任期満了に伴う石川県知事選は8日、投開票され、再選を目指した現職の馳浩氏(64)が、自民党出身で金沢市長を務めた無所属新人の山野之義氏(63)に敗れることが確実になる、大波乱が起きた。
選挙期間中には、国会議員時代から親交がある高市早苗首相のほか、日本維新の会の吉村洋文代表ら政権幹部の応援も受けており、与党内にも衝撃が走っている。
2024年元日に発生した能登半島地震後、初の知事選。地震からの復旧、復興などが主な争点となった。事実上の保守分裂選で、両者による一騎打ちとなった選挙戦は、前回知事選でも争った2人による戦いの構図に。前回は、山野氏を8000弱の僅差で振り切り初当選した馳氏だが、今回も激戦で、選挙戦終盤近くになってからは、山野氏の激しい追い込みが伝えられていた。馳氏陣営では家族も加わっての総力戦を展開した。
馳氏は人気プロレスラーから政界に転じ、衆参両院で約26年、国会議員を務めた。2022年の知事選で初当選。再選を目指すに当たっては、国会議員の経験と、国とのパイプを強調した。通常、2期目を目指す現職は強いとされるが、そうした強みを生かすことはできなかった。地元テレビ局が制作した映画の内容をめぐり、知事の「定例記者会見」開催に応じず波紋を広げたこともある。
馳氏は、2021年に高市首相が初めて立候補した自民党総裁選で、推薦人の1人に名を連ねた。今回の結果を受けて、選挙戦のさなかの2月28日、米国などによるイラン攻撃直後に馳氏の選挙応援で金沢に入った高市首相の判断にも、あらためて批判が出る可能性がある。
知事選には、ボランティア団体元事務局長で無所属新人の黒梅明氏(78=共産推薦)も立候補した。