【WBC 2026】「グッドルーザー」の時代は終わった 投手16人の異例編成で侍ジャパンに挑む台湾代表の本気
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そんな台湾代表投手陣だが、侍ジャパンに唯一リードしていることがある。それがピッチクロックとピッチコムへの対応だ。ピッチクロックは、すでに台湾プロ野球リーグで導入されている。ただ、走者なしの場合は20秒、走者ありは25秒で、WBCの走者なし15秒、走者あり18秒に比べると若干長い。すべて同じというわけではないが、それでも慣れというメリットはあるはずだ。 【長打力とスピードを兼ね備えた攻撃陣】 次に攻撃面だが、打線の中核を担うのは経験豊富な強打者たちである。 台湾史上最高の打者と称される張育成(ジャン・ユーチェン)を筆頭に、過去二度の本塁打王を獲得したギリギラウ・コンクアンがクリーンアップを務める。さらに、身体能力に優れた台湾系アメリカ人のスチュアート・フェアチャイルドが、上位打線の起爆剤として加わった。 屈指の好打者である林立(リン・リー)は故障のため不参加となったが、層の厚みを増した現在の陣容において、その穴が致命的な得点力低下につながるとの見方は少ない。 また、今大会から導入されるピッチクロックを逆手に取ったスピード野球も健在だ。陳晨威(チェン・チェンウェイ)をはじめとする俊足の選手たちが、相手投手にプレッシャーをかける。長打力と機動力が融合した布陣は、かつての「つなぎ」主体の台湾打線とは一線を画し、圧倒的な攻撃力を備えている。 懸念されるのは、短期決戦で命取りとなる自滅だ。これはどの国も同じだが、具体的には四死球や失策といったミスだ。 「若いピッチャーが多いからこそ、力んで制球を乱したり、守備で足を引っ張ったりする自滅は避けたい。そこはメンタル対応のドリルを繰り返し実施しています」(前出・CPBL関係者) これまで、台湾代表は幾度となくミスから自滅してきた。その経験も踏まえ、曾豪駒(ツェン・ハオジュ)代表監督は「モチベーター型」の指揮官として存在感を発揮している。選手とのコミュニケーションを重視し、一体感を作る手腕は、プレミア12での優勝でも証明済みだ。
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