天覧正妻戦争 in恋愛脳曼荼羅ノウム・カルデア Ⅱ
本作を見る前に以下の注意事項をお読みください。
・この物語は、第六異聞帯攻略後の物語であり、登場するキャラクター・サーヴァントはそれまでに登場した者に限る。
・聖杯はこれまでに一度も使用していない。
・マスターは男であり、性別変更はない
・この物語は”正妻戦争 in恋慕輪廻基地カルデア”シリーズの続編である。
・若干のキャラ崩壊。
・誤字脱字あり。
感想等のコメントはどしどしお書きください。毎度全て読ませていただいております。
今回の話、ちょっと長くなりそうです。
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平安京の様相の戦闘シミュレーター、位置的にはその上部に位置する内裏に、またも巻き込まれたマスターと、今回の事件の犯人であるアルターエゴ蘆屋道満が鎮座する。マスターはこれから起こることに恐れ戦きつつ、道満は逆に楽しみにしつつ、待っている。
「ルールはいたって単純。聖杯を懸けて最後の一人になるまで生き残る。霊基のつよさに応じこの内裏から遠い場所に召喚され、聖杯があるこの場に来ていただく。その際、同じく聖杯を狙うライバルと争ったり、拙僧が用意した罠にかかったりして、苦難の果てに願いを叶えるため奮闘してもらいます。」
「平安京の時と同じか………。どうなってもしらないよ?」
「どうなっても、とは心外ですな。此度の戦争、マスターの負担を減らすことこと目的なれば、他のサーヴァントから褒められることはあれどその逆はありますまい。ささマスターは、どうぞごゆるりとおくつろぎください。後々客人をお呼び致します故」
「客人?」
「はい。まあそれは後々。さて」
道満が空に陣を描くと、そこに宙に浮かぶのは都の様々な地点を映した映像であった。
「マスターはここから観戦していただけます。例えばここ」
「あれは……コルデー!?それにドレイクもいるじゃないか!」
「ふん……なんだか急にマスターとのパスが切れたと思ってきてみれば」
「ここはどこなんでしょう?シミュレーターであることは分かるんですが、それにしてはやけに広い…」
『失礼、お二方』
「「!!」」
「誰だい!?いや、あんたは……」
『お話しするのは初めてですね。拙僧蘆屋道満と申す者。此度の謀り事の実行者でございます。そちら、フランシス・ドレイク様と、シャルロット・コルデー様でいらっしゃいますね?』
「蘆屋道満さん……。初めまして。はい、その通りです」
『この度は我が仮想平安京にお越しいただき誠にありがとうございます。お二人も、我らが主、マスターをお探しで?』
「そうだ。今の話だとマスターを攫ってあたしらとのパスを切ったのは、あんたかい?」
『はい。しかしこれは全てマスターのため。どうかご理解とご協力を』
「私たちに何をさせようと?」
『それはですね……』
かくかくしかじか
「天覧正妻戦争……。全く、初対面であれだけどあんた馬鹿だね」
『お気に召しませんでしたか?拙僧の見立てでは、お二人ともマスターへの想いは十分であるはず』
「こんなやり方しても何の意味もないだろう。外野がお膳立てしてくれなんて頼んだ覚えはないよ。コルデー!あんたもそうだろう?」
「は、はい!やっぱりこういうのは、当事者が心と心で──────」
『失礼、では正妻の地位は欲しくないのですね?』
「………………………………」
『マスターは、誰かに取られても良いと?』
「………………………………」
『であればこのような危険な場所にいてはいけない。ええ、今すぐにでも拙僧が転送を──────』
「いや」
『ン?』
「それは、しなくていい」
「乗りかかった舟、ですし?」
『……おや?』
「まあこれもこれで分かりやすいしねぇ」
「はい。そうそう、いい機会ではありますね」
『ンンンンンンンンンンなるほどなるほど!分かりやすい実に分かりやすい!いいでしょう!お二人とも、聖杯は拙僧たちがおります内裏にございます。どうかどうか、己の願いを叶えていただきたい!』
「コルデーとドレイクかぁ」
「おや?不満ですか?」
