運送事業者など法人契約者向けの軽油販売を巡り、ガソリンスタンド(GS)の運営会社8社が価格カルテルを結んでいた疑惑で、東京地検特捜部と公正取引委員会は4日、独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で、3社を家宅捜索した。今後残る5社に対する強制捜査も進めるとみられ、特捜部と公取委は連携して全容解明を目指す。
家宅捜索に入ったのは、「東日本宇佐美」(東京都)▽エネクスフリート(大阪市)▽共栄石油(東京都)。太陽鉱油(東京都)▽ENEOSウイング(名古屋市)▽新出光(福岡市)▽キタセキ(宮城県)▽吉田石油店(香川県)――もカルテルを結んだ疑いが持たれている。
公取委は2025年9月、独禁法違反容疑で8社を強制調査。東京オリンピック・パラリンピックを巡る談合事件(23年2月)以来となる検察当局への刑事告発を視野に調査を進めてきた。一方、特捜部は26年1月から、会社関係者の事情聴取を本格的にスタートしており、詳しい経緯の解明のためには強制捜査が必要だと判断したとみられる。
関係者によると、各社の営業担当者らは持ち回りで幹事を務め、定期的に会合を開催。東京都内の運送事業者などに販売する軽油の価格引き上げなどを調整していた疑いがある。
いずれの社も法人契約者向けにネットワーク化された「フリートSS(サービスステーション)」と呼ばれるGSを展開。顧客は主に軽油を燃料とするトラックなどの大型車を扱う運送事業者で、大手宅配会社も含まれるとみられる。
東日本宇佐美は4日、「引き続き当局による調査に全面的に協力する」とコメントした。【岩本桜、五十嵐隆浩、佐藤緑平、北村秀徳】
あわせて読みたい
Recommended by