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「はづきさんが、恋をしているみたいなんだ」/Novel by 噛み猫

「はづきさんが、恋をしているみたいなんだ」

4,023 character(s)8 mins

どうやらはづきさんが恋をしているようです。
一体誰に恋をしているのでしょうか・・・

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「ええっ!?お姉ちゃんが恋!?どういう事ですか?」

「いや、この前、、」

〜二日前〜

「はづきさん、社長が呼んでいますよ!」

「ふんふんふ〜ん♪」

「はづきさん・・・?」

「あっ、はい!どうしました〜?」

「いや、社長が〜〜」

「ってことがあったんだよ」

「それでなんでお姉ちゃんが恋してることになるんですか・・・」

「いやだってあんなに楽しそうにスマホいじってるはづきさんなんて見たことないし」

「それに今まではづきさんを呼んで返事しなかったこともなかったんだぞ?」

「こんなのはづきさんに好きな人か恋人が出来たかの二択だろ!?」

「まあ、確かに私も最近のお姉ちゃんはなんか変だと思ってましたけど」

「だろ!?だから明日はづきさんに聞いてみようと思うんだ」

「いや直接聞くのはやめて気付かれないように調査しましょう」

「なんでだ?直接聞く方が早くないか?」

「そっちの方が面白そうだからです!!」

「確かにそうかもしれないが・・・ちょっと申し訳ないな」

「良いんですよ!バレたら私が責任をとりますから!!」

「まあ大丈夫か・・・」

「早速今日から調査を始めましょう!」


「ふう〜やっと終わった〜」

「あ はづきさん!お疲れ様〜」

「お疲れ様です〜千雪さん、私ももう仕事終わったので今日も飲みに行きませんか〜?」

「私は別に良いけど・・・はづきは良いの?最近ずっと飲みに行ってるじゃない」

「良いのー。あんなこと酔ってないと恥ずかしくて言えないし」

「好きな人の話ね。というかはづきにも恥ずかしいっていう感情あったのね・・・」

「私のことなんだと思ってるの〜?」

「私だって恥ずかしいことくらいあるよ〜」

「それじゃあ早く行こ?」

「はづき・・・もう既に酔ってない?」

「なんで?」

「ほら今のもそう!いつものはづきだったら絶対「なんで〜」って最後伸ばすじゃない!」

「もしかしてあなた偽物!?」

「何言ってるの〜?千雪こそ酔ってるんじゃない〜?」


〜居酒屋〜


「すみません!日本酒もう一本お願いします!」

「大丈夫はづき?顔真っ赤だよ?今日はもうやめといたら?」

「だいじょうぶだいじょうぶ〜」

「それにまだ話し足りないし〜」

「プロデューサーのこと?」

「うん!」

「プロデューサーのこと大好きなのね・・・」

「うん!」

「酔ってる時のギャップでイチコロじゃないかな・・・」

「そうかな〜?でも告白はちゃんとシラフの時にしたいの〜!」

「はづきがそういうなら良いけど」

「本当にもうそろそろ帰ろう?」

「え〜?もうちょっと・・・」

「はいはい、帰ろうね〜」


〜次の日の夜〜


「プロデューサー!昨日お姉ちゃんが千雪さんを飲みに誘ってたんですけど、その時千雪さんが「好きな人の話ね。」って言ってたんですよ!」

「やっぱりはづきさんは好きな人がいるのか!」

(でも、誰のことが好きなんだろう・・・お姉ちゃんが普段話す男の人なんて、社長と・・・)

(まさか・・・)

「にちか?どうしたんだ?」

「いえ、なんでもないです!」

「それよりもうレッスンの時間なので行ってきますね!」

「おう!行ってらっしゃい!」

「はづきさんの好きな人って、誰なんだろうな〜」

(はづきさんが普段話してる男といえば俺と・・・)

(そういうことだったのか!)

(あとでにちかに教えてやろう・・・)


〜レッスン終わり〜

「美琴さん!」

「どうしたの?にちかちゃん。」

「最近、はづきさんの様子はどうですか?」

「様子って?」

「何か変じゃないですか?例えば・・・仕事中ニヤニヤしてたりとか!」

「ニヤニヤはしてないと思うけど・・・」


「あ でもさっき会った時すごく上機嫌だったかも」

(てことはプロデューサーがお姉ちゃんを喜ばせるようなことをしたのは昨日か今日・・・あとでプロデューサーに聞いてみよう。)

「でも、どうして急に?」

「あ〜、なんかはづきさん、恋してるらしいんですよ、、少し前からおかしくて。」

「恋、か。」

「私はしたことないから、よく分からないな。」

「美琴さん、告白とかはされなかったんですか?」

「たまにされることはあったけど、ほとんど知らない人だったから断ってたんだ。」

「まあだけど、あの人にはいつもお世話になってるから、幸せになってほしいな。」

「聞きたいことはそれだけ?」

「はい!お忙しいところ失礼しました!それじゃあお疲れ様でした〜!」

「うん。お疲れさま。」


「プロデューサーさん!昨日か今日、お姉ちゃんになにかしましたか?」

「はづきさんに?ああ、そういえば昨日、プリンあげたな。食べたいって言ってたから。」

(これはもう確定でしょ。)

