樹里「卒アルが見たい?」
果穂「はいっ! あたし、まだ卒アルってもらったことなくて」
樹里「そりゃそうだろーけどさ、なんか恥ずいってゆーか……プロデューサーの見せてもらやいいんじゃねーか?」
P「俺!? さすがに俺もちょっと抵抗が……」
透「じゃあさ、見せっこしようよ。持ってくるから。私も」
P「うーん……とはいえ、実家に取りに行かないとだからな」
樹里「だよな。そんなすぐには出せねーよ」
透「じゃあ来週」
P「……わかったよ。来週持ってくる。その代わり、2人のもちゃんと見せてくれよ」
樹里「わーったよ。言っとくけど、何も面白くねーからな!」
――翌週
果穂「みなさんの卒アル、楽しみです!」
透「誰から見せる?」
円香「最初が一番ハードル低いけど」
樹里「ちょっと待て。なんで円香もいんだよ」
円香「勝手に自分の卒アル見られる気持ち、考えたことある?」
透「ほら、これ。樋口」
果穂「円香さんと透さんは、中学も同じだったんですね!」
P「今より少し子どもっぽく見えるな」
円香「浅倉はこれ」
樹里「すげぇ……卒アルでこんなにオーラあるヤツいんのかよ」
P「眼力がすごいな」
果穂「かっこいいです!」
透「ふふ、照れる」
円香「寝坊したせいだけどね」
樹里「理由がしょぼい!?」
果穂「知りたくなかったです……」
P「ということは、この修学旅行のとこの写真、物憂げでそのまま雑誌に使えそうなくらいの表情も……」
円香「スイッチ持っていって没収された時のやつです」
透「立たされた。書いてなかったのに、だめって」
樹里「んなもん当たり前だろ」
果穂「あ! これ入学式って書いてあります!」
P「透は……これ、か? たぶんそうだよな。今よりちょっと男の子っぽい感じがあるけど」
透「そう。その調子。あと一息」
P「何がだ?」
円香「はい、終わり。これくらいでいいでしょ?」
果穂「次は樹里ちゃんのが見たいです!!」
樹里「いいけど……マジで普通だかんな?」
透「どれどれ」
円香「………………ん?」
果穂「樹里ちゃんがいないですよ?」
樹里「いるって。ほら、これだよ」
円香「こ、これは……!」
透「おー」
果穂「大変です!! 樹里ちゃんの髪が長いです!!!」
樹里「そこまでの事じゃねーだろ!?」
P「いいなこれ……可愛い……」
樹里「その頃バスケやってなくてたまたま伸ばしてだけで別に――」
透「グーじゃん。ロング」
果穂「あたしもグーだと思います!」
円香「もう伸ばさないの?」
樹里「短いほうが楽なんだよ。動きやすいし、手入れもしやすいし」
円香「気持ちはわかるけどね。そう思わないみたい人もいるみたい」
P「ウィッグ……エクステ……やっぱエクステだよな……金髪ってあったか……念のため発注を……」
樹里「仕事魂に火つけちまったか……」
透「ねえ、長いほうがさ、好き?」
P「ん? ああ……なんていうか……ギャップかな。普段と違うのがいいみたいなさ」
透「あー……伸ばそうかな。私も」
円香「手入れ、出来るの?」
透「出来る出来る。教わってくるから。雛菜に」
円香「そう。いってらっしゃい」
P「透? 今行くのか? まあいいか、じゃあそういうことで――」
円香「まだあなたのを見ていませんが?」
果穂「プロデューサーさんのも見たいです!!」
樹里「アタシらだけ恥ずい思いすんのは違うよなぁ?」
P「やっぱりそうなるよな……いやさ、俺も高校の頃は髪型が違くて」
円香「部活の都合で坊主頭とかですか?」
樹里「たまにいるよな、野球部とかさ」
P「えっとだな……これだよ。軽音部だったから伸ばしてたんだ」
円香「…………フッ……フフッ……ック」
樹里「ダ、ダメだ……クク……我慢できね……アハハ」
P「そんなに笑うほどか?」
果穂「すごいです! 洗うのを忘れた時の筆みたいになってます!!」
P「たとえが酷い!?」
円香「いいんじゃないですか? ンフッ……こういうギタリストとかいますしね、ミスターX」
P「その呼び方何!? 確かにX JAPANとかやってたけど!?」
樹里「アハハッ……なんか元気でた! サンキューな、ミスターX!」
P「……いいか、果穂。卒アルって写真全部載せたらいいってもんじゃないんだぞ。思い出の中でじっとさせておいたほうがいいものだってあるんだ」
果穂「多分あたしにはそういうの無いと思います」