Vol.566「憲法と皇室典範の何を変えるべきか?」
(2026.2.24)
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」…憲法は、改正さえすればいいというものではない。政治は、何かを実行さえすればいいというものではない。どう改正するのか、何を実行するのかが最も重要なのだ。改憲か護憲かの二者択一で聞かれれば、わしももちろん改憲と答えるが、問題なのは何をどう改正するかである。やらない方がいい改憲もあるし、やっちゃいけない改憲というものだってある。安易な改憲は禍根を残すのだ。たったこれだけのことを、国会議員ですらわかっていない。それどころか、「憲法とは何か」という基礎知識すら皆無なのだから、呆れるしかない。高市早苗も、憲法と皇室典範の改正について「やる」「やる」と言っているが、果たして“どのように”改正すると言っているのか?
※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」…喫緊の課題である「少子化」問題。カネさえ出せば、女性は子供を産みたくなるのか?そもそも、産みたいと思える社会なのか?育児を「罰ゲームみたい」と表現する女性がいるという社会をどう理解しているのか?政府があげる「少子化対策」は、妊娠・出産が、女性にしか行えないという現実を、どこまで本気で考えているものなのかがあやしい。そして、不妊治療や緊急避妊薬、孤立出産、内密出産などの現実から見る、女性の身体への無理解、無意識に潜む「男尊女卑」。「少子化対策」に必要な最低限の知識とは何か、よくよく考えてみよう。
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」…ポピュリズムの壁を破るには何が必要?高市が制定したがっている国旗損壊罪をどう考える?米軍のコマとしてではない憲法改正や核武装は、どういう政治的経路で可能だと思う?男尊女卑を取り払うためには、グラビアは廃れさせるべき文化?エコーチェンバーもマインドコントロールなのでは?選挙の終盤に出たハッシュタグ「ママ戦争止めてくるわ」が全く刺さらなかった理由は何?野田佳彦という政治家をどう総括する?「人口が減っていても経済成長している国はある!」という意見をどう思う?…等々、よしりんの回答や如何に!?
1. ゴーマニズム宣言・第595回「憲法と皇室典範の何を変えるべきか?」
憲法は、改正さえすればいいというものではない。
政治は、何かを実行さえすればいいというものではない。
どう改正するのか、何を実行するのかが最も重要なのだ。
改憲か護憲かの二者択一で聞かれれば、わしももちろん改憲と答えるが、問題なのは何をどう改正するかである。やらない方がいい改憲もあるし、やっちゃいけない改憲というものだってある。安易な改憲は禍根を残すのだ。
たったこれだけのことを、国会議員ですらわかっていない。
それどころか、「憲法とは何か」という基礎知識すら皆無なのだから、呆れるしかない。
先の衆院選では自民党が単独で、憲法改正発議に必要な「総議員の3分の2」を超える310議席確保という歴史的大勝を収めた。参議院では自民と維新を足しても過半数に達していないため、今すぐ発議とはならないものの、いよいよ改憲が現実味を帯びてきたといえる。
朝日新聞報道によれば、今回の衆院選の当選者のうち、改憲賛成派は全体の93%にも上るという。
そんな圧倒的な状況の中で高市早苗首相は20日、施政方針演説を行った。
ところが高市はその中で改憲については重要課題として語ることもなく、終了間際の部分でオマケのように触れただけだった。
しかも、そこでまずこう言ったのである。
「どのような国を創り上げたいのか、その理想の姿を物語るものが憲法です」
違う!!
憲法とは、国家権力を縛る命令書だ!
憲法は、国民の権利・自由を守るために、国がやってはいけないこと、またはやるべきことについて、国民が定める最高法規である。
高市早苗は、憲法に関するこんなイロハのイも知らず、完全なる無知蒙昧ぶりを国会の施政方針演説で堂々とさらけ出したのである。
国家の最高権力者が、憲法とは何なのかも一切知らないまま、憲法改正を唱えているのだ。こんな悪い冗談があるだろうか?
しかも高市は、この演説で改憲の中身について具体案には一切触れず、こう言ったのだ。
「憲法改正に関し、衆議院及び参議院に設置された憲法審査会において、党派を超えた建設的な議論が加速するとともに、最終的に判断を行う国民の皆様の間でもこれまで以上に積極的な議論が深まり、国会における発議が早期に実現されることを期待します」
全部、国会や国民の議論に丸投げ。「発議が早期に実現されることを期待します」って、完全に他人事である。とても本気で取り組む気があるとは思えない。
高市は実際には憲法のことなんか何の関心も知識もなく、ただ改憲とさえ言っとけば、ネトウヨに受けるとしか思っていないのだろう。そんな本心が丸見えだ。
実際、高市は選挙前も選挙後もポーズだけは「改憲への強い意欲」を表明して見せてはいるものの、党としての正式な改憲案を未だに提示していない。
ただ、高市は選挙戦の演説でも「憲法になぜ自衛隊を書いてはいけないのか」「自衛官の誇りを守る当たり前の憲法改正を」などと強く訴えているので、安倍晋三が言い出した「自衛隊明記」を最大のポイントとしているのは間違いないといえる。
前述の朝日新聞報道によれば、今回当選した衆院議員の80%が憲法の「自衛隊明記」に賛成しているという。おそらくその衆院議員も、ほとんどが「憲法とは何か」という初歩の初歩すら知らないのだろう。
「自衛隊明記」の憲法改正はあまりにも安易過ぎであり、全く無駄であるだけに留まらず、将来に禍根を残しかねない改正であり、決してやってはいけないものなのである。
憲法に自衛隊を明記すべきとする論拠は、「自衛隊」が憲法の条文には一切登場せず、憲法以外の法律に位置づけられているため、これを変えて、自衛官に誇りを持たせたいというものだ。
だが、それを言うなら「警察」も「消防」も憲法の条文には登場せず、憲法以外の法律レベルで位置づけられているのだが、だからといって警察官や消防隊員が誇りを持てないなんてことはないだろう。
なぜ自衛隊だけ、その名を憲法に明記しなければならないのか? そもそも、「自衛隊」の名さえ憲法の条文に書き込めば、自衛官は誇りを持てるのか?
もちろん、これは憲法9条の問題だ。警察や消防は憲法9条とは関係しないが、自衛隊は9条と正面衝突するというのが事の本質なのだ。



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