JR九州は昨年12月12日、2026年3月14日に実施するダイヤ改正の概要を発表しました。今回はこれについて考察します。なお、記事中の図はJR九州プレスリリースから引用しています。
20251212_Spring_2026_timetable_revision.pdf
1.九州新幹線
(1)「のぞみ」・「つばめ」 乗り継ぎ改善
博多発15・16時台において、臨時「のぞみ」と定期「つばめ」の乗り継ぎが可能となるほか、20・22時台では定期「のぞみ」「つばめ」の乗継時間がより確保されます。
プレスリリースにも書いてありますが、博多15:03着、16:03着の臨時「のぞみ」から、15:06発・16:06発の「つばめ」に3分で乗り換えることはできません。停車するのりばも異なるためです。その部分を解消することで、関西方面から熊本方面への利用がより便利になります。
(2)臨時「さくら」新設
通常の始発より早い時間、最終より遅い時間に臨時「さくら」号が設定されます。
これにより、関西圏・中京圏・首都圏での滞在時間が増えます。なお、3月~6月の期間中、臨時「さくら460号」は3/20・5/2、「さくら483号」は3/19・27・4/3・10・17・24・5/1に運行されます。さくら460号は長い連休の初日に、さくら483号は3月~GWまでの休前日に運行されることとなりました。
20260116_spring_special_train.pdf
2.福岡エリア
(1)特急 新規停車
赤間・東郷・吉塚の各駅の特急の停車本数が増えます。
ここ数年、特急の新規停車は毎年のように行われていますが、今回も実施されます。通勤客の特急利用を促し、客単価を上げたいという狙いがあるとみられます。
(2)特急「かささぎ」増車
特急「かささぎ101号」(門司港6:40発→博多7:53着,7:55発→肥前鹿島8:58着)が6両から8両に増車となります。全体のうち2両は指定席ですが、平日の門司港~博多間に限り自由席で運行される点は変わりません。
使用車両を885系6両編成から787系8両編成に変更することで、増車されます。
(3)特急「かいおう」土休日時刻変更
直方から博多へ向かう特急「かいおう」について、土休日の運行時間帯が7時台から10時台へ変更となります。土休日は行楽客や買い物客の利用が多くなるため、これらの需要にあわせた設定にするとみられます。
このほか、南福岡~博多間で夕方時間帯に1本増発、篠栗線ー筑豊本線の2往復で2両から4両に増車となります。
(4)筑肥線 直通運転化
筑前前原で乗換が必要となっている箇所について、直通運転とすることで乗換が解消され、便利になります。
3.熊本エリア
(1)豊肥本線 乗り継ぎ改善及び運転間隔平準化
夕方時間帯の豊肥本線において、九州新幹線との乗り継ぎが改善されます。
概ね乗り継ぎ時間が短縮されていますが、他にも注目ポイントがあります。それは、列車の運行間隔です。現行ダイヤをみると、運転間隔が15~30分間隔となっていますが、改正後は概ね20分間隔に揃えられています。熊本中心部から帰宅する通勤通学客が一定数いるとみられ、帰宅時の移動が便利になる印象を受けます。むしろ、新幹線からの乗継改善より、運行間隔を平準化させることのほうが目的ではないでしょうか。
(2)豊肥本線 熊本ー大分県境 時刻変更
豊肥本線の県境区間を行く、宮地発豊後竹田行き普通列車の発車時刻が変更となります。
この時刻変更は、「周辺高校の下校時刻にあわせて」と明記されています。同区間内で駅近くに高校があるのは、熊本県側にある宮地駅と大分県側にある豊後竹田駅のみなので、宮地駅から波野や滝水へ帰る高校生への便宜を図るものとみられます。
このほか、鹿児島本線で普通列車1本が増車となります。
4.大分エリア
(1)九州横断特急 運行区間延長
九州横断特急5号大分行きが、別府行きに延長となります。阿蘇から別府へ移動し、大分や別府で宿泊する観光客の需要を見込んだ変更とみられます。
このほか、日豊本線で増車となる列車が6本ある一方、平日朝に運行されている大在発亀川行き普通列車が、大分発に短縮されます。
5.鹿児島エリア
〇九州新幹線と「きりしま」の乗継改善
とはいえ、博多や熊本から宮崎へ行くのであれば、新八代~宮崎間は高速バスに乗るというルートが一般的です。九州新幹線と宮崎への往来を便利にするというよりは、九州新幹線各駅から隼人や国分といった、鹿児島県内の主要駅へのアクセスを強化する狙いがあるのではとみています。
このほか、隼人~国分間・鹿児島中央~鹿児島間で普通列車が1往復増発、日豊本線と指宿枕崎線で増車となる列車があります。
6.終わりに
いかがでしたでしょうか。この中でいけば、熊本エリアの豊肥本線の改正が最も目を引きました。単線なのでダイヤの調整が難しいところですが、見事に運転間隔を平準化したと思います。
今回大きく変わるのは、宮崎エリアと西九州エリア(佐賀・長崎県)になってくるのですが、こちらについては別途記事をあげたいと思います。