障害ある生徒のトイレ動画撮影、いじめ認定 調査委「性暴力」も指摘
三重県立特別支援学校が併設されている県立高校で2024年10月、知的障害のある男子生徒がトイレ内の様子を撮影・投稿された問題をめぐり、第三者らで組織した調査委員会は5日、「いじめに該当する」と認定した調査報告書を公表した。 【写真】茨城県立学校吹奏楽部でいじめ「重大事態」 被害生徒の転校後に認定 報告書によると、24年10月10日、県立高校2年の生徒が被害生徒=高等部2年=が入る個室トイレのドアを蹴った。ドアが開き、便器に座っている被害生徒の姿を、県立高校1年の生徒がスマートフォンで動画撮影し、インスタグラムに投稿した。被害生徒はその後、不登校になったという。 報告書は、被害生徒は便座に座っているところを撮影され、こうした同意のない性的な言動は、全て「性暴力」であると認識すべきであり、決して許されるものではないと指摘した。 また、問題発生後の学校の対応も非難した。特別支援学校は投稿を把握した翌11日のうちに、被害生徒の父母に動画を見せなかったため事態の深刻さが伝わらず、その後も十分な情報提供をしなかったとし、「配慮に欠けた姿勢」と指摘した。両校間の連携や情報共有も不十分だったとした。 公表した白山雄一郎委員長(弁護士)は「SNSをステージにしたいじめが増えている」とし、「ネットの使い方を間違えたら、とんでもない被害を与えてしまうことが子どもたちに理解されていないことが大きな課題。しっかり対策をしてもらいたい」と述べた。再発防止に向けて、すべての子どもが共に学ぶ権利を保障する「インクルーシブ教育」の充実や、両校合同のいじめ対策組織の設置などを提言した。 調査報告書と概要版については、県教育委員会のホームページで6日から6カ月間、掲載する。(小林裕子)
朝日新聞社