「何度も悪夢見た」 梨田昌孝さん、壮絶なコロナ闘病語る

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97、98、99%は危ない

 ―集中治療室(ICU)ではどんな状態だったのか。

 点滴の中に睡眠薬とかが入っていたのか、痛みを和らげるものが入っていたのか。夢を見てもほとんどが悪夢。幻覚というか…。いい夢は見なかった。誰かにうつしたのではないかとか、誰かがコロナで亡くなったとか、自分が悪いことをしたという恐怖感とか。

 寝ている状態の中ではコロナって意識はなかったんだけど、頭のどこかにあったんでしょうね。入院前の高熱の時も自分では否定していたけど、ひょっとしたら、みたいなところが自分のどこかにあったのかも。だから夢の中で「誰かにうつしたんじゃないか」と。それでうなされていたのかな。

 (助かったのは)かなり奇跡に近い。97、98、99%は危ない、駄目だっていうくらいの感じだったみたい。犬がハッハッハッ…と呼吸するように、1分間に40~50回呼吸したこともあったと聞いたし、肺の画像を見た時には「まずいな」という感じだったみたい。僕は家族とも会えないし、病院の先生に聞くしかなかったんだけど。

 ―「生死の境をさまよった」という表現が当てはまる状態。

 まさにその通り。眠っていて幻覚を見ているんだろうけど、ふわふわ、ふらふらした感じだし、意識が戻ってからも、生きているのか死んでいるのかも分からないくらいぼーっとしていた。

 ―4月14日に人工呼吸器が外れ、同17日にICUを出た。

 筋肉が落ちてしまって、立てないし座れない状態。腰が据わらないし背骨もしっかりしない。(社会)復帰するというか、元の生活や仕事ができるのかな、と。ペットボトルのふたを開けられないんだから。カプセルや錠剤を(包装から)うまく出せないし、箸もうまく持てない。体重は15キロ落ちて歯茎もやせるし、足のサイズも小さくなった。

 PCR検査は(2度続けて陰性が出るまで)8回かかった。陰性、陽性、陰性、陽性、陽性、陽性、陰性、陰性って。

 ―入院中には不整脈も出た。

 コロナで出た。それまではなかった。心室に血液を送る弁が機能せず、脈が飛んでいたが、治療して不整脈は今のところなくなった。

 ―ICUを出ても、すぐに前向きな気持ちにはなれなかった。

 立てないし、歯も自分で磨けないし、箸を落とすなど…。ちゃんと社会復帰できるのか、と不安の方が大きかった。

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