ありのままで 45歳トランス女性、SNS「自撮り」投稿で届ける声
40代になって「自分は女性だ」と認識した。昨年、妻と離婚し、トランスジェンダーとしての人生を歩み始めた。
性的マイノリティーに対する社会の理解は一定程度進んだものの、風当たりは依然厳しく、ネット上では存在を否定するような言葉が飛び交う。
それでも、福岡市のグラフィックデザイナー、三迫(みさこ)みさこさん(45)はほぼ毎日、交流サイト(SNS)に自身の姿を投稿している。自宅の玄関で、駅のホームで――。
「社会から見えにくくても私は存在する」
そう伝えるように。
主な内容
・中学生の頃から違和感
・悪意なき声に傷つき
・「性別変更」に立ちはだかった壁
・なかなか解けない「複雑なパズル」
「きまり過ぎていないのがいいんですよ」。2月下旬、昼下がりの福岡市中心部の公園。三迫さんがスマートフォンを壁に立て掛け、カメラに全身を映す。タイマー式でシャッターが切られる瞬間、手と足を広げ、おどけたポーズをとった。
出生時の性は男性で、現在の性自認は女性のトランスジェンダー。2024年からインスタグラムで普段着姿を撮影した写真の投稿を始めた。
これまでに約700件。「いいね」や好意的なコメントが付くと、「このままでいい」と認めてもらえたようで励まされる。気持ちや体の変化に合わせて普段着も徐々に変わり、最近は、以前なら勇気が出なかったフリル付きのワンピースにも挑戦した。
北九州市出身。高等専門学校卒業後、エンジニアとして会社勤めをし、27歳でフリーのグラフィックデザイナーに転身。私生活では28歳で結婚し、子どもにも恵まれた。
ただ、中学生の頃から自身の性別に違和感があり、20代の頃には女性用の服を着たこともあった。
15年に東京都渋谷区と世田谷区が相次いで同性カップルのパートナーシップ制度を導入した。性的マイノリティーに対する社会の関心が高まり、当時30代半ばだった三迫さんも自身の性について真剣に考えるようになった。
男性として振る舞うことへの違和感は膨らみ、42歳から体つきに変化をもたらすホルモン投与を開始した。自身の変化を妻も理解し…
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