【Fate/Zero】ギルエミのはずが言エミになった。
正確に言うとギルガメッシュ×エミヤで書いているつもりが気がつけば綺礼の心理描写中心に書いて綺礼×エミヤにしか見えなくなった。うん、我の修行不足すまんギル様。前半のエミヤはもちろんセイバーと士郎に対を成すように。第四次聖杯戦争はエミヤフルボッコストーリーが基本。そして第四次アサシン組(綺礼&エミヤ)はキャスター組、ライダー組と競い合えるぐらい仲がいい。エミヤそんなつもりなかったけど気付いたら若言峰すごく甘やかしてた。十年後なんてそれこそセクハラするギルは鉄拳制裁で阻止するのに言峰に対してはエロエロ許す。「ZKB(ずるい・綺礼・ばっかり)48!」が十年後の慢心王の決め台詞。しかし前回のアンケート結果――みんなそんなにディルエミみたいのか!現状不倫にしか見えないだからいい加減開き直れ……て言うかその黒子剥げばよくね?とぶっちゃけるエミヤに事実真実に逆ギレてプギャーなディルムッドが見たいのかっ!? あっさり五百字未満で終わるつもりで覚悟しろぃっ!(土下座)あ、アンケート最後の項目はコメント入れてくれたらやっちまうと思います。
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焼け野原を歩く。歩く。歩く。
悲鳴も、苦悶も、絶叫も。
炎の爆ぜる音と、物の崩れる音にかき消されて、もう聞こえない。
頭上に広がる暗い雨雲は、焼けた亡骸を注ぐために雨を降らしてくれるだろう。
降り注いだ泥で焼け爛れた苦痛が、ようやく煤けた町と共に洗い清めてくれるだろう。
けれど■■■は、この焼け爛れた背と同じように、黒い苦痛が長く癒えることはないと知っている。
だって何年も、何年も、傷が癒える/隠すのを見てきたから。
何年も、何年も、悼む/忘れる人たちを、苦しむ/哀しむ人たちを、遠い/近い場所で見てきたから。
だから■■■は、この焼け爛れた傷が生半可なことでは癒えないことを、よく知っている。
十年以上も続く、死んでしまった/生き続ける人たちが、いることを、よく――。
この燃え盛る炎を、焼け野原を知っているから。
初めてではない。生きて死ぬまで。死んだ後も、こうした焼け野原を歩いた。
初めてではないから、別にどうということも無い。
こんな酷い場所だから、生きていることより死んでしまうことが簡単だ。
生きていても死んでしまうのだから、だから早く死んだ人たちは幸せで、今も生きている人たちは不幸だった。
何も知らずに死んでいれば何の苦しみも無かったのに、気付いて逃げだそうとすればそれだけ苦しみが増えていった。
苦しみから逃れたくて、でも痛くて苦しくて、やっぱり死んでしまう人が増えていった。
この光景を、■■■は知っていたから、別に気にしない。
見知っている。
見慣れている。
見飽きている。
だから、気にしない。気にしていては、始まらない。始まらないし、終わらない。
何度も歩き慣れた焼け野原。
何度も誰かが作って自分がまっさらに消した焼け野原。
だから気にしない。
気にしたって、どうしようもないことなんてもう何度も何度も繰り返して、生前も死後も何度も何度も変えようとして、最期まで変わらなかったんだから。
ならば、どうして■■■はこの焼け野原にいるのか。
どうしてこの焼け野原が出来たのか。
思い出そうとしては、喉からしゃくり上げる呼吸と喘ぎに阻まれる。
まだ雨は降っていないのになぜ頬が濡れているのか、焼け焦げる空気の中でどうして凍えるほど寒いのか。
■■■は泣きながら、ただ同じ言葉を繰り返しながら、焼け野原を歩いていく。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
一歩踏み出すごとに、真っ赤になった裸足の痕が焼けた大地に残して、■■■は泣きながら、焼け野原をさ迷い歩く。
いつも誰かが作って、その後始末のために歩かされる焼け野原。
でも、■■■の目の前に広がる焼け野原は、違う。
何故なら、この焼け野原は■■■が作った。
こうなるとわかっていたのに、大好きな誰かや、大切な誰かを守ろうとして、たくさんの人たちを殺してしまった。
たくさんの人たちを殺すために、この焼け野原を作ってしまった。
ただ目の前の人たちが笑ってくれれば良かっただけなのに、苦しんで悲しんで恐れて痛くて痛くて痛くてどうしてと泣き叫びながら■■■の前にいたみんなは死んでしまった。
