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元ユネスコ職員、異色のノンフィクション作家・川内有緒 「表現者の人生を描くことで自由になれる」

「『パリでメシを食う。』で描いた人たちは、すごく自由な人たちなんです。そういう人を見ると、私も刺激を受けて、自分も自由になることができたような感じがします。本を書くって、その人の人生の一部を取り込むような作業で、自分の中にその人がスピリットとして取り込まれていくような感じがすごくいいんです」

デビュー前に、ユネスコを退職。以来、著作を重ねた。作品ごとに取り上げる題材は異なるが、枠組みにとらわれず、自由に生きる人にあこがれ、その人生を描き出してきた。「常識やあるべきものにとらわれないで生きるって、すごく大変なことじゃないですか。そういうものを打ち破って、のびのび生きている人を見るとどうしても惹かれてしまうんです」と語る。

作品の登場人物と同様に、著者もまた、自分の道を貫いているように感じられる。

「私はもともと、表現する人、ものに触れながら生きていたかったんです。それが、ちょっとしたボタンの掛け違えで、全然違う方角に行ってしまいました。今は喜びを持って取り組める仕事ができて、すごく満足です」

屈託のない笑顔でそう語った。(ペン・森本昌彦/カメラ・納冨康)

■川内有緒(かわうち・ありお) ノンフィクション作家。1972年10月9日、東京都生まれ。46歳。日本大学芸術学部を卒業後、米ジョージタウン大学で修士号を取得。日本のシンクタンクや国連教育科学文化機関(ユネスコ)勤務を経て、2010年に作家デビュー。著作には、新田次郎文学賞を受賞した『バウルを探して』や『パリでメシを食う。』『パリの国連で夢を食う。』など。

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