世界平和統一家庭連合(旧統一教会)は9日、解散を命じた4日の東京高裁決定を不服として最高裁に特別抗告した。ただ教団の清算手続きは始まっており、本部や各地の教会は使えなくなっている。前例の少ない宗教法人の清算はどう進むのか。
東京高裁が決定を出してから約1時間後、4日正午ごろ。東京都渋谷区の高級住宅街にある教団本部に、警備員を伴った清算人や代理人ら約20人が入った。
教団関係者によると、清算人は「業務を停止してください」と指示。パソコンなどのパスワードを求めたという。清算人らは財務、人事、労務といった部門ごとに分かれて情報収集を進めたといい、作業は午後7時ごろまで続き、職員はそれまでに私物をまとめるよう求められた。5日以降、職員らは自宅待機を指示され、必要に応じて清算人らから呼び出される状態だ。
教団は公式ホームページや内部ポータルシステムにアクセスできなくなり、組織内外に向けた公的なメッセージの発信手段を制限された。
通帳、現金、鍵を求められ 「ショック大きい」
清算人らは4日から、全国に約280ある教会などの関連施設にも順次入り、許可なく立ち入らないよう指示した。
下関家庭教会(山口県下関市)には4日午後2時ごろ、男性3人が入った。教会関係者によると、「清算人代理人」と名乗ったという。昼食を終えた教会幹部や信者4、5人が教会3階の台所に集まり、「これからどうなるんだろう」と不安を語りあっていた時のことだった。
教会幹部によると、1階の応接室で会計担当など教会幹部4人が対応。清算業務の説明を受け、通帳、現金などを求められた。信者と献金者名簿も提出した。「私物はお持ち帰りください」と言われ、教会の鍵を要求され、渡した。
職員らは午後5時ごろ、清算人代理人らと一緒に教会を後にした。教会の扉には「清算人の許可なく本施設に立ち入ることができません」と書かれた紙が貼られた。「差し押さえの紙のようで、ショックは大きかった」と教会幹部は話す。
この教会幹部は「いよいよ現実化したのだ」とぼうぜんとした。「この教会に数十年通ってきた。全ての思い出が否定されたような気持ちでした」と話す。
ユーチューブつなぎ礼拝
各地の教会などで毎週日曜日…