図書館なのに、予約図書の貸し出しがスムーズに進まない。そんな窓口の混乱が大阪市立中央図書館で起きている。2日にはサイト上に謝罪文が載った。自治体最大級をうたい、過去には表彰も受けたこの図書館。なぜ、こんな事態になったのか。取材すると、業務の民間委託の弊害が浮かんできた。(福岡範行)
◆「自治体の図書館で最大級」先進性称えられ受賞も
混乱は、大きく二つある。スタッフが利用者から予約された本をなかなか見つけられず、数日かかる場合があることと、返却された本を戻す書棚が分からず、なかなか並べ直せないことだ。混雑する大型連休中には、返却用のワゴンが本で満杯になったという。
謝罪文では「図書等を迅速にご提供できておらず、大変ご迷惑をおかけしております」と平謝りだった。
同館は地上3階、地下1階の開架と書庫に蔵書計約234万冊(2024年3月時点)を抱える。貸出数は年間約187万冊。「自治体の図書館で最大級」をうたう。過去には、地域資料のデジタル化などの実績から、NPO法人が先進的な図書館を表彰する「ライブラリーオブザイヤー」に選ばれた。
そんな図書館が、なぜ基本的な業務でつまずいたのか。「こちら特報部」の取材に、利用サービス担当の岡本泰子課長代理は窓口業務の委託先が4月に代わったと説明した上で、「スタッフが業務に慣れていないこともある」と語った。
◆金額ベースの一般競争入札に変更したら
民間委託は2007年度から始め、今年3月まで図書館流通センターが受注し続けてきた。今回は、業者間の競争を確保する観点から、どう業務に取り組むかの提案書も審査する総合評価方式をやめ、金額がベースとなる一般競争入札に変更。応札したのは2社で、流通センターより9500万円ほど低い約4億2200万円を提示したバックスグループが落札...
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