「そういえばにちか!俺はづきさんの好きな人わかったんだよ!!」

「!!」

「聞かれるとまずいから耳貸してくれ。」

「良いですけど、で、誰なんですか?」

「天井社長だ。」

「は?」

「すみません。もう一回言ってもらえますか?」

「だから、天井社長。」

「はぁ〜〜〜〜」

「プロデューサーさん。」

「なんだ?」

「そこに正座してください。」

「なんで急」

「いいから!」

「はい。」

「一体どういう考えをしたらそんな答えになるのか教えてください。」

「だってはづきさんが話す男といえば、俺と、天井社長だろ?だから天井社長かなって。」

「バカなんですか!?いやバカです!どう考えてもそっちじゃないでしょう!そっちじゃ!」

「そっちじゃないって・・・まさか!」

「そうです。お姉ちゃんはプロデューサーのことが」

「千雪さんってことか!!」

「ちっが〜う!!」

「え?じゃあ一体誰なんだよ。」

「一体どこまで鈍感なんですか!?あなたですよ!あなた。プロデューサーさんのことが好きなんですよお姉ちゃんは!!」

「え?」

「え?じゃないですよ!あなたしかいないでしょうどう考えても!」

「まじか・・・」

「それで?」

「え?」

「プロデューサーさんはお姉ちゃんのことが女性として好きなんですか好きじゃないんですか!」

(今まで一度も考えたことがなかった。まさかあのはづきさんが俺のことが好きだなんて・・・でも)
 
「好きだ!」

「!!」

「お姉ちゃん・・・?」

「え・・・?」

「お姉ちゃんまさか聞いて・・・」

「追いかけてください!」

「え?」

「追いかけてください!!お姉ちゃんを!今すぐ!」

「そしてお姉ちゃんの誤解を解いて、幸せになってきてください!!」

「・・・分かった。」

「行ってくる!!ありがとう!にちか!」

(これで、いいんだ。きっと。今まではお姉ちゃんからもらってばっかりだったから、これくらいは、お姉ちゃんに譲ってあげたい。)

(失恋って初めてしたけど、結構しんどいなあ・・・)


(私はプロデューサーさんのことが好きだ。いつも優しくて、カッコよくて、面白くて、ちょっぴりカッコ悪いところもあって。昨日も私が食べたいと言ったからと言って、プリンを買って来てくれた。もしかしてプロデューサーさんも私のことが好きなのかな。とか思って舞い上がっていた。)

(しかし、現実は非情なものだ。私は見てしまった。先程、プロデューサーがにちかに告白するところを。絶望した。どうしてこんなにも現実は厳しいのだと。)

(目から涙が溢れる。感情が抑えられない。私は明日からあの人にどう接していけばいいのだろう。)

(ひたすら走る。はづきさんの誤解を解くために。そして、俺の思いを、伝えるために。)

「はづきさん!!」

「!!プロデューサーさん。」

「どうしたんですか?」

「はづきさんの誤解を解きに来ました!」

「大丈夫ですよ。私はにちかとプロデューサーさんが付き合っても口外したりしませんから。」

(まだ目頭が熱い。今は早く一人になりたい。)

「違います!!!」

(プロデューサーさんが今までにないくらいの大声でいった。)

「何が違うんですか・・・?私は本当に秘密にしますよ?」

「俺ははづきさんのことが!好きなんです!」

「えっ?」

(一瞬、何も考えられなかった。プロデューサーさんが、好き?私のことを?)

「でもさっき告白してたじゃないですか!!」

「あれはにちかのことが好きって言ってたんじゃなくて!はづきさんが好きだって言ってたんです!」

「そうなん、ですか・・・?」

(また涙が溢れる。色々な感情が織り混ざって何がなんだか分からない。)

「はづきさん、泣いて・・・」

「すみません、プロデューサーさんにはこんなカッコ悪いところ見せたくなかったんですが。」

「カッコ悪いだなんて、そんなことありません!」

「はづきさんはいつもカッコよくて、仕事でも頼りになって、かわいい人です!!」

「かわっ!?」

「だから、俺と付き合ってくれませんか?」

「絶対に幸せにします。」

「はい・・・!!」

(なんだか、夢を見ている気分だ。今はただ、この人と抱き合っていたい。)


〜二週間後〜


「プロデューサーさん。」

「おう。」

「仕事中にイチャつかれるとウザイんですけど。早くやめないとパンチですよ!」

「すまんすまん。だけど、はづきさんがあまりにもかわいいからつい・・・」

「あら、そういうプロデューサーさんこそかっこいいですよ〜」

「はあ、全くこのバカップルは・・・」

「まさかお姉ちゃんがこんな風になるなんて・・・」

「まあ、末永く幸せになってください。」


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