次の学習指導要領でも、部活動は「学校教育の一環」に 2040年頃までつづく見込み #エキスパートトピ
教員の長時間労働や子供数の減少を背景に、学校の部活動を学校から切り離して、地域社会の活動へと移行させる動きが進んでいます。これを受けて、学習指導要領から部活動関連の文言が削除されるかが、重要な論点となっていました。
現在の中学校の学習指導要領では、部活動は「学校教育の一環」と記されています。スポーツ庁と文化庁の有識者会議で、次期学習指導要領においても、部活動を「学校教育の一環」とする方針が固まったようです。部活動指導の負担に苦しむ教員からは、落胆の声が聞こえてきます。
ココがポイント
学習指導要領の改定で、中学校の部活動を「学校教育の一環」としている位置付けを維持する
出典:読売新聞オンライン 2026/3/4(水)
地域で文化・スポーツに親しむ環境が整備されることを想定して、学習指導要領の当該箇所の削除などが考えられる
出典:教育新聞 2022/6/6(月)
次期中学校学習指導要領では部活動と地域クラブ活動の双方を、高校では部活動について記載する
出典:日本教育新聞電子版 NIKKYOWEB 2026/3/4(水)
エキスパートの補足・見解
教員には必ずしも部活動を指導する義務はありません。
一方、中学校の学習指導要領(2021年度から全面実施)には、部活動は「学校教育の一環」と明記されています。高校の学習指導要領も同様です。この「学校教育の一環」という文言が、教員に部活動指導を半ば強制してきました。
昨今の働き方改革のなか、部活動指導が教員の長時間労働につながるとして、部活動を地域社会に移す「地域移行」が進められてきました。次期学習指導要領からは部活動関連の文言が「削除」される案も、スポーツ庁や文化庁で検討されてきました。
ところが、3月3日に開催されたスポーツ庁・文化庁の「学習指導要領における部活動・地域クラブ活動の取扱いに関する検討ワーキンググループ」は、「学校教育の一環」を維持すると決定しました。理由は、「平日を中心に部活動が存続する学校もある」からとのことです。また中学校では部活動と地域クラブが併記されますが、高校では地域クラブへの言及はなく現行どおりのようです。
学習指導要領の改訂は、約10年に1回です。次に改訂される学習指導要領の実施期間が終わるのは、2040年頃です。そこまで部活動は「学校教育の一環」でありつづけることになります。