「金額の問題じゃないんです!」“WBC独占中継”でもNetflix加入に抵抗する野球ファンたちの言い分 「どうせ仕事中だし、こっそりラジオを聞く」「お金を払うのはNHK受信料だけで十分」
高齢者に厳しい視聴ハードル
千葉県野田市に住むHさん(50代/男性)は、贔屓のプロ野球チームのファンクラブに入るほどの野球好きだが、今回のWBCには特に興味が無いという。 「今回の侍JAPANに、僕が応援するチームからは1人しか呼ばれてないんですよ。しかも、その選手は正直、出番があるかどうかも怪しい。地上波で中継をやるならチェックしますが、1人のためにわざわざお金を払う気はありません。WBC期間中もオープン戦はあるので、そっちを見ます」 完全に情報に置いていかれていたのは、東京都八王子市に住むKさん(50代/女性)だ。Kさんは長らく野球には全く興味が無かったが、大谷翔平にすっかりハマってしまい、メジャーリーグのシーズン中はBSで大谷の試合を見るのが日課に。今回のWBCも楽しみにしていたが、開幕直前に自宅のテレビで試合を見られないことを知った。 「前回はテレビの前で大興奮したので、今回も楽しみにしました。でも、テレビじゃ見られないんですね。2月の終わりに、職場で『WBC楽しみですね~』なんて話をしていたら、『KさんNetflixに入ったんですか?』なんて言われて、地上波では見られないことを初めて知りました。お金を払うのはNHKの受信料だけで十分です。オリンピックはやってくれたんだから、WBCもNHKがやってくれれば良いのに。 私は介護施設で働いていますが、入居者のお年寄りたちも『大谷は見られないの?』って、すごく残念がっています。見せてあげたいのは山々ですが、食堂に大型テレビは置いていませんし、部屋ごとに契約しようにも、家族の承諾、支払い方法の確認、見るためのセッティング……手間が掛かりすぎてとても現実的ではありません。認知症の方でも“大谷さんなら分かる”という人がいるんですよ。何回も『ここのテレビでは大谷さんは見られないんだよ』と、説明することになりそうです」
「入らない人の意味が分からない」
一方、こういった人たちに首を傾げるのは東京都渋谷区在住のAさん(40代/女性)だ。AさんはすでにNetflix契約者。単純にドラマやアニメ、映画などを楽しむための「課金」であって、WBCが見られると言われても「特に見ない」という。 「見たいものがあるサービスを契約するだけの話で、興味があるなら、何で入らないんですかね? アニメファンや映画ファンは1作品のために1か月だけ入る、という人はいっぱいいる気がするんですけど、野球ファンは違うのでしょうか。単純に不思議です」 京都府出身で、神奈川県横浜市在住・Mさん(50代/男性)は今年の正月に帰省した際、これまでにない親孝行をしてきた。 「ウチの父親は80年以上にも及ぶ巨人ファン。シーズン中は風呂やトイレにもラジオを持ち込むほどの野球好きですが、正月に実家に帰った時に確認したら、案の定、WBCが地上波で見られないことを知りませんでした。そこで私はテレビを買い替え、ネット環境を整え、Netflixと契約し、見方をレクチャーしてWBCを見られるようにしてあげたら、これまで見たことがないぐらい父親は上機嫌になって、すごく感謝されました」 大谷も好き、野球も好き。でもNetflixは……そんな人間模様が今年のWBCの新しい風景になっているようだ。
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