エンゼルスは打線の中軸を担うはずだったマイク・トラウト、アンソニー・レンドンがけがで長期離脱。今季初めてオールスター戦に出場したジャレド・ウォルシュ、ベテランの強打者ジャスティン・アップトンも負傷者リストに入った時期があった。相手バッテリーのマークは大谷に集中し、四球覚悟でコーナーを突いてくる配球が目立つ。大谷の四球数はチームで群を抜いている。
厳しい攻めの結果、三振も増えた。5日現在で大リーグ全体で4番目に多い166三振。それでも、大谷が三振数を気に掛ける様子はない。「長打と紙一重の部分がある。甘い球を待っていると、今の状況では、特に浅いカウントで(投手が)厳しいところに、『ボールでもいい』くらいの感じでカウントを取りにくることが多くなる。無理にそこ(難しい球)に手を出す必要はないかなと思っている。その結果2ストライク後の打席が多くなるので、三振も多少増える」 と冷静に要因を分析している。
エンゼルスのジョー・マドン監督も同様の意見だ。「三振の数は気にならないね。大谷に対しては、打てるような球は多くは来ていない。問題ない」
「やっぱり膝」
4月にさかのぼると、大谷は3号を放った時に打撃での昨季までとの違いについて「やっぱり膝じゃないですかね」と話した。19年はシーズンを通して左膝の痛みを抱えながらプレーし、同年9月に手術を受けた。昨季も万全な状態ではなかったが、今季は問題なくプレーできているようだ。
ジェレミー・リード打撃コーチも「健康であることが大きな要因だろう」と語り、好調の背景に膝の回復があるとみている。
これは右翼方向への打球が増えたことにもつながるそうだ。「(スイングの際に)効率良く体を回転させることが可能になるから、球を前で捉えることができて、引っ張りの打球が増えている。膝は回転の礎となるもの。(昨年は)左膝に負荷が掛かって、体が前に流れたり、開いたりしていた」
自分の“目安”に到達
大谷は今季前半戦の7月初旬、本塁打王争いに関し、こんな話をしていた。その時の本塁打数は28本。「積み重ねてそうなれば一番いいと思うし、高い目標にはしている。ただ、まだ20本台の後半。もちろんホームラン王争いになってくれば40本、50本打たないといけない。まだ30本にもいっていない段階。一本一本の積み重ねだと思っている」
一時期に比べれば本塁打のペースは落ちてはいるものの、目安としていた40本をクリアした。
「なかなか甘い球が何球も来るわけではないので、その(甘く)来た球をしっかりと打つために準備したい。ストライクゾーン近辺のボール球を追わないようにという基本的なところ。あと1カ月、我慢の打席が多いと思う」
次なる目安の50本へと近づき、日本選手前人未踏のタイトルをたぐり寄せる。
(2021年9月6日掲載)
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