【WBC 2026】ドラフト8位入団も新庄剛志監督がひと目惚れ 侍ジャパンのジョーカー・北山亘基の覚醒の軌跡
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【投手のすべてのポジションを経験】 今回のWBCに臨む侍ジャパンは、もともとリリーフ専門の投手が5人しか招集されていなかった。さらに、平良海馬(西武)、石井大智(阪神)、松井裕樹(パドレス)がアクシデントにより離脱。追加招集された藤平尚真(楽天)を含めても、中継ぎのスペシャリストは大勢(巨人)、松本裕樹(ソフトバンク)の3人しかいない。 そこで注目されるのが、プロ1年目にリリーフ経験のある北山の起用法だ。宮崎合宿中、北山はこう語っていた。 「ケガ人が出て辞退者もいるなかで、役割は流動的になってくると思います。(首脳陣から)あまり断定的な指示はありませんが、いつでもカバーできるように、対応できるようにというニュアンスで伝えられています。型にとらわれないというか、どこでも対応できる柔軟な考え方やイメージで臨みたいと思っています」 昨季パ・リーグで7位となる143奪三振を記録したように、三振が奪えるのはリリーフ向きと言えるだろう。さらに、対戦相手だったロッテの吉井理人前監督は「ピンチでいきなりマウンドに上がっても、動じない感じがする」と、北山の中継ぎとしての適性を評価していた。 「そう言ってもらえるのはうれしいです。それができたらいいなと、自分でも思っています。1球目を、球速だけでなく心の準備も整えた上で投げられるかどうかは非常に大事だと思いますし、そこは特に意識しています」 入念な準備を重ね、本番に臨むことで、さまざまな経験を積んできた。日本ハム入団後は、新庄監督からあらゆる役割をまかされてきたことが、大きな財産になっていると北山は語る。 「開幕戦に限らず、1年目から中継ぎや、同点やビハインドでのセットアッパー、クローザー、そして先発もやらせてもらいました。すべてのポジションで投げた経験が、今に生きていると思います。それがなければ、今回選ばれることもなかったでしょう。そういう意味では、本当に感謝しています。固定観念にとらわれない育て方をしてもらったおかげで、そうした力を発揮できたのだと思います」
晴れの舞台に送り出される際、新庄監督からはこう激励されたという。 「シーズンのことを変に考えてやらなくていいから、侍ジャパンでは全力で、日本のために頑張ってきてくれ」 世界一へのキーマンは大舞台でどんな投球を見せるのか。大きな期待を背負い、勝負のマウンドに上がる。
中島大輔●文 text by Daisuke Nakajima
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