横田慎太郎さんが春のキャンプで大山悠輔を救った一言「大山さん、全然食べてないじゃないですか!」
優しくてお茶目で、強い人
横田は脳腫瘍と診断されてからも決してへこたれませんでした。僕自身、彼が復帰に向けて地道に努力している姿をずっと見続けてきました。リハビリ中は寮のフロアで何度となくすれ違ったのですが、いつも「大山さん!」と声をかけてくれて、こちらが気を使うのが失礼になるぐらいに明るくて……。 彼は本当に人気者でした。優しくてお茶目で、知らないうちに横田の周りに人が集まってくるような性格でした。そして、強い人でした。そんな男だったから、現役引退後もいつか病に打ち勝って奇跡を起こしてくれるのではないかと願っていました。それだけに2023年夏、28歳の若さで天国に旅立ったと聞かされた時はショックで仕方ありませんでした。
ヘルメットを夜空に掲げて伝えた「ありがとう」
亡くなってから1週間が過ぎた2023年7月25日、タイガースは甲子園での巨人戦の試合前に横田の追悼セレモニーを実施しました。その直後の追悼試合、僕は1点を追う6回一死一塁、菅野智之投手(2025年シーズン終了時・オリオールズ)から逆転決勝2ランを左翼席に運びました。ダイヤモンドを回って、仲間とのハイタッチを終えたあと、ヘルメットを夜空に掲げました。天国の横田に「ありがとう」と伝えたかったのです。 横田が亡くなってからもう2年半が経過しました。ただ、僕たちタイガースナインにとって、横田の存在は今も大きなままです。自分は今でも現役のプロ野球選手としてプレーさせてもらっていますが、元気に野球をできることは決して当たり前ではない。そう教えてくれたのが横田でした。彼の顔を思い出すたび、一日一日、一球一球を大事にしないといけないと身が引き締まります。 写真=BBM
週刊ベースボール