米司法省によって公開された、性的虐待罪などで起訴され公判前に自殺した実業家ジェフリー・エプスタイン元被告をめぐるエプスタイン文書に関連して、千葉工業大の伊藤穰一学長が3日、コメントを発表した。伊藤氏は同文書に名前が出てくるなど、エプスタイン氏との関係性が取り沙汰されていた。

 伊藤氏は自身の公式サイトで「このたび、アメリカ司法省が公開した一連の資料の中に含まれていた、私とジェフリー・エプスタイン氏のEメール等に関して、憶測に基づく一部報道やSNS・オンライン上のコメントにより、皆様にご心配をおかけしておりますこと、深くお詫び申し上げます」と騒動になっていることを謝罪した。

 続けて、2011年にMIT(マサチューセッツ工科大学)メディアラボ所長に就任するため米国に移住し、所長としての仕事の一つが資金調達だったと説明。その活動の中で知り合ったのがエプスタイン氏だったという。

「エプスタイン氏は2009年に服役を終えて一般社会に復帰し、米国大学の研究者を支援していました。当時、私は、エプスタイン氏からの寄付について、学内外の有識者に相談し、MITの資金調達のためには受け入れてもよいのではないかという意見をもらいました。MITの上級管理職においても、一定の条件の下で寄付を受け入れることを認めました」

 エプスタイン文書の内容についてはネット上でいろいろな指摘がされている。伊藤氏は「私は、エプスタイン氏との交流に際して、現在明らかになっているような恐ろしい行為を目撃したりその証拠を認識したりしたことは一度もありませんでした。もしそうした事実を認識していたならば、間違いなく、一切の関係を断っていました」と強調した。

 伊藤氏は現在、デジタル庁のデジタル社会構想会議のメンバーや、内閣府のグローバル・スタートアップ・キャンパス構想の運営委員を務めている。「グローバル・スタートアップ・キャンパス構想については、有識者としての任期が本年3月31日末までであり、当初の任務に目途がついたことから再任の考えはありません。また、学長職に専念するため、デジタル社会構想についても同じく本年3月31日で退任させていただく予定です」と、どちらも退任すると明かした。