目が覚めればいつもの朝を迎えて、誰かと会って、笑って、そして明日を迎えるために眠って、また朝を迎えて、そんなありきたりな日常を過ごすはずだった人たちがたくさんいて。
■■■が、そんな人たちをみんな殺してしまった。
だから、■■■は歩きながら、口にする。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
オレが■かって、ごめんなさい。
オレが■き■って、ごめんなさい。
もう涸れ果てたはずの涙を流しながら、決して口に出来なかった罪の言葉を口にして。
一度口から零れれば、あとは溢れるままに、■■■の中に積った苦痛が湧き出した。
胸に巣食った積年の澱が、鋼に覆われた硝子の心と共に曝け出された。
傷だらけの胸から止め処無く流される血潮と共に、決して見てはいけなかった内に潜んだ黒い澱と、きれいなまま誰の目にも――自分の目にも晒さぬように隠してきた大切な何か。
それが一緒に晒されて、煉獄の炎に焼かれていく。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
見てはいけないものを見てしまった。
前だけを見続けて、進み続けた■■■が、決して見てはいけないものだった。
貴いものを目指して、切り捨ててきたものに、振り返ってしまった。
大事な人、大切な人、慈しんだ人、憐れんだ人、悲しんだ人、愛した人、貴い誰か。
切り捨ててきたものが、■■■の心で叫んだ。
どうして、と。
■■■の過去が、■■■の心が、■■■の魂が、この結末に呪うように叫ぶ。
そこに憎悪も憤怒も苦悶も無く、ただどうしてと、■■■に叫ぶ。
いっそ死を伴うほど苛烈な感情があれば、楽になれたかもしれない。
けれどただ、どうしてと叫ぶその叫びに感情は無く、あるのはこの結果になったことを疑う声だけ。
知っていたのに。
解っていたのに。
答えなど既に出ていたのに。
どうしてこんなことになったのか、と。
その疑いに、■■■はただ泣きながら応える。
ごめんなさい、と。
そして、彼が最後に辿り着いた場所は、この焼け野原の中心だった。
焼け焦げ、崩れ落ち、積み上げられた瓦礫の丘の上に立って、彼は朝を迎えた。
永遠に続くのではないかと思うほど高く、激しく、荒れ狂った炎の海は、ようやく消えてくれた。
けれど、彼はこれからもずっと、焼け野原に取り残される。
たくさんの人たちを焼き殺し続けて、ずっとずっと、此度の生が終わるまで。
外界に置かれた座に記録が戻るまで、永遠に彼はこの記憶に苛まれる。
起こった過去は変えられないことを知っていながら、起ころうとした過去を変えようとして、最善を尽くそうと頑張って、最悪の事実を起こした。
「……ごめん、なさい……」
誰もいない瓦礫の丘の上で、全てが死に絶えた荒野の真ん中で、彼はようやく立ち止り、膝をつく。
何かを残したくて、何かを守りたくて、何かを助けたくて、剣を振った。
剣を振って、残そうと、守ろうと、助けようとした望みの先にあったのが、この焼け野原で。
責め苛む怨嗟の声さえ業火に焼かれ、誰ひとりとして罰を与えぬその場所で、彼は泣き詫びる。
奪われた人たちへ。
死んでしまった人たちへ。
助けられなかった人たちへ。
誰も彼もが死に絶えたその死地で、独りだけ生き延びた/取り残された子供は、その事実/孤独に身体を震わせ、血を吐くようにその言葉を口にする。
「ごめんなさい……ごめんなさい……オレが、オレなんかが……ッ……」
死んでしまう人たちを死なさないために、頑張ってきたはずなのに。
涙を流して悲しむ人たちを、一人でも多く笑顔にしたかったはずなのに。
この事実を変えたくて、この現実を変えたくて、手にした力だったはずなのに。
目にするのは、いつだって人々の泣き顔で、泣き顔のまま死んでいく人たちだけで。
成すことは、多くの泣き顔をつくるだけしかないと自分自身が解りきっていたのに。
ならば自分は――そもそも、此処から生き延びてはいけなかったのだと。
この世全ての悪徳悪行悪業の泥で現世に繋ぎ止められた、刹那にして永遠の、与えられた二度目の生、かつて自分が生まれた始まりの地獄の中で―――青年は涙に暮れて詫び続ける。
終わらない罰を課されて。
贖いきれぬ罪に怯えて。
>さかなかな様 言エミ極めちゃったらギル様がさらにはぶられちゃいますYou!