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昨年、「イチエフ」構内に入って取材して書いたルポ記事です。小泉防衛大臣のブルーインパルスウキウキツイートを読み、正気の沙汰とは思えませんでした。改めて記事を投稿します。 〈1~3号機の原子炉内には融解核燃料(デブリ)があり「廃炉の最難関」として立ちはだかる。昨年11月には2号機でデブリの試験的取り出しが初完了。しかし取り出せたのは推計880トンのうち約0・7グラム。「耳かき1杯程度」だった。取り出しの工程を学ぶため、2号機と同型で、事故を免れた5号機を見学した。入り口付近では汗を拭う作業員とすれ違い「お疲れさまです」と声をかけ合う。そして重厚な扉や細い通路を経て深部へと進んだ。  たどり着いたのは原発心臓部である原子炉圧力容器直下の土台「ペデスタル」。入る前には完全防護が必要でヘルメットを装着し、防護服で全身を包み、手袋と靴下は三重に着用した。被ばくの危険を避けるためだ。ペデスタルは直径4メートルで身をかがめなければいけない広さだった。職員が握る空間線量計は毎時100マイクロシーベルトを示す。「2号機のこの空間にドロドロとしたデブリが鍾乳洞のようになっていると想像してください」。案内してくれる東電職員の太田さんの説明を受け、事前に映像で見ていたデブリの様子が目に浮かんだ。  デブリは格納容器にある直径55センチの貫通口から釣りざお式のロボットアームを差し込み、取り出す。1~3号機は高線量で人の手による作業は不可能だ。だから2号機での取り出しは「廃炉への第一歩」とされる。しかし技術を結集させてもなお微量しか採取できていない。「まず目の前の10年というプランをしっかりやる」と太田さんの言葉には、現場の苦境ぶりが込められているようだった。〉 福島第1原発ルポ 東日本大震災14年、“終わりなき廃炉”の厳しい現実 東日本大震災14年 記者の視点=矢部真太 | カナロコ by 神奈川新聞