「いやいやまさか!そうか、アトランティスの時、コルデーは……」
「暗殺者コルデー。他サーヴァントと比べ霊基は弱く、しかしかのアトランティスではその神の古の技術と自らの記憶、死を以て勝利に導いたと。記録に残されております」
「ああ。彼女には、本当に助けられた。悲しかったけれど、でも楽しかった」
「ついでドレイク。フランシス・ドレイク。ライダークラスのサーヴァントで、オケアノス及びアトランティスでの記録があります。前者ではカルデア側のサーヴァントとして大きく奮闘。対して後者では、カルデアがたどり着いた時点で既にかのポセイドンなる海神に呪いを受けてはいたが、その神核を破壊した功績はブラックバレル誕生にも寄与したと」
「ドレイクがいなかったらここまで来れなかった」
コルデーとドレイクは左京のほぼ中央部分に召喚された。マスターはコルデーに関してはなんとなく理解はできたが、しかしドレイクに関しては今回の正妻戦争に参加したことを意外だと感じていた。そんなマスターの気持ちを察しては、道満は咳払いをして付け加える。
「ちなみに、ここに召喚された時点で、マスターに並々ならぬ情を抱いている方々であることは確実ですぞ」
「そ、そうか……ううん……」
「さて、マスター。こちらにも参加者がお越しいただきましたぞ」
空の画面が切り替わると、そこには三人を人影が見えた。
「ここはどこかしら?」
「まあ、綺麗な建物!でも東洋の建築みたい」
「ここにお母さんがいるの?」
『おっほん』
「「「!?」」」
『これはこれは、また可憐な英霊が現れたもの。初めまして皆さま、拙僧────────────』
「あ、どうまんだ!」
「道満さん!こんにちは!」
「こんにちは!道満さん!」
『…………………ええ。こんにちは』
「どうまん、ここはどこ?貴方は何してるの?」
『ここは平安京………日本の古の都の再現をした、シミュレーターでございます。今回皆様をお招きしたのは拙僧。というのも、ある行事……遊戯に参加していただきたく』
「ゆうぎ?」
「遊びの事よ、ジャック!」
「すごいわ!でも一体なんの遊び?」
『ええ、具体的には……』
かくかくしかじか
『………と、ご理解いただけましたか?』
「つまり、道満さんたちがいるところに、他の人たちより先にたどり着けばいいのね?」
『はい。その理解で問題ありませぬ』
「景品は聖杯、というよりマスターね。面白そう!」
「お母さんとの繋がりが無くなったからびっくりしたけど、そこにいるなら行くね」
「でも聖杯は一人しか使えないのでしょう?私たちは3人いるのだけど、どうやってその一人を決めればいいのかしら?」
『それは………こちらに到着したのちに考えればよろしいでしょう』
「そうね。じゃあ早速向かうわ。待っててね!マスター、道満さん!」
「楽しみね!」
「うん!」
『……………………はは』
「アビゲイル、ジャックにナーサリー!」
「アビゲイル・ウィリアムズ。亜種特異点セイレムにて、かの魔神柱とともに新たなる人理を築こうとした、というよりもそう仕組まれた幼子。外宇宙の邪神に接続しその力を行使するサーヴァント、フォーリナー。拙僧陰陽道を心得ております故もっぱら八将神ならその性質を理解できますが、こちらはそもそもこの世界の理の外、言うなれば”異界の神”と同期しているため、まさにその正体がつかめませぬ。純真な少女とはいえ、そのうちには危険なものがあり、常人ならば話しただけで正気を失ってしまうでしょうなぁ」
「確かに、たまに変な気分になる気がする……。でも良い子だよ。それにフォーリナーは最近は沢山いるし………」
「ジャック。ジャック・ザ・リッパー。ロンドン史上最悪の殺人鬼にして史上最悪の未解決事件の犯人。その猟奇的な犯行、その手口に誰も彼も恐れ慄いたと言われております。かの名探偵ならば解決できるかもしれませんが、あれも創作の存在なれば、それも難しい。ここ平安京でもたびたび似たような事件が起きては、怪異の仕業と解釈されましたが、案外このような連続殺人がその正体だったのかもしれません」
