カイロス失敗、安全システムに異常起きた可能性 高度29キロで爆発
ロケット会社スペースワン(東京都)は5日午前11時10分、小型ロケット「カイロス」3号機を和歌山県串本町の専用射場から打ち上げ、人工衛星を高度約500キロの軌道に投入する予定だったが、打ち上げから68.8秒後、飛行中断措置によって自動的に爆発した。初号機、2号機につづき失敗となった。
同社によると、気象条件や機体に異常はないまま、1段目のエンジン燃焼により高度約29キロにまで達していた。中継映像では、爆発後、機体が制御を失って回転しながら高度を下げる様子が確認された。機体や破片は、爆発地点から南へ約150キロ先の海域に落下したとみられるが、被害報告はないという。
原因は特定できていないが、現時点で機体の異常や飛行経路の逸脱はみられなかったといい、自動的に飛行中断を判断する安全システムに異常が起きた可能性があるとした。
社長「失敗とは考えていない」
豊田正和社長は記者会見で、「期待に応えられず大変残念。2号機のときより後退にみえるかもしれないが、今回も確実にノウハウや経験を蓄積し、前進できた。失敗とは考えていない」と述べた。
民間が単独で人工衛星の軌道投入に成功すれば、国内では初めてとなる試みだった。衛星の打ち上げを海外ロケットに頼る現状から抜け出すための第一歩となることが期待されていた。
打ち上げ予定は当初2月25日だったが、天候を理由に延期。再設定した3月1日も天候を理由に延期した。再々設定した4日は、上空の測位衛星から送られる位置情報の受信状況が安定せず、打ち上げの28.9秒前に安全システムが作動し、自動的に中止された。
衛星は位置情報、通信、気象…