チー牛の攻撃性は運動不足のせいかもしれない
最近、特に痩せたいと思っている。婚活も始めたことだし (過去記事参照) 見た目の問題も多少はあるが、健康上の問題の方が大きい。長生きしたいと思っている私にとって、運動不足や肥満によるじわじわと体を蝕む不健康は恐怖でしかない。
私は脂肪肝なのだが、非アルコール性の脂肪肝は悪化するとがんにも繋がるらしい。アルコール性の脂肪肝よりがんに繋がりやすいらしく、酒を一切飲まない私としてはかなり不公平な感じがする。
最近はちょくちょく健康やダイエットに関する本を読んでいる。本読むより動けやという話ではあるが……どっちもやればいいわけだし。
というわけで、今回は人類全員の疑問、なぜ運動しているのに痩せないのかという大テーマを真正面からタイトルに掲げた一冊だ。
そして、本書の主張を援用するとこうも言えるかもしれない。
SNSで暴れているチー牛オタクの攻撃性、その原因は運動不足である、と。
書誌情報
ハーマン・ポンツァー (2022). 運動しても痩せないのはなぜか 草思社
我々の消費カロリーは一定
運動しても消費カロリーは変わらない……らしい
本書は代謝や運動の常識に挑戦する本……らしい。多くの専門家、そして私たちは、運動すればするほど消費カロリーが増加し、それによって痩せると思っている。だが、実はそうではない。
著者はタンザニア北部エヤシ湖周辺に住む狩猟採集民・ハッザ族などを調査し、狩猟採集民の代謝や身体について調べた研究者である。彼の長年の研究は、我々の常識を覆すひとつの結論を導いた。
人の一日のカロリー消費量はおよそ一定である。運動しようがしまいが。
……本来、ここで衝撃を受けるべきなのだろう。だが、残念ながら、常識を覆す主張に驚くには、覆される常識がなければならない。私にはそれが欠けていた。代謝については何も知らないので……。
言われてみれば、運動しようがしまいが消費カロリーが一定であるという結論は意外性の塊だ。先に述べたように、我々はなんとなく、しかし確実に、運動すれば消費カロリーの総量は増えると思っている。著者の主張はそのふんわりとした常識を打ち壊すものだった。ふんわりしすぎてて驚き損ねたが。
著者が調べたハッザ族は狩猟採集民なので、水や食料を求めてときにとんでもない距離を歩くことがある。学校に入れられた子供が嫌になって途方もない距離を徒歩で勝手に帰ってきたという逸話も紹介されている。それくらい彼らは歩くが、消費カロリーは我々と大差ないのだという。
これこそが、本書のタイトルにある疑問の答えである。運動しても痩せないのは、運動したところでカロリー消費量がさほど変化しないからだった。
使っていないカロリーはどこへ行ったのか?
ここでひとつの疑問が生じる。運動してもしなくてもカロリーの消費量が一定なら、運動していない人はどこでカロリーを消費しているのか?
運動にカロリーが必要なのは医学的常識である。著者もそれを否定しているわけではない。だから、運動していない人は、運動している人が消費している分のカロリーを、別のどこかで消費しているはずだ。それはどこか……?
著者の答えは、使わなかったカロリーは免疫系などに「無駄に」消費されている、というものだ。
代表例として炎症が挙げられている。これも例によって、本書は医学的な常識を前提に説明するので私のような社会科学者には不案内なのだが、要するに、炎症は本来病気に対処するための免疫反応である (はずだ)。これもまた、人体の活動である以上、カロリーを消費する。
よくマッチョがかえって風邪をひきやすいという話を聞くと思う。あれは、裏を返せば、免疫に回すべきカロリーをすべて運動に費やしてしまっているために起こっているという考えられるだろう。(あるいは、免疫に回すために必要なカロリーを摂取していないせいかもしれない)
人間が本来消費するはずで、運動不足のために消費しなかったカロリーはこうした免疫系などの活動に回される。だが、別に病気になっているわけじゃないのだから、免疫系が活発に動いたところで意味はない。むしろ、過剰な免疫が様々な健康問題を引き起こす。
著者は一貫して、運動はダイエットに繋がらないが健康のために必要だと説く。それは、運動してカロリーを消費しないと体内の過剰な活動に繋がってしまうからだ。
運動不足、もうひとつの問題
生殖ホルモンの (無駄な) 分泌
さて、ではこの話が、どうやってチー牛の攻撃性に繋がるのだろうか。
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金のない犯罪学者にコーヒーを奢ろう!金がないので泣いて喜びます。



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