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エミヤさんの毒気が抜けたようです/Novel by 大宮@ガルデニア

エミヤさんの毒気が抜けたようです

3,975 character(s)7 mins

本編パラレル。続き物というかアチャメインキャラとして、格キャラのルートを作る感じ。弓剣√・ギルエミ√・5次槍弓√・士弓√・ディル弓√の5つだけども、息抜きで書いてるものだから途中で飽きるかも。どこかにR18突っ込もうと思ったけど、どのキャラか選べなかったのでアンケートなるものを活用してみようかなと思います。お暇でしたら答えて頂けると嬉しいです(o´艸`o)ついき//わーはずかしい切嗣の字ずっと間違ってた。あとアンケに剣がないのは私が純愛の弓剣が好きなだけです//ついき2//うわあ2012年02月13日付の小説デイリーランキング 41 位ありがとうございます 観覧、ブクマもありがたいですほんと

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皮肉がでないエミヤさんなのでちょっと別人な感じ。あとなんかちょっと扱いが悪いかも。
切嗣が健康体だったり、聖杯戦争が終わった後第4次5次のサーヴァントが現界してる。
つまりなんかパラレルです。

今回はカップリング要素ないですが続きが全てそんな要素しかありません。
でもちょっとこちらもほのかに腐的なものがちらほらしてるかも。苦手な方はご注意を。








「感謝しろ贋作者、今日もお前の作った飯を食べにきてやったぞ!」


どーん!背後に効果音がつきそうなくらい急に衛宮邸の居間に現れたギルガメッシュに、そこに集まっていた人間はいつもの事だと言わんばかりに誰も反応しない。
結果挨拶すらされず一人寂しく佇むのもいつもの図だったりする。……はずだった。

「おはよう、英雄王。今日は和食だからきっと君の満足出来るものができあがると思うよ。もう少しだから座って大人しく待っててもらえるかな?」
「おお!貴様の和食は我の好物だからな、ちゃんと分かっているではないか。疾く用意せよ」
「ふふ、了解した」


「……む?」
何か違和感を感じて、アーチャーを凝視してみるが朝食つくりに夢中になっている彼の背後が見えるだけで一体何に違和感を感じたのか分からず腕を組んで首を傾げる。
分からないものは仕方ない、アーチャーが言っていたとおりに座って席に着くと、呆れたと言いたげな視線がいくつかギルガメッシュに向いていた。

「なんだ貴様ら、言いたいことがあるなら言うがいい」
「今のやり取りで気づかないアンタに呆れてたのよ…」
「うーん…俺だけじゃなくてギルガメッシュにもあれじゃあ、やっぱ俺たちの思い過ごしじゃないよなぁ」
「僕はあれがいつも通りだったからあまり気にしなかったんだけどねぇ」
「そりゃ親父には何気にいつも優しかったからなアイツ」
「私もシロウへの態度を見るまで気づかなかったのですが…」
「だから一体何の話だと…」

未だに理解できないギルガメッシュが問いただそうとした時、再び衛宮邸に騒がしい来訪者が現れた。
どたどたと走る足音が一つと、それを追うように静かに小走りする足音が一つ。
そして居間に現れたのはギルガメッシュの他に、よく衛宮邸に出入りする第5次ランサーことクー・フーリンと第4次ランサーのディルムッド・オディナだった。

「うおーいい匂い!アーチャー飯!」
「みなさんおはようございます、今日も朝から押しかけてすみません…」

来て早々挨拶すらしないクー・フーリンに、流石にこれはアーチャーが文句をいうだろうと誰もが思っていた。現に隣にいるディルムッドもそう感じているのかアーチャーに頭を下げていた、が。

「おはよう二人とも。先程ギルガメッシュにも言ったが、もうすぐ出来上がるので座って待っててもらえると有難い」
「「な…!?」」
「む…?」

料理している手を止めることなく二人のランサーに振り向くと僅かに微笑んで席に座るように催促していた。流石にそれには凛と士郎が驚愕の声をあげ、ギルガメッシュも違和感が溢れんばかりに小さく唸る。
突っ立っていた二人のランサーも何があったのか分からなくなって呆然と立ちすくむ。ディルムッドは多少の小言を覚悟していたのに何もなかった事に対して、クー・フーリンはいつもの顰めっ面ではなく初めて見る微笑に。
だがアーチャーは気にすることなく、二人から視線を外して再び料理作りに没頭する。
突っ立ってても仕方ないのでとりあえず机に着くと、クー・フーリンは怪訝そうな顔をして声を小さくして事情がわかるであろう衛宮邸にいる人間に問いかけた。

「おい、ありゃ何だ?あの万年仏頂面が笑ってやがったが何かあったのか?」
「御子殿…その言い草は流石によろしくないかと」
「先程その話をしていたところだったのだ。が…貴様らがやってきたせいで我も聞けなかったな」
「それが、なんと言いますか…」
「実を言うと私たちもわからないのよね、アレ。なーんか私が朝起きたときにはもうあんなだったし、衛宮君なにか知らないの?」
「いや、俺が台所にきたときアイツもう下準備始めてて、朝食の支度取られたと思って近くで突っ立っていたら『おはよう衛宮士郎、今日は私が作るからたまにはお前もゆっくりするといい』なんて言っててさ」
「うわっ、アイツ本当に大丈夫!?頭でも打ったのかしら…?あれ、でもサーヴァントが頭ぶつけたくらいじゃあおかしくなんてならないわよね」
「嬢ちゃん何気にアーチャーの扱い酷くねえか?」
「まあ凛ちゃんの言うことは置いておいて、僕は士郎とアーチャーが仲良くしてくれるなら何でもいいかなって思うけど」
「私もキリツグに同じです。そ、その二人が一緒に食事などを作ってくれると特にいいと…ごほん」

