生命維持治療終了の指針案に懸念 難病患者らに「拡大解釈のおそれ」

土肥修一
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 日本集中治療医学会など4学会が公表した生命維持治療の終了をめぐる指針案について、難病患者や障害者の当事者らが6日、厚生労働省で会見を開き、病院や家族の都合で人工呼吸器などの治療が終了されたり、難病患者らにも拡大解釈されたりする恐れがあるとして、懸念を表明した。

 指針案では、救急・集中治療の現場で、人工呼吸器などの生命維持治療を終了する際の意思決定の方法、緩和ケアの手順などを記載した。終末期の定義については明記せず、適切な情報提供や説明をしたうえで十分に話し合い、本人の意思決定を基本として、患者や家族、医療・ケアチームが共同で意思決定する、などとしている。

 会見したのは、全身の筋肉が衰えていく筋萎縮性側索硬化症(ALS)筋ジストロフィーなどの難病患者や、心筋梗塞で救急搬送され、集中治療を受けて回復した経験のある当事者など。

 当事者らは指針案について、「救われたかもしれない命を見捨てることになる」と指摘。治療を終了するかの判断について、十分な時間的猶予がない中で、家族の介護や経済的負担といった事情が優先される恐れや、ALSなど人工呼吸器を利用して長期に治療を受ける患者や重い障害者にも拡大解釈される恐れがあるなどとして、懸念を示した。

 そのうえで、家族の意思決定を支えるために、退院後の介護福祉サービスの情報提供について、指針に書き込むことなどを求めた。

 会見したALS患者の酒井ひとみさん(46)は、「今回の改訂は、生きるという選択よりも死ぬ選択を推進するもので、強い危機感を抱いている」としている。

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