そもそも茶道とは? 侍ジャパンのお茶たてポーズ、考案者は京都出身
野球の世界一を決める第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、日本代表「侍ジャパン」の選手が、得点時などに塁上で茶道のお茶をたてるような仕草で喜びを表す「お茶たてポーズ」が話題を呼んでいる。 【熱戦を写真で!】WBC 日本-台湾 先発・山本、大谷は1番DH 日本文化の象徴でもある茶道。そもそもどういったもので、どういった歴史があるのだろうか。 茶道三千家として知られる家元「裏千家」(京都市)は「この件に関して多くの問い合わせをいただいている」と侍ジャパンの影響力の大きさに驚いているという。 裏千家によると、お茶を飲む文化は平安時代、最澄や空海といった僧侶たちによって中国(唐)から伝えられたとされる。室町時代には、茶人の村田珠光(じゅこう)が茶道具などへの美を見いだし、精神性に基づいた茶文化を志向した。こうした茶文化を世に広めたのが、茶道の始祖として知られる千利休だという。裏千家も千利休を祖とする茶道の家元だ。 茶道には「七則」という茶人が心に留めるべき教えがある。「茶は服のよきように点(た)て」「刻限は早めに」「相客(あいきゃく)に心せよ」――。こうした精神を基本に稽古(けいこ)をし、自分自身と向き合って自分なりの形を整えていくものだという。 侍ジャパンの「お茶たてポーズ」は、大谷翔平選手(ドジャース)からポーズを考えるよう「むちゃぶり」された北山亘基投手(日本ハム)が考案した。北山投手は偶然にも三千家のある京都の出身。最初にお茶を飲むポーズを考えたが、大谷選手から「ダメ出し」を受けたため再考し、茶せんでかき混ぜて泡立てる「お茶をたてる」ジェスチャーに変更した。 開幕前のプロ野球・阪神との強化試合では、侍ジャパンの鈴木誠也選手(カブス)が本塁打を放った際に早速、このポーズを披露。大谷選手も「チームとして何か良いものを作りたかった。素晴らしいコミュニケーションを取れている」と口にする。 裏千家は「茶のこころ」として、茶道を「年齢や性別、人種を超えて互いに相手を思いやる場」としている。世界中のチームが火花を散らす大会だが、侍ジャパンは「茶のこころ」で相手へのリスペクトを忘れずに頂を目指す。【牧野大輔】