「あの見た目だからとても想像できないけどね。いやむしろ、純粋無垢だからこそ、人を殺すという行為に忌避感がないのかもしれない。英霊として人理の味方になってくれたのが唯一の救いだけど」
「そしてナーサリーライム。幼子というより、むしろ本の方が本体ないのでしょうか。"誰かの為の物語"とは、英霊としての条件を満たしてはいるのでしょうが、些か我々とは理が違う様子。物語の登場人物が召喚される例は、ホームズ殿然りオベロン某然り前例はあるでしょうが、しかし物語そのものとは奇怪でありますなぁ」
「出会った時は単なる本だったからね。女の子になった時はびっくりしたよ」
3人は他の英霊とは違いその誰もが幼い少女の姿であった。英霊とは過去を生きた英傑であり、現代を生きるマスターにとってはマシュでいうところの"先輩"に相当する人物ばかりであるはずなのだが、このようなサーヴァントたちは、純粋にそういう気持ちを抱き難い者たちだった。何せ見た目が見た目である。そして中身も見た目通りの無垢である。ゆえにマスターは彼女らに対して畏敬や尊敬の念を抱くというよりも、庇護の気持ちを向けてしまいがちであった。
「あの三人も………いや、そうか確かに」
となると三人の好意と言うものは簡単に理解できる。要は彼女たちを単なる女の子と仮定すると、仲の良い自分に好意を抱いてしまうのは、小学生が同い年の男の子になんとなく恋愛感情を抱くのと同じである。
「まあ外見は幼女でありますから、やはり何となく気まずい部分はありますでしょうが……しかしここに来るはその資格があるということ」
「三人は左京七条のあたりか……。何事もなければいいけれど」
「ええ。拙僧も正直この三人が来られると些か困ります。世間的に」
「ん?また誰か現れた」
「ここは……羅城門のあたりですねぇ」
「ここは…………」
「何ここ?中々悪くないデザインだけど、インパクトに欠けるわね。中国かしら?」
「いいや。これはマスターの国……日本と呼ばれる国だろう」
「日本か。シミュレーターの中にこんなものを……」
『正確には、今より千年以上前の日ノ本の都、平安京にございます』
「「「「!!」」」」
『お初にお目にかかります。拙僧は蘆屋道満。此度の天覧正妻戦争の主催者にございます。皆さまは……ああ、かの妖精國のサーヴァントですね。妖精騎士バーゲスト、メリュジーヌ、バーヴァンシー、及び妖精國の王にして異聞帯の王、女王モルガン。お噂はかねがね聞いております」
「貴様か。我が夫に手をかけたのは」
『滅相もありません。拙僧は霊的パスを一時的に遮断したのみ』
「お母さま。あいつ、まだ生きてるわ」
「道満とやら、何故このようなことを?」
『はい。実は………』
かくかくしかじか
「なるほど。面白い試みです」
『お気に召していただけましたか!これはこれは』
「モルガン陛下。お言葉ですが、これはこの男の罠かもしれません。同士討ちを狙った殺戮の舞台。マスターを餌に我々を殺す気では」
「でもさバーゲスト、このままマスターが攫われたままでいいの?」
「そ、それは……」
「どのみち戦闘は避けられないよ。それに私もこっちの方が分かりやすくていい」
「あたしはなんでもいいけど……まあパスが切れたままだと困るし」
『では皆さま、どうぞ内裏をお越しください。そのまま正面に向かっていただければたどり着きますので』
「道満、あの4人はやばい」
「はい。あれはカルデアのサーヴァントでもかなり救いがたい方々ですからねぇ。拙僧此度の正妻戦争の最大の楽しみはあの女御たちにございます」
「(半殺しじゃすまないだろうなぁ。あばよ道満)」
「バーゲスト。妖精騎士ガウェイン。否その本質は黒犬ですか。平安の都も怪異は多く、鬼やら土蜘蛛やらはひっきりなしに現れたものですが、流石にあれほどの巨大な犬はおりません。ブリテンなる怪奇の国、恐ろしいことこの上ありませんなぁ」
「バーゲストは良いサーヴァントだよ。でも確かに、自分の本能を抑えられない部分はあるけれどね。それでも俺は信用してる」
「バーヴァンシー……妖精騎士トリスタン。ンンンンンンンンふふふふふふ。ああすみません。あまりに惨たらしい結末と本質であったもので、拙僧笑いを抑えられませんでした。理不尽というものは世の中いくらでも転がっていますが、あれは仲でも飛び切りのもの。実は一度会ってお話を聞きたく思っていたのです」
