年俸72万ドルの「大物」たち。契約する球団のリスクはなし。高年俸は他球団が負担
シアトル・マリナーズは、トミー・ラステラと1年契約を交わしたことを発表した。
ラステラは、今月末に34歳となる内野手だ。2020年のオフにFAとなり、3年1875万ドルでサンフランシスコ・ジャイアンツに入団した。今年はその契約の3年目だが、ラステラは今月初旬に解雇された。契約の残り、今年の年俸1150万ドルは、そのほとんどをジャイアンツが負担し、マリナーズが支払うのは、メジャーリーグ契約の最低限度額、72万ドルに過ぎない。ジャイアンツの支払い額は、1150万ドル-72万ドル=1078万ドルだ。
過去2シーズンは、計136試合で9本塁打、打率.245と出塁率.297、OPS.677に終わっている。けれども、4年前の2019年には、オールスター・ゲームのメンバーに選ばれた。この年、ロサンゼルス・エンジェルスでプレーしたラステラは、前半戦に16本のホームランを打ち、打率.300と出塁率.353、OPS.848を記録した。ちなみに、通算本塁打の半数は、2019年から翌年途中までのエンジェルス時代に打っている。エンジェルスでは108試合で20本、その前後は計559試合で20本だ。
33歳の一塁手、エリック・ホズマーも、今オフに同じ道をたどった。ホズマーのほうが先なので、正しくは、ラステラがホズマーと同じ道をたどった、と言うべきだろう。
実績も、ホズマーのほうが上だ。2013~17年の5シーズンに、ゴールドグラブを4度受賞。2016~17年はホームランを25本ずつ打ち、2017年は打率.318と出塁率.385、OPS.882も記録し、シルバースラッガーにも選ばれている。
こちらは8年1億4400万ドルのうち、3年3900万ドル――2023~25年の年俸1300万ドル×3年――を残しながら、ボストン・レッドソックスに解雇され、シカゴ・カブスに入団した。支払いをほぼ負担するのは、レッドソックスではなく、昨年の夏まで在籍していたサンディエゴ・パドレスだ。トレードに際し、パドレスは残る金額の大半をかぶることを了承した。
一方、契約途中の解雇は共通するが、新たな球団が決まっていない選手もいる。34歳の内野手と32歳の先発投手、マイク・ムスタカスとトレバー・バウアーがそうだ。それぞれ、シンシナティ・レッズとロサンゼルス・ドジャースに解雇された。
ムスタカスは、4年6400万ドルの4年目。2023年の年俸1800万ドルと2024年の球団オプション(年俸2000万ドル)の解約金400万ドルを合わせて、あと2200万ドルが残っている。バウアーは、3年1億200万ドルの3年目。残りは年俸3200万ドルだ。
バウアーの場合、解雇の事情が事情だけに、どの球団も手を出さないのは頷ける。ただ、ムスタカスは、過去2シーズンの計140試合で13本塁打、打率.212と出塁率.289、OPS.646とはいえ、2017年と2019年は35本塁打以上を記録している。72万ドルで手に入れられるのだから、契約を交わす球団があってもおかしくない気がする。ポジションは三塁。二塁と一塁も守る。