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刑事弁護 目的は適正手続の保障 個々の被疑者、被告人の人権がきちんと擁護された状態で、 彼ら彼女らが裁判を受けるため それはそうなのだが、個人的には真の目的は、何の罪も犯していない一般国民の人権を国家が侵害することを防止する点にある、 と思っている 国家権力というものは必ず腐敗する、国家権力は必ず、こちらが隙を見せれば、普通に生活している一般国民の人権を侵害し得る存在である だから、まずは、被疑者被告人という罪を犯したかもしれない国民の人権を擁護しつつ、適正手続の下で捜査をされ、起訴され、裁判を受けさせる 被疑者被告人という、ある意味、一般国民がたやすく攻撃しやすい対象の国民の人権だからこそ、 むしろ徹底的に擁護する これが国家権力に対する歯止めの試金石、防波堤になる この防波堤が決壊すると、次は、国家権力による一般国民の人権侵害の可能性が高まる だから、刑事弁護というのは、 犯罪とは無関係の一般国民を、 性悪説に基づく国家権力による潜在的人権侵害から擁護するための社会システムであると思っている そのシステム維持のためには、 国選弁護もそのための手段であって、 一般国民が納税という形で負担するしかない 被疑者被告人の人権を、これでもかと大げさに擁護することで、 実は、愛する家族や恋人、友人たちという一般国民の人権を擁護することにつながる 刑事弁護というものは、文明国家における非常に金のかかる贅沢な社会システムであるし、 「綺麗事」な理念に基づく一般国民人権擁護手段である だから、物価上昇にも関わらず、国選弁護人の報酬を上げずに、 すなわち税金を投入せずに、 弁護士の善意に政府が国民がフリーライドし続けるという今の現状が続けば、 弁護士たちは国選弁護をどんどんやらなくなり、被疑者被告人の人権保障という防波堤はまもなく決壊して、 やがては犯罪とは無関係な一般国民の人権を国家権力が必ず侵害してくると思っている 日本は一応民主主義なので、 国民の代表である政府が、国選弁護人の報酬を増額しないという決定をし続けて、 国選弁護制度が維持できなくなれば、 それは、国民が、自分たちの人権が国家権力により侵害され得る可能性が高まることの甘受をすることを、 選挙における投票で決定したということに他ならない それでいいというなら、 それでいいんじゃないか 治安維持法下の小林多喜二を量産したいなら、それでいいんじゃないか それが嫌だというなら、税金を投入して、国選弁護報酬を増額して、国民が負担するしかない