東京大学医学部付属病院の関係者による汚職事件が、相次いで発覚した。循環器内科医で「赤い罠 ディオバン臨床研究不正事件」の著書がある桑島巌さんは「問題の根は深い」と語る。話を聞いた。
――東大病院皮膚科の元教授(懲戒解雇)らが2月、収賄罪で起訴されました。共同研究をめぐり、便宜を図ったことの見返りに、一般社団法人代表から高級クラブなどで接待を受けた、と。
深刻な事態だと考えます。この問題は、契約後に金銭トラブルが生じて民事訴訟に発展し、週刊誌が逮捕前から報じていました。大学は早くにこの事態を把握していたはずですが、逮捕されるまで社会に対して何ら説明責任を果たさず、放置していました。
――昨年11月には、東大病院の整形外科医がメーカーから賄賂を受けたとして逮捕され、その後、起訴されています。
いずれも、「利益相反」にかかわる大きな問題があります。
研究者が患者さんや社会に与…