【大学野球】慶大の主将・今津慶介が「KEIO」を象徴とするチームリーダーと言われる理由
言語化できる発信力
慶大は活動拠点である下田グラウンド(日吉)の工事の関係で2月3日から愛媛・松山、大分・中津、鹿児島、関西、東海と3月18日まで長期遠征に出ている。松山は慶大ではかつてない全部員(約160人)が参加し、寝食をともにして、結束力を高めた。中津では慶應義塾の創設者・福澤諭吉のルーツを訪ねた。 「これまでも書物、資料等では勉強してきたつもりですが、見聞だけでは分からない部分もある。実際に福澤先生の幼少期を学ぶことで、慶應義塾の理念を知ることができました」 松山、中津から移動した鹿児島ではメンバーをA、Bチームの54人に絞り込み、関西遠征では30人と、さらにチーム内競争は激化していく。現在は薩摩おいどんリーグに出場している。2月26日には立命大と対戦。今津は八番・二塁で先発出場し3打数2安打とチームの勝利(8対6)に貢献した。試合途中で下がった後はボールパーソンを率先し、ベンチ中央でも声を張り上げ、1球1球に的確な指示をしていた。「発信、アクションを起こすタイプです」。言語化できるのも、政治家の血筋と言える。 「技術向上だけでなく、それ以外の部分も詰めている。リーグ戦で勝つためのプレーをしているのか。私生活にはスキはないのか。本当の意味でのチーム力を高め、負けないチームをつくっていきたい」 チーム初の4冠(春、秋のリーグ戦、全日本大学選手権、明治神宮大会優勝)を達成した上で、卒業後の進路志望はプロである。3年秋のシーズン後に決めた。「プロに進んだ投手との対戦、野手の動きを目の前で見た中で、自分自身がMAXの努力と実績を積み上げていけば届く世界だと感じました。ガムシャラだけではなく、正しい努力をしていきたい」。今春の目標は三冠王。打率4割、5本塁打、20打点を照準としている。ポジションは昨秋まで外野手登録だったが「選択肢、汎用性も広がる」と、二塁手で勝負していく。 「六大学は毎試合、スカウトの方が神宮で視察される注目度の高いリーグです。大舞台で結果を残せば、自分の価値を高めることができる。尊敬するのは慶應で3学年上の先輩・廣瀬隆太さん(ソフトバンク)です。主将・廣瀬さんの本塁打はいつも、人を魅了していました。ホームランには、試合を決める力がある。自分も、そこにこだわっていきたいと思います」 主将・今津は「将来の夢」をつかむ過程で、まずは、野球選手として一流の道を極める。 取材・文=岡本朋祐
週刊ベースボール