「俺は……彼女を責められない。とてもそんなことはできない」
「メリュジーヌ。妖精騎士ランスロット。いいえ重要なのはその正体、最後の純血竜アルビオンの左腕!竜種はどの神話にも存在する生物ですが、まさかあそこまでの力を持つとは、いやはや拙僧遠隔通信ごしではありましたが、つい身震いしてしまいました。壊れた時はそれはそれは美しいものでしょうなぁ」
「メリュジーヌはメリュジーヌだよ。優しいし、他人の痛みが分かる子だ」
「そしてモルガン。妖精國の王。いいえトルネコと言った方がよろしいか?裏切りと失意の果て、愛したブリテンを2000年間守り治め、しかし最後にはその守った妖精たちに殺されてしまう哀れな女王。為政者というものはどこでも、最後には悲惨な結末を迎えるものですなぁ」
「モルガンは凄いよ。本当にブリテンを愛していたんだ。たとえ大切な人を殺されても、自分が殺されても」
妖精國はこれまでの特異点・異聞帯の中で最も”えげつない”異聞帯であった。思い出したくもない、しかし忘れてはならない物語だった。モルガンも、バーゲスト、バーヴァンシーも、トリスタンも、ある意味全員が被害者で、もしかしたら今回ばかりはカルデアが悪役だったのかもしれない。今は仲良くしているが、思い出すと胸が痛くなる。
「羅城門。都の入り口にございます。正面に内裏がありますが如何せん距離が遠い。まあ牛車もないので歩いていただくしかありませんが、道中脱落しないことを願います。何せかの御仁たちにはとっておきの罠を用意しておりますので」
「道満。怪我させたら許さないよ」
「まさか!罠と言ってもその体に傷をつけるなどいたしません!ただ、ほんの少し、内省を提供するのみ」
「内省……?」
「それはまた後ほど。さて次は………なんとぉ!?」
「ど、どうしたの?」
「これは!このお人は!否、この”獣”は!」
「!?」
「ふふ、マスターとのパス。その断たれた糸をたどってみれば、ここは京都でしょうか?」
『…………』
「あら?貴方は?」
『……お初にお目にかかります。拙僧蘆屋道満。しがない陰陽師にて、今はマスターの忠実なサーヴァントであります。御身はもしや、殺生院キアラ殿でございますか?』
「はい。初めまして。蘆屋道満さん、ですか。私、高名な陰陽師にお会いでき感激です」
『光栄です。して殺生院殿。ここにお呼びしたのは──────』
「ええ。貴方の仕業でしょう?」
「はい」
かくかくしかじか
「なるほど。面白いことを考えますね。マスターと聖杯をかけた女同士の殺し合い……。無益な争いは好みませんがマスターが他の方に取られるのはもっと嫌ですね。はい。私はマスターを愛していますので、勿論参加させていただきます」
『内裏にてお待ちしております。それでは』
「ふふ、ソワカソワカ……」
「殺生院!?」
「確かに資格は有しておりますが、まさかかの御仁が現れるとは……。拙僧も計算外でした。しかしここまで来て退場させるのもおかしな話。当然、参加させますとも」
「もしかして苦手?」
「いいえ!ああいえ、まあ、苦手ではありませんが、あの方を見ていると劣等感に苛まれます。殺生院キアラ。かの魔神柱のその一柱、ゼパルなる悪魔が隠れ蓑にした聖人であり、しかし月世界では聖杯戦争に勝利した人間。ヒトの身でありながら神に勝り、一個人でありながら獣と成った人物。ビーストになり損ねた拙僧としては、嫉妬と憧れを抱いてしまいますし、正直、怖気がします」
「ああ……ちょっと分かるかも。あんな性格だし、快楽主義者だし……」
珍しく道満が顔をしかめた。それほどまでに殺生院はサーヴァントとしてもビーストとしても異端なのだろう。メルトリリスやパッションリップでもいればどうにかできるかもしれないが、もしかしたら今回の正妻戦争の最有力候補かもしれない。
「右京のさらにその端、内裏から最も遠いところにいらっしゃいます。単一戦力でありながらこの位置におられるとは、やはり恐ろしい……」
「道満も注意してね。聖杯があっても勝てないかもしれないから」
