーツ団体のビジネス制約や、放送法との整合性など、慎重な議論が必要」と課題も認識している。 放映権料の高騰で、人気スポーツが有料でしか視聴できないとなると、収入による格差を生み、将来世代の自由な視聴を阻むことになりかねない。今回のNetflixによるWBC独占放送で、日本でもスポーツ視聴のあり方が大きく変わろうとしている中、日本テレビは「海外事例を十分に検討したうえで、時代の変化に即した最適なあり方を検討していきたい」と話した。