神奈川県警は12日から4月1日にかけて、春の定期人事異動を発令する。対象は前年同期比1155人増の4507人(警察官4092人、一般職員415人)に上り、過去最大規模となる。ストーカー被害を訴えていた川崎市の女性が殺害された事件での不適切な対応を鑑み、署と本部の連携強化に向けて配置転換を推進。所属部署が5年以上変わらない「長期在勤」の解消も加速させる。
警務課によると、幹部(警部以上)の異動は例年並みの規模だが、警部補以下は前年の1・5倍となる3301人が対象となり、全体を押し上げた。現場に近い警察官を中心に、署と本部の行き来を活発化させることで、それぞれのノウハウを共有して視野を広げるとともに、意思疎通を図りやすくするという。
とりわけ、所属先が固定化しているケースについて配置転換を進めた結果、「長期在勤」に該当する警部補以下の異動率は77・6%(前年は31・4%)にまで高まった。担当者は「同じ部署に長く在籍すれば専門性を高められる一方、流動性の低下によるデメリットも生まれるため、総合的に判断した」と説明した。
被害者保護を徹底
また、ストーカーや配偶者らによる暴力(DV)といった「人身安全関連事案」の増加を受け、生活安全部門の署員を増員して担当者の役割分担を見直す。刑事部門との配置転換も進め、積極的な事件化を視野に入れて被害者保護の徹底を図る。
第2交通機動隊で不適正な違反取り締まりが繰り返された問題を巡っては、交通部門の隊員編成を組み替えるなどし、不正の一因となった閉鎖性の解消に取り組む。