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Another Lancer's Heaven !?/Novel by くろひつじ

Another Lancer's Heaven !?

7,993 character(s)15 mins

お久しぶりの投稿が腐ってるってどういうことでしょうか…。しかも時期をとうに過ぎてるとかますますどういうことでしょうか…??しかし、素敵過ぎる兄貴の誕生日絵を描かれた栄さんにどうしても捧げたかったんです!!元ネタの絵はこちらの作品のランサーハピバ絵でございました。→ illust/30972969 というわけで夏至から10日以上過ぎてるのに兄貴はぴばSSです。 ■DRありがとうございます、皆さん槍弓好きですか、好きですね?ブクマ&ブクマコメも感謝です! ■怒涛の勢いでついたタグにびっくり!皆様のおっしゃる通りですよ、本当に。それからこんな未来の可能性見ちゃったら、士郎が摩耗して別の意味で自分を消しにかかりそうだなあ…。でも仕方ないですよね、兄貴かっこいいですからね!!

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世界中のどこでも、当然太陽が上ったり沈んだりするわけだが、
地球が周回を繰り返す中で、自ずと太陽の恵みを最も受けられる日というものがある。
それは太陽神の御子たる者の誕生を祝う日であったりするわけで――。

「ふわ……眠……」

遠坂凛は珍しく目覚まし時計だけの力で起きてきた。
誤解しないで頂きたいが、彼女は一人で屋敷に住むようになってからついこの間まで
きちんと起床時間を守っていたし、もちろん自力で床から出ていた。
その習慣が緩んでしまったのは、ひとえに聖杯戦争を機に執事もどきを得たことに因る。
しかし今日はその世話焼き人が一向に起こしに来なかったのだ。

「あー……そろそろ暑くなってきたわね。汗かいちゃってる。シャワーを浴びてから出よう」

部屋を出て、隣に設けた召使いの部屋をちらりと覗く。だがそこに主はいなかった。

「おかしいわね。もう起きてるってこと?」

トントンと階段を下りてダイニングへ近づくにつれ、何やら金属音が聞こえてきた。
何かを擦りつけているような、あるいは引っ掻いているような、不規則な音。
不審に思ってそっと扉を開ける。

がっしゃがっしゃがっしゃがっしゃ。

厨房には、朝もはよから一番大きなボウルに泡立器を突っ込んで掻き回している大男がいた。
しかもその周辺にも様々な形をした金属製の器が転がっている。
凛は眠気と若干近眼の目をごしごしと擦り、首を突き出して調理台の上を見回した。
鈍い銀色に光る容器はどうやらステンレス製のものらしい。そのうちいくつかは真ん中に穴が開いている。
足音を立てずにそっと忍び寄る。やかましい泡立器の音と本人の集中っぷりからか、背後まで来ても気づかない。
ここに至って彼女は、台の上のものが何なのかを理解した。
お菓子の型だ。円形のものからドーナツ状の深型、その隣にはプリンやゼリー用の小さな型が幾つも並べられている。
およそこの家に備わっていたであろう型が全て出されている。しかも幾つかには既にたねが入っている。

「おはよう、アーチャー」

しゃかしゃかしゃかしゃか。

「アーチャー? アーチャーってば」

がしゃがしゃがしゃがしゃ。

「返事ぐらいしなさいってのよ!!」
「おわっ!?」

スパーンと背中を引っぱたいたのに驚いて、ようやく彼は背後の主人に気がついた。

「む、凛、おはよう。随分早いな」
「早くないわよ、目覚ましで起きたもの」
「何っ、今何時――ああもうこんな時間か! すまない、すぐに朝食を用意する」
「先にシャワー浴びてくるから、それからでいいわ。それよりアンタ、何してるの?」
「ああこれは……何、別に気にすることはない」
「気になるわよ、家中の製菓用品引っ張り出して。何朝っぱらからメレンゲ作ってんのよ」
「いやその、実はそろそろ夏向きの菓子の練習でもしておこうと思ったのだ。単なる試作というやつでね」
「ふうん……」
「何だねその目は。ああ、味見をしてもらいたいので、これは小僧の家に届ける。君も行くといい」

彼の口から思わぬ場所を指定されて、凛はにわかに目を丸くした。

「は!? アンタが自主的にあの家に行くって!?」
「この量を誰が食べるというのかね。あそこなら人も多いしちょうどいい」
「そう思うなら一度に作らなきゃいいじゃないの。それに私の分を残しておいてくれればいいだけのことよ?」
「君はほぼ毎日小僧の鍛錬のためにあの家に行くだろう? だったら休憩の時の茶請けにでもすればいい」
「へえ……」

何か思惑がありそうなことを察知した凛が、さらにジト目でアーチャーを見つめる。
この間大して目も合わせずに話していたアーチャーだったが、さすがに突き刺さるような視線に耐えかねて、気まずそうに顔を歪めた。

「ほら凛、学校に行くならもうシャワーを浴びて身支度しないと遅れかねんぞ! 急ぎたまえ!」

アーチャーは乱暴にボウルを置くと、凛の背中をぐいぐい押して厨房から追い出してしまった。

「まったく何なのよ。変なやつ……」

凛は、まだボサボサの髪の毛先を指で弄びながら浴室へと向かった。

Comments

  • わんわんお
    January 13, 2025
  • October 10, 2023
  • April 14, 2022
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