「レトラム」通年運行へ 福鉄福武線のドイツ製車両 空調設置、集客アップ
2023年2月16日 05時05分 (2月16日 05時05分更新)
春秋限定で運行している福井鉄道福武線のドイツ製車両「レトラム」が、通年運行できるように改修される。一九六五(昭和四十)年製造で車内に空調設備がないことがネックだったが、来年春の北陸新幹線県内延伸に向けて整備する。レトロな風合いの車両が年間を通じてまちなかを走り、鉄道ファンを中心に一層人気を集めそうだ。
二両一編成のレトラムは三〜五月と十〜十一月の二シーズンの間、土・日曜日と祝日に福武線の越前武生−田原町駅間を一日一往復している。夏と冬は運行していないが、新幹線開業に向けた集客力アップにつなげようと、二三年度から設備改修に入る。車内を快適にするため空調設備を新たに設置し、古い車両が通年運行にも耐えられるように電気設備なども改修していくという。
福鉄によると、乗車実績は新型コロナウイルスの影響などで一時落ち込んだが、二二年は二シーズン合わせて千七百人。コロナ禍前の一九年とほぼ同じ数字まで回復した。鉄道部の担当者は、かつてドイツ・シュツットガルト市を走った魅力的な車両とし「新幹線で福井に来られた方をはじめ、二次交通として年間を通じて乗って楽しんでもらえれば」と期待感を語った。
設備改修費は一億九千万円で、県が三分の二、国が残りを負担する。県負担の一億二千六百六十六万円を二三年度県当初予算案に計上した。レトラムは改修に入るものの、福鉄は今年も春秋の運行を計画している。
レトラムはシュツットガルト市で活躍後、一九九〇〜二〇〇四年は土佐鉄道(高知市)が運行。一三年に福鉄がイベント列車として購入し、翌一四年から運行している。 (玉田能成)
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