しかし、神足さんは折れなかった。判定は「要介護5」。日常生活の全般に介助を要する身となりながらも、リハビリを続け、家族の支えを得て執筆活動を再開。自らの闘病を「一度、死んでみましたが」と題して出版し、不自由な体で「今」を綴る姿は、多くの読者に勇気を与え続けた。
2025年末に寄せられた広島・RCC中国放送の「最後のコラム」では、かつて自身を記者として起用してくれた恩師・村田耕一氏の著書に触れ、こう綴っている。
リハビリを続けながら執筆
「追い越せない先輩がいるというのは、実は幸せなことなのかもしれない。まだ学ぶことがある。まだ驚かされる。まだ背中を見ていられる」
誰よりも早く時代の先端を追い越し続けてきたトップランナーが、人生の最終盤で見つけた「追い越せない背中」への敬意。最後まで「書くこと」で他者と繋がり、学び続けようとするコラムニストの矜持がそこにはあった。
昭和、平成、令和。時代をシニカルに、時に温かく活写し続けた「コータリン」の早すぎる退場が惜しまれる。
(zakⅡ編集部)