「ええ。御忠告感謝いたします。さ、次を見ましょう。これ以上話したくありませぬ」
「ここは……まあ!都ですか」
「もしかして、平安の都!?すごい!私の時代にもあったけど、やっぱり都としての風格があるわね!でも人はいないし、そもそも生き物の気配がないわ」
『ええ。ここは拙僧が作り上げた仮想空間ですので』
「「!!」」
『これはこれは見覚えのある顔ぶれ。源氏棟梁源頼光殿と、二天一流の剣豪宮本武蔵殿ではありませんか。お久しぶりです。御気分はいかがか?』
「「蘆屋道満!!」」
「あなたねぇ、ただでさえ前科まみれなのに、今度は何してんのよ!」
「マスターはどこです。返答次第では、容赦なく斬ります」
『ンンンンどうか落ち着いてくだされ。拙僧此度はマスターのことを思ってのことでありまして、些か唐突なことではありましたが、悪意はええ、一切ありませぬ』
「外道が吐くのは嘘ばっかり。頼光さん、気にしちゃだめよ。首をはねてもこいつは厚生なんてしないんだから」
「分かっています。怪異や畜生以下の性質を感じますから。やはり召喚した時点で切り伏せるべきだったかもしれません……」
『まあまあまずは話を聞いてくだされ』
かくかくしかじか
「………………………」
「………………………」
『ご理解いただけましたか?』
「結局ろくでもないことじゃない!」
「おのれ外道!」
『おや?このままマスターの負担を増やすよりは、けじめをつけその優位性を示すことが大事なのかと思いましたが……お二方は現状維持でも良いと?』
「それは……」
「まあ、正妻は確かに?決めておくことも必要でしょうが……」
『まあどうしても気に入らないならそれでもよろしい。他の方に正妻の座は取られてしまうけれども嫌なら仕方ありませんなぁ。お待ちくだされ。今ここから脱出させて』
「「いいえ」」
『え?』
「せっかくだし参加しましょう。そう、これはマスターのためだから仕方ありません」
「そうですね。それに道満、貴方にはこの騒動の責任を取っていただきたいので」
『……………………ンンンンンンンそうですかそうですか!ならばどうぞ内裏にお越しくだされ!ここに願いの盃が待っております!』
「武蔵ちゃんと頼光さんか……」
「宮本武蔵。二天一流を極めし日の本一の剣豪。空の果てに至り、その神髄を確かに成立させた、まさしく英霊にふさわしい。彼女の世界では女の剣士は珍しくないようですが、やはり我々にとっては、剣をふるう女御というのは、どうにも慣れませんなぁ。まあ拙僧としては、強さの面でどうにも戦いたくない方ではあります。なんかすごく嫌われてますし」
「武蔵ちゃんは……本当にすごい英霊だよ。召喚できた時は本気で泣きそうだった」
「源頼光。この方についてはお互い知っていますのでまあ語ることはありませんが……語るとすればそう、前回の正妻戦争に参加している方ですね。機会平等の観点から前回参加した方には今回はご遠慮いただきますよう結界を張ったのですが、一度拙僧の術を見ているからでしょうか、侵入を許してしまいました」
「好きだけど……母子プレイだけはちょっと……」
「しかしあの二人にはどうにも嫌われてしまっていますねぇ。ここはやはり、なんとしてもこの正妻戦争を果たし信頼を獲得しなければ」
「逆効果だと思うよ……」
「お二人は朱雀大路に中央部です。どのみち頼光殿は地理に詳しいはずですので、距離ではなく拙僧の仕掛けでお二人を試しましょう」
以上が今回参加なさるサーヴァントにございます。シャルロット・コルデーとフランシス・ドレイクの組、アビゲイル・ウィリアムズとジャック・ザ・リッパーとナーサリーライムの組、モルガン、メリュジーヌ、バーゲスト、バーヴァンシーの組、殺生院キアラ、そして宮本武蔵と源頼光の組の合計五組が今回の役者。前回のそれと比べると大規模なものになりますが、こちらとしてはやりがいがあるというもの。
それでは皆々様、どうぞ内裏にお越しください!今こそその雌雄を決する時!
ンンン粋な催しを考えなさる。 ちなみにモルガンは「トネリコ」です。 トルネコではドラクエシリーズの人物なので……。