あまりに考えられない行動に凛は未だにふるふると震えて腕を摩る。ディルムッドはどちらかと優しい印象が多いアーチャーへのあまりの言いたい放題に不憫に思って眉を顰めていた。多分この場でアーチャーに優しいのは彼だけだろう。
そんな益のないことをわいわいとやっていると朝食が出来たらしいアーチャーから声があがった。

「すまないが誰か運ぶのを手伝ってくれないか?」
『………』
「あ、俺いきます…!」
「っお、俺も!」

未だ慣れないアーチャーの様子にみなして言葉を無くすが、誰も返事をしないのは流石にまずいと思ったディルムッドが慌てて応える。
それに引きずられるように士郎が反応して先にアーチャーの元へと向かったディルムッドの後を追う。

「なんつーか…」
「うーん…」

なんとも言えないもやもやとした気持ちになっている凛とクー・フーリンは二人して腕を組んで唸る。それを見て切嗣は苦笑いを浮かべながら、机を拭こうと重い腰を上げた。
因みにその場に座る王様二人は全く手伝う気がない。
暫くすると大量に作られた朝食を、手伝いに行った二人とアーチャーが運んできて辺りにいい香りが漂う。いくら様子が変わったアーチャーでも料理の腕は変わらないらしい。
料理を机に並べ、最後にみんなの分の茶碗と箸を置いて周ったアーチャーは、にこにこしながら自分の定位置に座った。
その態度に流石にもう我慢できないとクー・フーリンが突っ込んだ。

「アーチャーお前今日はどうしたんだよ、何というか随分嬉しそうっつーか…」

嬉しいからといって笑みをこぼすような男じゃないので嬉しいと言って良いのか複雑に呟くランサーに、何をいっているんだとアーチャーは目をきょとんとさせた。
また予想外な反応にクー・フーリンと凛が苦い顔をする。いつもだったら絶対皮肉を言ってくる場面だろう!と二人とも同じ心境である。

「当たり前だ。私が作った料理を食べてもらえるというのだから嬉しいに決まっているだろう」
「アーチャー、私も貴方の作ったおいしい料理を食べられることがとても嬉しい」
「俺もエミヤさんの料理は楽しみです」

完全に餌付けされているセイバーとディルムッドが何か言っているが凛たちはもうそれどころではない。真剣にアーチャーに何があったのか悩み始めた、が。
「君たちは何をやっているんだ、朝食が冷めてしまうぞ」
なんて悩みの元は暢気にいただきますを催促してくる。はぁ…とため息を吐いて仕方なく机に向かって姿勢を正した。

『いただきます』

みんなで声を揃えながら手を合わせる。衛宮邸の食事はこれをやらなければ食べさせてもらえないのである。食材に感謝を。
ものすごいスピードで食べていくセイバーとクー・フーリンに対して、ゆっくりを食を進めるギルガメッシュとディルムッド。
アーチャーは食べ損じがないようにと、凛と切嗣、そして士郎の分のおかずを取り分けて渡してやる。切嗣と凛はありがとうと言いながら受け取るが、まさか自分の分まで取ってくれるとは思っていなかった士郎はびしりと硬直する。

「どうした、食が進まないのか?」
「え、あ、いや…なんでもない、です…」

声を掛けられて硬直から解かれた士郎は、どもりながら取り皿を受け取って何故か敬語になってしまう。首を傾げるも問題ないとみたアーチャーは、自分の分の食事を始める訳でもなく給仕に勤しみ始めた。
すぐにどんぶりに盛られた白米を平らげるセイバーとクー・フーリンにおかわりをよそったり、ギルガメッシュにお茶を注いだり、…ディルムッドは自分の分は自分でやるらしくアーチャーの出番はなさそうだ。
今やっている行動はいつもの士郎まんまである。本来なら自分の食事を後回しにしてアーチャーと同じ事をしているはずなのに、何故かそれを他の人がやっているのを見ると放っておいてご飯を食べればいいのに、という気になってくる。
なにか面白くない気分になって、動き回っているアーチャーの腕を捕らえた。いきなり掴まれて何事かと士郎を見るが、何故か眉間に皺を寄せているのを見て困ってしまう。

「めし」
「なに?」
「ちゃんと食えよ。アンタまだ食べてないだろ、俺がかわりにやるから」
「いや、しかしだな………わかった、すまないな士郎」
「ッ…ああ」

絶対に折れないと視線で語る士郎に、苦笑いを浮かべながら自分の席に座って食事を始めた。数ヶ月一緒に暮らして初めて自分に向けられた少し柔らかい表情に、困惑したのを悟られまいと士郎はそそくさと席を立った。


Comments

  • meichi
    June 20, 2018
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