「大谷翔平は他に類を見ないエリートだ」 バリー・ボンズ氏が期待する無限の可能性

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自分にあった打撃フォーム

 大谷は5月、敵地ボストンでのレッドソックス戦で、フェンウェイ・パークの球場名物、左翼フェンスの「グリーンモンスター」を越えるアーチをかけた。メジャーでは今季より以前から、中堅~左中間への一発が持ち味。逆方向に本塁打を放つ打撃術は、往年のボンズ氏とも共通している。

 「彼の打撃フォームは優れていると思う。誰もが自分の打撃スタイルを持っている。神様に与えてもらった才能を生かすために、みんなそれぞれ独自のスタイルを築いていくんだ。大谷選手の打撃メカニズムは優れているように見えるし、野球IQも素晴らしい。スイングは力強く、球を捉える技術にも優れ、自分に合った打撃フォームをしっかりと身につけている」 

 「安定したホームランバッターであるためには、全ての方向に打てるということが何よりも重要だ。もしも右方向にしか打てなかったり、フィールド全体の10%しか使えなかったりするのであれば、その程度の打者ということになる。フィールド全体を使うことが大事なんだ。全ての方角に本塁打を打つことができれば、それだけ安定感が増すし、投手にとっては打ち取るのが難しい存在になる」 

 ホームラン打者になるには、天性の才能を持ち合わせているかどうか、にもよるだろう。その上でボンズ氏は現役時代、「球をしっかりと捉える」というシンプルな心掛けの延長線上に本塁打がある、という信念を持っていたという。

 「本塁打を打つために何が最も重要なのか、私は分からない。打撃はホームラン競争ではないからね。持って生まれた才能というやつかもしれない。バスケットボールならマイケル・ジョーダンのように、どの競技やプロリーグでも飛び抜けた選手が存在する。ある特定の分野で特出した才能がある選手がいれば、複数の分野で飛び抜けた才能を持つ選手だっている。野球選手の中にホームランをたくさん打つ能力がある選手がいて、自分はその中の一人だったということ」

 「ホームランを狙い始めたら、成功することが難しくなるとは言える。私は常に素晴らしい打者でいることだけを心掛け、来た球を的確に捉えよう、と集中していた。それができれば、打球がフェンスを越える確率も自然と上がる。例えば500打席に立つとして、155安打を放って打率3割をマークする。そうすれば40~60本はホームランになると考えていた。優れたコンタクト・ヒッターであることが、本塁打を量産するために大事なことだと思う。球をしっかり捉えることだけを考えて、行き先は打球に聞いてくれ―というのが私の打撃哲学だった」

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